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12.生放送

生放送が始まった。始まってしまった…。

視聴者はかなりの数が来ているようで、通常営業200人が2000人超えてますわ。


まずは挨拶から。

「えーと…プロゲーマーを目指してる上野樹です。初めての方はよろしくお願いします。基本的にゲームプレイ優先なのでコメント返信は少なくなりますが…今日はRDOの雰囲気を感じて頂ければと思います」


ほぼ毎回定型分の挨拶だ。

だが、それが良い(ニヤッ)という人も存在する。


その後ステータス画面を開いて説明する。

そかでコメントが一気に流れる。


「ちょっ…Lv40!?」

「レベルが他の配信者を突き離してる件」

「狩場おせーて」

「主何者なの?」

「廃課金のナミキーさんよりたけぇ…」

他にはモンクの説明求むとか。


コメントへの返信は時間掛かるので目についたやつだけ。


(流れ早すぎてコメント読めん…)

オレ氏、初めての経験に戸惑う。


オレは適度に返信をしながら、ベビーエイプの居る森へと向かっていた。

モンクを布教したけどどうなるやら。


そしてここはマンドラゴラさんのMAP。


それに一部が狂喜。

「触手プレイキター!」

「女プレイヤーはどこだ!?」

お前らあんまり酷いとブロックすんぞ…。


RDO自体は18禁指定にはなっているのだが、RM交換で18禁なだけで…エロ方向の18禁じゃない。

ただオレもちょっと見てみたい……あ、今の発言やっぱ無し。


でも指定入ってるし、エロやグロ表現はどこまでされるのかは気になる。

気になるだけだよ?


ゴルァさんはスルーしながら先へと進む。

以前は居なかったが、マンドラゴラを狩っているプレイヤーも少ないが居るようだ。

見事に男プレイヤーしか居なかったが。


さて…10分位移動し続けて、やっとベビーエイプのいるMAPについた。

リンクの特性について説明し、その為に以前逃げ帰ったことも話す。

オレはリベンジに意気込んでいるのだが…ベビーエイプを見た視聴者はかわいいから倒さないで!とか動物愛護団体に通報するだのコメントが。


(とてもやりにくい…でも言えない)


コメントを無視してベビーエイプを攻撃し始める。

ステータスが上がったからか楽に攻撃を当てれるし、回避も以前より余裕があった。

2~3発で倒すことができ、連打拳なら一撃だった。


(これなら余裕かなぁ。レベル上げすぎたかな…2、3匹ならいけそう。視聴者暇かな…)


順調にベビーエイプを倒していていると、オレの予想とはとは逆に視聴者は驚きの声をあげた。

「主の動きがヤバイ」

「何起こってるか見えねぇ」

「気がついたら猿が死んでた(笑」等。


「た、楽しんでもらえているようで何より…」


そのまま猿の尻尾10個を集め、ホームストーンでプロテアに戻る。

そのままスキルクエストの報告に、復帰場所から近いモンクギルドへと向かう。


モンクギルドに入ると、受付に居るアイシャさんがこちらに気づく。


「アイシャさんこんばん…「「「うおおおおお!!!」」」

突然コメントで視界が埋め尽くされた。

「美人!巨乳!」

「天使はここにおった!」

「生放送なんて見てる場合じゃねえ!」

「アイシャさんは俺の嫁」

とかいうコメントの嵐。


(前が見えねえ…おまけにコメントをオフにするにもメニューも開けん…)


コメントの嵐に、棒立ちしているしか無かった。


「あの…樹さんどうかしましたか?」


アイシャさんが心配して声を掛けてくる。


「いえ、こちらの事なのでお気になさらず…」


コメントは未だに続く。

棒立ちも続く。

お前ら良い加減にしろ。


そしてコメントが途切れたところで、瞬時にコメントを非表示に設定した。


(戦闘中だったら死んでたぞこれ)


視聴者のもっと見たい!というコメントを無視して奥の部屋へ移動。


(コメントを沢山くれた視聴者にプレゼントをやろう)

オレはニヤリと笑う。


この部屋の主は、そうハゲのムキムキおっさんガンターさんだ!

そしてこの人の声は凶器!くらええええ!


「おお!樹殿!何用だ!」


異常なほどの大声で話しかけられる。

「ぎゃあああああ!!」

「耳が死んだ!」

「わしがそだてた」

「おっさんマジ殺人兵器」

視聴者のコメントが大声による悲鳴で凄いことなってる。

…少しやりすぎたかもしれない。オレはそっと音量を下げた。


「ガンターさんこんばんは。スキルクエストの収集品が集まったので報告に来ました」


「おお!ベビーエイプは素早くて大変だっただろう!よく頑張った!確認するぞ!」


ガンターさんは収集品を数えてから頷く。


「うむ!問題ない!リジェネレートのスキルを教えよう!樹殿おめでとう!」


無事リジェネレートのスキルを覚えることが出来たようだ。

コメントのほうは無事ではなく、悲鳴コメントで溢れているけど。


「ありがとうございます。それと中級モンクになる為にクエストを受けたいのですが」


「それならアイシャに聞くといい!わしの管轄外だ!」


(変な所だけNPCっぽいなぁ)

「分かりました。では失礼します」


オレは部屋を後にして、アイシャさんの居る受付へ。

すると悲鳴が消え、アイシャさんコールが復活する。


そのままアイシャさんに教会関係のクエストについて説明を受ける。

そして簡単そうなクエストを選び、中級モンクの条件となっている、5個をまとめて受けた。


受けたクエスト5個全てがプロテアの中のお使いクエスト。

それらをスピードアップをかけて全速力で消化する。

視聴者は見ていてつまらなかったのだろう。コメントの数は大幅に減っていた。


クエストを全て終わらせた時点で夜9時半…放送もあと30分。


(結局戦闘はベビーエイプだけだったな。ランクアップクエが戦闘だったら良いんだけど…)


オレはそんなことを思いながらモンクギルドへの道を急いだ。

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