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魔法少女に倒されたい!  作者: 白星敦士
16/22

強者ムーブは長く続かない。

事実は定かではないが、一説によるとフランスの作家がこういったらしい。


“神は細部にこそ宿る”


これを有名にしたのはその作家ではなく、他の国の建築家や美術家であった。


つまり国境を越えるほどにこの言葉は真理を示していたのだろう。


作り手側には見えない所であっても手を抜けばそれは傑作にはならない、という戒めの意味に受け取る者もいる。


だが、もう一方では技術やこだわりの素晴らしさは素人目にはわかりにくい、という大衆への皮肉も表している。


骨董品の真の価値も、クラシックの素晴らしさも、高級フレンチの美味しさも、それらにある程度触れてきた者でないとわからないということだ。


これは真理であると同時に、一種の呪いのようなものであろう。



――魔法少女の良さを、世界に広めることは非常に困難だという事実が!!



僕が元々いた世界では、魔法少女の前に、魔法が使えるヒロインを題材とした昔のドラマがあり、それを幼い女児向けに再編したものが魔法少女の原点である。


しかし、この世界ではそのドラマすらなかった。


魔法少女という言葉が存在しないように、概念どころか、その手前の下地すら存在しない。


つまり魔法少女を受け入れてもらえるかどうかのハードルが高くなっているのである。


そこで僕は、魔法少女を受け入れてもらうためにはシンプルに彼女たちを活躍させるだけでは不足であると考えている。


彼女たちは人類の希望として、この世界での輝かしい存在でなくてはならないのだ、と。


しかし、世の中には汚い人間が掃いて捨てるほどたくさんいることも、僕はよく知っていた。


――具体的にいうと、魔法少女モノのR指定な同人誌を作るアンチクショウや、それを見て喜ぶコンチクショウなどである。

※全年齢版百合モノは可とする。


だからこそ僕は、ネビュラシオンに世界の汚い部分を盛大に担ってもらおうと考えていた。


単純な悪のような生温くて小奇麗なものじゃない。もっと気持ち悪く不気味で、しかし簡単には排除できない存在にする。



数日前のネビュラシオンの四天王と僕の初会合の席での、最初の作戦方針を語ったときのことを思い出す。



―――

―――――




「まずは日本の軍事力そのものである自衛隊を潰す。


それもかなり派手にだ。これをイフリートにやってもらう」


「ほぉ……日本の軍事力か。少し期待させてもらおうか」



流石脳筋。さらっと一人で軍事施設突っ込めと言っているのに。


まぁ、実際に楽勝ではあったので、何も問題はなかったのだが……



「そしてライオットには、TV局を占拠してもらう」


「は? なんでそんなもん占拠しなくちゃいけねぇんだよ」



そしてこっちは予想通りに噛みついて来るが、気にした様子はない。



「宣伝だよ。


ライオットは部下と一緒にTV局を占拠し、そのことを日本……いいや、世界全体にその事実を公表する。


中継車とか使わせてもらって、手の空いてる怪人たちで建物とか派手に壊すんだ。


あ、でも今回の作戦では民間人は殺さないように、気を付けてね。


相手が警察とか自衛隊なら別に殺してもいいけど、その時は地上波やネット配信で問題にならないように、死体とかそういうグロイのは極力映さないようにしてね」


「ふむ、すべて灰にしてしまえば問題ないか?」


「OKOK。あと、ライオットは傷を治す魔法使えたよね?


殺した死体をそれで傍目から見れば眠ってるだけに見えるようにしてよ。


あ、でもだからって目立つ場所に置くのは駄目だよ」


「なんでいちいちそんな面倒なことを」「文句あるの?」



僕はにこやかに笑顔を浮かべながら指を鳴らす。


たったそれだけの動作で、ライオットのタテガミが通常時よりも逆立つ。


獅子なのに、リアクションが猫っぽくて思わず吹き出しそうになった。


本物の獅子もこんな反応するのかな?



