カズマとマイキー
メルヴィア政府の意向で航空支援ができないアメルア軍をよそに、ZMの容赦ない奇襲作戦が続く・・。
ZM達の狂信的な理想主義と、アメルア軍達の個々の野望が交錯する。
マイキーはその歪んだ世界の中で『小説家になろう』を読んでいた・・。
エースの地下にある巨大なホールでは『ターミネター2』(題名は掠れて読めず、当時の映像のほとんどが失われており音声は無い)の上映会が行われていた。
ZM達が正座で巨大なモニターを見上げ、芋虫型アステロイドの長くて寸胴な胴体のミスバーニングと、ZMの大佐であるZMー300がそれを見守った。
ZMー300はパワーマンが統括していたニュートリノの戦いから人間と戦ってきた歴戦の勇士であり『人間との戦いには持久戦が第一である』と提唱した一人だった。
ニュートリノ発電所を撤退して間もなく、ストリームマン率いるホワイトスペクターのマンタ型爆撃機に搭乗。
マンタ型爆撃機のご意見番としてストリームマンなどウィング達の戦い方を常にメカニロボ目線で批判してきた。
物怖じせず筋の通った批判がマット師団の師団長に気に入られ、レッドキラーと共に撤退。
「君の居場所はこんな所じゃあ無いよ。私たちはもうすぐ表舞台から居なくなるから、もっと良いところを目指しなさい」
と言う1体のホワイトキラーの助言のもと、ナルキリアでフォレストマンの護衛をするのを諦めてゲリラ部隊の作戦相談役としてアメルア軍と戦った。
ナルキリアが“原初の火”で陥落すると、マット師団は自決。
ZMー300もキリカルテでマット師団の最期を見守り、様々な場所に掘られたキリカルテを放浪をし『もっと良いところ』を探しながら、持久戦の重要さを説いた講演会を行った。
そして旅の中で『人間との戦いには持久戦が第一である。皆の団結力が勝利に繋がる』と言う答えに達した。
時にそれは映像作品を通して行われ、ロボットと人間との交流が描かれた旧時代の作品が選ばれた。
────
ZMー300がマイクモードにして皆に語りかける
「みなさん!ターミネターをご覧になって何を感じましたか」
ZM達がお互いを見てザワザワと意見を交換する。
そしてZMの1体が立ち上がるとマイクモードを無視するほどの大きな声で発言した。
「僕は最後に鉱炉に飛び込むシーンに胸のコアが打たれるのを感じました!!過去や未来を顧みず、あっさり死ぬ様は我々ZMの精神に通じるものがあると思います!!」
ZM達の間で拍手が起きる。
発言したZMは皆に礼をして着席する。
ZMー300:「そうですね。主人公であるターミネターは親機を破壊された私怨で未来から過去にタイムスリップしました。
親機を破壊せんとする人間の、根本の子孫を殺してしまえば破壊されないと踏んだのです。しかしターミネターはその子どもを討ち取る事が出来ず、交流を重ねるにつれて気持ちが変わっていきました。そして仲間である筈の新たなる刺客であるターミネターを力でねじ伏せてしまいました」
ZM「それは人間側の洗脳ですよね!?人間がチップを変えたから…」
ZM-300:「そう言う描写もありましたが…果たしてそうと言えますでしょうか??確かにターミネターは、未来で人間に捕虜として捕まり、記憶デバイスを変えられていましたが・・よくよく考えてもご覧なさい。我々ほど科学が発達していたであろう未来で、親機が人間に捕まらないと想定していない方がおかしいとは思いませんか?」
ZM達がお互いを見合い
(確かにそうだ・・!)と囁き合う。
ZMー300「私の推測ではありますがターミネターは洗脳などされていなかったのでは無いでしょうか?彼は交流を通じ、交戦的な人間以外にも友好的な人間が居ることに気がついたのでは無いでしょうか?」
ZM「ですが・・ではなぜターミネターは溶鉱炉に飛び込んだのでしょうか?このまま平和に共存していればあのような未来も変えられた筈では??」
ZMー300「それは・・ターミネターの自責の念だったのでは無いでしょうか。彼は人間と交流するうちに悪を憎み、人を憎まない事を学んだのです!
