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第72話

 この前のカレーは大好評でそれぞれの好みに合わせて甘口、中辛、激辛をガレオンが作ってくれた。そして一部のモノ好きの為に煉獄というとんでもない辛さのカレーも作ってくれていて何人かが挑戦していた。

「まだヒリヒリしましゅ……」

「トトは煉獄に挑戦したんだっけ?」

「はい、結局全部は無理でアズハさんに食べてもらっちゃいました」

 彼女はトト、猫耳娘で普段はマオ達と畑の面倒を見てくれている。最近はこんな感じで煉獄に返り討ちにされた娘が舌をヒリヒリさせながら食堂から出てくるのがちょっと面白い。ちなみにアズハは辛いのに強いらしく煉獄を美味しいと食べ切った超辛党だったりする。知らなかった……

「そう言えば香辛料の栽培を始めるエリアですが」

「あれ? この前つくらなかったっけ?」

「他にもいろんな料理に挑戦してみようってことでもう少し拡張したいのと、東の方にも珍しい食材があると聞きましたのでもしよかったらそれを買いに行ってもいいのではないでしょうか?」

 東か、そういえばもう一年以上行ってないなぁ。お米を手に入れるために山を越えたとこの村には行ったけどそれっきりになってしまっている。確かに新しい食材を求めて行くのはありかもしれない。

「よし、行ってみようか。トトも一緒に行ってみる?」

「いいんですか!?」

「いいよ、ここばっかりっていうのも退屈でしょ」

「やったー!」

 ものすごく喜んでくれてる。もちろんアズハも一緒に行くけどね、彼女がいないと取引が上手くできないし……

「アズハ、急にごめん。大丈夫?」

「大丈夫だよ、アーシラちゃんもシローと遊んでるみたいだし」

「じゃあさっさと行こうか」

「うん」

「はい!」

 今回のメンバーは俺、アズハ、トト、サラの四人だ。ホントは三人だったのだが、サラがすごく羨ましそうに見つめていたのでやむおえず連れて行くことにした。ちょっと珍しいメンバーになった気がする。

「とりあえず前に行った村にしようか」

「そうだね、あそこならタカトが行っても大丈夫だと思うし」

 そういえば背負う物が籠からコンテナにパワーアップした。ドワーフとエルフの合作でちょっと前に倉庫にもなる便利な道具として話したら数日後には試作品が完成していた、まぁ運搬性能が向上したしいっかなぁ。

「サラ、大丈夫?」

「はい! 全く問題ないです!」

 アズハとトトは背中に乗せればいいのだがサラはケンタウロス、乗れないことも無いのだがバランスをとったりが難しそうなので抱えているのだ。

「そろそろ着くよ」

 山を越えるとすぐに村が見えてきた、一応一周くらい旋回してアピールしとこ。一回来ててもドラゴンが飛んで来ると大騒ぎになるだろうしね。

「人が集まってきたね」

「前もあそこに降りたし同じ場所でいっか」

 俺は村の中央あたりに着陸した。前同様村長さんが前に出てきてお出迎えしてくれた。

「これはヴリトラ様、お久しゅうございます」

「久しぶりだな、元気そうで何よりだ」

 前来た時どんな感じで話してたっけかな? 覚えてないからテキトウに行こう……てか、前鱗あげたんだっけ? ちょっと村が立派になってる気がする。

「はい、ヴリトラ様のお陰で村も立派になりました。我々はいつでも歓迎いたしますよ、それでこの度はどのようなご用件で?」

 ということで、前回貰った作物以外の物について聞いてみた。その結果、ここは山脈が近いこともあって水辺の作物が多いことが判明した。

「じゃあそれを買って行ってもいいかい?」

「もちろんです余裕がございますので、ただ収穫に少々時間がかかりますのでお待ちいただければと」

「わかった、お願いするよ」

「あ、もしよろしければですが、ここから更に東に行った場所に港町がございます。そちらを見に行ってもよろしいかと?」

「そんな町があったのか」

「はい、結構な距離があるのですが飛んで行けるのでしたら直ぐに着けると思います」

 ん? 今港って言ったよね? 海あるの!? てかこんな近くに海あったの!! 海の幸食べたい!!

「アズハ、トト、サラ、行こうか!」

「主様、何か興味がある物でも?」

「港があるということは海の幸が食べられるということ、是非手に入れたい! 美味しいよ!」

「「行きましょう!!」」

「いい食材あるといいね!」

 帰りに寄るからと食材の準備をお願いして俺達は早速東にあるという港町に飛び立った。

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