「あくまでも正当防衛っていう体裁を整えたいんだよ、僕は。


過剰に死体を痛めつけたって物的証拠を残すのは、今後の作戦に支障が出る」


「……テメェのネビュラシオン総帥としての今後の展望を言ってみろ。


それが納得いくものだったら聞いてやる」



苦々しいという感情を一切隠すことなく睨みながら問うライオット。


ここまで露骨にわかりやすいと逆に素直だな。


口に出したら絶対に怒るので、口には出さずに僕は懐から自分のスマホを取り出した。。



「まず、これを利用する」



普段はあまり使わないSNSのアプリが起動している。


イフリートやライオットはもちろん、フォラスまでも首を傾げた。


グラトニーについては、今スライム状態だからそもそも首がない。



「僕たちはこれを使って、弱い人々のヒーローになってあげるのさ」



―――――

―――



そんなやり取りを今思い出し、僕は懐から自分用のスマホを取り出してSNSのタイムラインを確認した。



『なにこれ撮影?』


『今現地行った、マジで学校倒壊してる』


『TV局前規制されてはいれないけど警察すげー来てる』


『白昼夢でないなら今、パトカーが宙を舞ってる』


『俺の職場が爆破された件』


『わー、あしたはおやすみだー(白目)』



次々に更新されるタイムラインに、反応は上々であることを確認する。



「よしよし、ネットの住民たちも食いついてきたな」



現在、爆破の現場やTV局近くに手の空いている怪人や異形を潜ませるように指示を出している。


いうこと聞かない奴がこの時出てきたらどうしようとか思っていたけど、そういうのはショッピングモールで僕が潰しただろうからこっちは問題ないだろう。


今はとにかく、混乱の起きている現場にてエナジー集めに専念してもらいたい。



「さてさて、それじゃあ、僕もちょっとやる気出そうかな」



被った仮面のボイスチェンジャーを起動し、僕は未だに炎が燃え盛る自衛隊基地の中へと飛び込んだ。






六人の怪人を、警察隊が包囲し、銃まで構えていた。


そう、いた、のだ。過去形である。


現在はどうだろうか?


パトカーなどほとんどがひっくり返り、舗装された地面は抉れ、人が無数に倒れている。


血は流れていないが、その中には痛みに呻く者もいればピクリとも動かない者もいる。


気絶しているのか、もしくは……



とにかく、すでに警察の包囲などないも同然で、そんな中を怪人たちはつまらなそうな顔……いや、人間ではないので表情はわからないのだが、おそらくつまらなそうな顔を……している。多分。



「弱すぎないか、これ?」


「ガーディアンズが介入してないって話だったけど、マジで一切技術提供してないのかよ?」


「俺、途中から最低限の次元干渉しかしてなかったけど余裕で弾丸弾いてたぞ」



すでにやる気をなくした怪人たちはそんな風に警察たちを総評し……そんな時、再び炸裂音が聞こえた。



「ん? まだいたのか」



犬怪人は倒れたまま拳銃を構える警察官を見据える。



「こ、の……!」



警察官は苦悶に表情をゆがめたまま握った拳銃から何度も引き金を引くが、弾を打ち切ったのか炸裂音がしなくなってカチカチと鉄がこすれる音がするだけとなった。



「どうする、殺すか?」


「もう放っておけばいいんじゃね?」


「一応カメラは回ってるし……攻撃してきた奴はちゃんと仕留めないと示しがつかないだろ」


「よし、犬、やってこい」


「なんで命令してんだよアニ猿」


「撃たれたのお前だろ、一応」


「む……はぁ……わかったよ、やればいいんだろ、やれば」



面倒くさそうに犬怪人は警官の元へと近づく。



「ぶっちゃけ生きてるのは知ってたんだけどさ、お前もそこらで寝たふりしてる連中みたいに黙ってれば見逃してやったんだがなぁ」



犬怪人がそう言いながら手を伸ばすと、警察官の表情は徐々に恐怖に染まっていく。


そしてその手があと数cmというところまで迫ったその時だ。



「上から来た!」



誰よりもいち早く反応したのはイルカ怪人であり、その言葉に犬怪人は即座に後方へと下がった。


それとほぼ同時に、先ほどまで犬怪人が立っていた場所にピンク色の光を発する弾丸らしきものが撃ち込まれて舗装タイルを砕く。



「こんなに人が……!」


「ピンク、今は目の前の敵に集中するポム」



そしてその場に着地したのは、ピンク色の髪と衣装を身にまとった少女だった。


その肩にぬいぐるみのような物体が乗っており、喋って見せた。


魔法少女・日向萌香と、そのマスコットであるパロンが今、この場にやってきたのだ。



「よーし、カメラ回せカメラ、ネット配信もしっかりとな。記録に残せよー」



猿怪人のその言葉に、パロンは可愛らしい顔とは裏腹に苦虫を嚙み潰したような内心になる。



(これほどまでに大量の目撃者に加えて、ネットでの記録……認識阻害で顔はわからなくても、魔法の存在を隠し切れない……一体どうすれば……)



今までとは明らかに行動内容が異なるネビュラシオンを前に、焦燥感に駆られるパロン。


どうやってこの場を収めようかと思考したが、それもまとまらない。



「どうして、こんなことするんですか!」



そんな中でも、日向萌香はただ真っ直ぐに、目の前の怪人たちに真っ直ぐな怒りをぶつけていた。



「どうして、ねぇ…………どうしてだっけ?」


「総帥の命令だから、でいいんじゃないか?」


「エナジー集めるためでいいんじゃね?」



萌香のその言葉に、怪人たちはまともに取り合う意識もないのか、にやけながらそんなやり取りをする。


そんな態度の怪人たちに、萌香の怒りはさらに燃え上がる。



「こんな……人を傷つけてそんな笑ってるなんて……許せない。


私は、貴方たちを許せない!」


「許さないならどうするんだ?


言っとくけど、俺たちさ、こう見えて忙しいんだ。


さっさとそこらにいる野次馬を脅して警察とか自衛隊とか呼び寄せて、倒さなきゃいけないからさ、手短に頼むわ~」



猿怪人は耳を指でほじりながら、萌香を見下したように語る。



「そんなこと、絶対にさせない!」



その手に現れた短いロッド


先端にはピンクの宝石らしきものがはめ込まれていて、萌香が勢いよくロッドを振るうと、光の弾丸が怪人たちに向かって放たれる。



「実力行使、大歓迎!」


「おい、俺にやらせろ!」



猿と犬、二人の怪人が前に出た。


互いに迫り来る弾丸をそれぞれ障壁にて防ごうとしたのだが……



「「どはっ!?」」



二人まとめて、後方へと吹き飛んだ。



「……なんと」

「ほぉ……」



蜘蛛とカマキリの怪人は素直に感心した目で萌香を見る。



「あっさり吹き飛んだな」


「ガーディアンズ相手に障壁一枚だけにするから……」



ワニとイルカはそれぞれ猿と犬を心配しつつも呆れていた。



「――ようやくまともなのが来たようだな」



そんな時、上空からさらに一体の怪人が下りてきた。



「っ! ピンク、気を付けるポム、こいつ、他の怪人とは格が違うポム!」



獅子の怪人――ライオットの姿を確認して焦ったように叫ぶパロン



「ピンク!」

「先輩!」



そしてライオットに続き、屋上にいた皆瀬蒼と小緑風花も降りてきて、それぞれ萌香の隣に着地した。



「二人とも、遅くなってごめん」


「謝らなくていい、私たちも結局……」


「……守れませんでした」



周囲の惨状を目にして、蒼は唇を噛み、風花は拳をぎゅっと握る。



「――正面防御!!」


「「「っ!」」」



パロンの咄嗟の声に反応した三人の魔法少女は、それぞれ前方に障壁を張る。


それぞれ一枚ずつ、三つの障壁の内、二つが砕けたが、残り一枚は耐えた。



「悠長に敵の前で反省会か。お気楽な連中だな」



淡々とした声でそう喋るライオット。


その拳が、ピンク色の障壁に阻まれる形で止まっていた。



「ピンク色……お前が一番強そうだな」



獅子という獰猛な肉食獣の眼光に、萌香は恐怖を覚えたが、この怪人がこの惨状を作った元凶だと判断し、義憤から己を鼓舞する。



「あなたたちを、止める!」


「やってみろよ、魔法少女!」





場所は変わり、自衛隊基地


炎の勢いは未だ衰えること無く、並の人間では煙に巻かれて窒息死する恐れのある状況だった。


そんな中で、炎の魔人と二人の魔法少女が向かい合っていた。



「どうした、もう終わりか?」



挑発的に笑いながらそう問うイフリート


その身体にダメージの痕らしきものが見えて表情にも疲労が滲んでいた。


しかし、それ以上に楽し気な感情が隠し切れないでいる。


対する魔法少女たちは、服がすすけていたり焦げている個所も見えるが、大きなダメージは見えない。



「この程度で、終わるわけないでしょ!」


「絶対にあんたはここで倒す!」



怒りによって闘争心が止まらない奈月と、その奈月に戦意を再び取り戻した茜


その二人の言葉に、イフリートは身震いした。



「いいぞ、とてもいい!


やはりこのような物など無粋!」



イフリートは突如自分の胸にその指を思い切り抉りこむ。


突然の自傷行為にどうしたのだろうかと目を見張る二人の魔法少女


一方のイフリートはそのまま自分の胸の中から何かの正八面体の結晶を取り出すと、それを思い切り握りつぶした。


瞬間、イフリートの周囲の熱量が飛躍的に増幅する。


その様子を見て、奈月の表情がさらに険しいものへと変わる。



「自分に封印をかけていたのね……!」


「ああ、うっかり殺してしまわぬようにな。


しかしここからは貴様ら魔法少女を戦士と認め、全力で相手をしてやろう!」



その言葉と共に放たれる炎


これまでの炎とは明らかに熱量がけた違いで、迫ってくるだけで地面がドロドロに溶けていくのが見えた。


全力で防御しなければ死ぬ。


そう判断した奈月と茜は身構えた。


――だが、その炎が届くことは無い。



強烈な圧力が空から降り注ぎ、咄嗟のことだったので二人は膝をつく。



「ぬっ!?」



イフリートも、この衝撃に不意を打たれて膝をついていた。


さらにはその衝撃で迫っていた炎もかき消され、周囲の炎もかき消されてしまった。



『――何をしている。事前の作戦とは随分と違う行動をしているようだが』



魔力の反応も、音も臭いも気配もなく、その男は現れた。


黒を基調としていながら、黄金の装飾が施された衣装


そして頭をすっぽりと覆うヘルメットは、顔の部分に道化師のようなペイントが施されていた。


そしてその声は明らかに通常の声とは違うもので、電子機器と魔法の二つを組み合わせた変声が行われていて地声を奈月にも解析できない。



「……ゲイザーか」



イフリートはその場に現れた人物を名を呼ぶ。



「……あんた、誰よ?」



奈月にはその男の衣装などには見覚えがなかった。


これほど強い怪人なのに、自分が知らないなどおかしいと。



『――イフリート、お前の役目は終わりだ。


これ以上この場に留まるならば、実力行使でお前を連れ戻すが、どうする?』



ゲイザーは一度奈月たちを一瞥したが、何事もなかったかのようにイフリートに向き直って問いかける。



「むぅ……ようやく盛り上げってきたところなのだ。


邪魔はしないで――」



イフリートの言葉の途中でゲイザーは拳を振るう。


上から下へ、まるで手に着いた水滴を払うかのような適当な造作だ。


しかし、たったそれだけの造作で周囲に風が発生し、ゲイザーの足元が陥没した。



『邪魔をしてるのはどっちだ?


それほどまでに戦いたいというのなら、我が相手になるぞ』


「……了解した。この場は退こう。


戦うことは吝かではないのだが……瞬殺されてはたまったものではない」



イフリートは残念そうにため息をつきながら熱を収めた。


今のゲイザーにこれ以上逆らうと、本気で殺されると悟ったのだ。


周囲の炎の勢いも弱まっていき、あと数分で鎮火するだろう。


そんな中で、ゲイザーはイフリートを引き連れてその場から去っていこうとする。



「ま、待ちなさい! あんた何者よ!」



奈月が再び問うと、ゲイザーは足を止めて振り返ることなく言い放つ。



『TV局の方に早々向かうことをおススメする。


――イフリート、一度戻るぞ』


「了解した」



その言葉と同時に、ゲイザーとイフリートの足元から光が発せられ、その姿が消えた。


転移の魔法を使ってこの場から去ったのだろう。



「……これは、見逃された……の、よね」



呆然と、茜がその場に座り込んだまま呟く。


その言葉に奈月は反論もできず、ただただ悔しそうに拳を握った。



「……奈月、今の怪人……なのよね?」


「……わからないわ。


あんなやつ、知らない……あんな無茶苦茶な奴が、組織で目立たないはずないのに……」



悔しさもあったが、奈月の中には同じくらいの疑問が渦巻く。


先ほどの一連の動作に一切の魔力を感じなかったのだ。


しかし、いつまでもこの場にはいられないと立ち上がる。



「……ひとまず、萌香たちに合流するわよ」


「ええ……急ぎましょう」



戦いが終わった直後で疲労の色が隠せない二人であったが、未だに戦いは終わっていないとその場から移動する。



そして…………



『よーしよし、作戦通り』



超高速移動で転移で消えたように見せかけていたゲイザーは、物陰から魔法少女たちが立ち去ったのを見送っていた。


ちなみにイフリートは普通に帰った。



『あとは五人揃ってからライオットが上手いことやって、僕が悠々と再登場だけど…………折角だし生で見たいよね』



そんなことを言いながら、ゲイザー……もとい、菊池斗真はヘルメットの中で気持ち悪くニヤつきながら二人の魔法少女の後をつける。


傍目から見れば今は完全な不審者となっている、物凄い残念なラスボスの姿がそこにあったが、それを指摘できる人物は誰もいないのであった。

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