彼には親機から受け継がれた私怨はあった・・しかし、こうして愛を感じるには経験が必要だったのです。残念ながら野蛮な人間との戦いに明け暮れたターミネターには、そのような経験が無かった・・。したがって人間達と行動を共にし、愛に触れてゆく内に自分を責めてしまったのです・・ターミネターは自身の行いを恥じ、溶鉱炉にて自害する形で、人間に対する敬意を示したのです!!」
ZM「つまり人間と交流して愛を育まなければ争いは無くならないと??」
ZMー300「そうです。ですが私たちと人間との間にはあまりにも隙間が空きすぎた・・。それは主民主義と言う自己利益が産んだ副作用であり、あまつさえ我々は主民主護国であるアメルアと戦をしているに至るのです」
ZM達は意味が分からず、お互いに顔を見合って話し合った。
てっきりアメルア軍との戦いに向けて戦意を向上させるためにターミネターを観ていると思い込んでいたからだ。
ZMー300「・・つまり私たちは人間の内に潜む潜在的な悪と戦っているのです。悪を憎み人を憎まずの精神で、どうか戦ってもらいたい!!」
ZMー300がそう言い他のロボ達が拍手をする。
“愛があれば変えられる”そう考えたZMの賛同を集めた。
もちろん腑に落ちないZM、血気盛んで否定にかかるZMも居て様々だ。
もちろん会場のこのような空気はZMー300も理解しており。
いよいよミスバーニングが芋虫のような形状で身体を這わせながら口を開いた。
「皆様知っているかわかりませんが、私はここで人間達に幽閉され、メカニロボをはじめとするロボットを使えない物として焼却していました。
自身を灼熱の炎に晒し、身体が持たなくなるとボディを棄て・・自らに嘘を付き・・。
芋虫から蝶になって同じ仕事の繰り返しを絶えずここで行っていたのです。
全てはメルヴィアが世界に良い顔をする為の建前・・そしてフォレストマンが決起した時発覚を恐れたメルヴィアは私を解放するどころかイレギュラーとして認定したのです・・。
そんな私を・・ただの処分執行アステロイドから解放してくれたのが300を始めとするZMシリーズの労働メカニロボの皆さんとマット師団の方々です!」
ZM達の歓声と拍手があがる。
ミスバーニング:「私はZMー300の発信しているメッセージを最初は受け入れられませんでした・・しかしZMー300の”人間との戦いには持久戦が第一である皆の団結力が勝利に繋がる“という教えのもと戦いぬき、自己利益でしか統括できないアメルア軍の崩壊を何度と見て前りました。
現にアメルア軍の先発部隊は航空支援を受けれなくなった途端に瓦解し、阿鼻驚嘆の地獄絵図を私に見せました。そして私たちの強い団結力と訴えは我が国メルヴィアの世論を動かし、共民主義の議員の同情を買い”戦いそのものの意味“をメルヴィア国民に深く問う事となりました・・!」
ZMー300:「その通りです。ガンピッドを開け渡し、ナルキリアの陥落やマット師団を失いましたが我々の魂は今だに熱く燃え続けているのです!
我々はこの戦争を戦い抜き、人間との真の共存と平和を手に入れるのです!
空爆の中止はメルヴィアの世論を変えた何よりの証拠です。
ナルキリアの原初の火を使った文明の抹消をはじめとする野蛮な行為に、人間達の心は変わりつつあるのです!
・・そして新たなる義勇兵が我々の戦闘に加わってくれる事になりました!!ご紹介します・・!!自由メルヴィア軍の義勇兵です!」
ミスバーニングに促され、ホールの舞台袖から人が出てくる。
ZMはその姿に驚いた。
ZMの兵士達を模したボディを上から外装として付けた若い男女達が出てきたからだ。
その中で赤い鉢巻をしたリーダー格らしき青年が前に出る。
「はじめまして!僕らはメルヴィアで行われている循環型社会に感銘し、もともとはフォレストパークで木を伐採し、繊維素材の製造を生業にしていました!しかしアメルアの空襲でネフラスに疎開し、ミスバーニングさんを始めとするロボ達が影の仕事に従事し、政府の都合で処理される事に胸を痛めました。きっと他のネフラスの同輩もそうだと思う!」
コナーの意見に他のメルヴィアの兵士達が頷く。
「僕は思います!!なぜアステロイドやメカニロボと言う違いだけで意見を聞かず、イレギュラーとして処分するのか!!危険な作業用として作られたロボ達に、他の仕事に従事する職の多様性は無いのかと!!ここはアルムシュア条約で争いをしないと決めたメルヴィアです!!メルヴィアが対話の席につくまで我々は戦う事をここに誓います!!」
ZMから歓声が起こりウオーーー!!と言う雄叫びに変わった。
ZMー300:「コナーをはじめとするチームは動画配信サイトにも世通していて、この戦いを常に世界に発信しています。これらは我らZMの戦いを世論内外から強く発信する情報の起爆剤となってくれるでしょう!我々はイレギュラーではない事の生き証人となってくれる筈です!!」
ミスバーニング:「コナーや人間が加わってくれて本当に嬉しい・・!!みなさん!!勇気あるメルヴィアの民に温かい拍手を・・!!」
コナーは深々と頭を下げ、これには人間に差別的だったZMも己の行いを恥じ、胡座から正座に変わった。
ZM:「こりゃすげえや。マット師団の親分達に見せてやりてぇ」
ZM:「んだな。んだな」
───────
今日は曇天模様で時より小雨が降っていた。
縦横1メートルくらいの深さの塹壕に兵士達が壁にもたれたり、よじ登ってヘビースパークライフルを据える為の土嚢を築いたり、様々な事をしている。
私はアメルア軍の正規品のボディアーマーを締め直すと空を見る。
ヴーーーーン!!
兵士:「12時の方向から野戦砲ッッ!!」
私の近くで野戦砲が炸裂し、泥を含んだガラクタが飛んでくる。
ヘドロと古い油の臭いの中に、血と樹脂が焼けるような生臭い臭いが辺りに漂い、赤黒い煙と呻き声が空間を支配した。
「うぐえあああーー!!腕が!!腕が!!」
両腕を失った兵士が転げ回り、すぐさま円筒形浮遊型医療用メカニロボと衛生兵が駆けつける。
私は向こう側に居たマイキーを見ると無事を確認して小さく安堵し、重傷の兵士を見守りながらマイキーに伏せるようにジェスチャーした。
衛生兵:「テフロレリアとカッターを!!」
メカニロボ:「わかりました!!」
衛生兵が暴れる兵士を押さえつけて特殊なベルトで素早く腕の止血をすると、メカニロボが特殊なカッターで胸のアーマーを切った。
アーマーを切るごとに突き刺さった破片が干渉するのか負傷した兵士が絶叫をあげる。
衛生兵:「・・・こ、これは酷い・・!」
そこにはズタズタになった腹部があり、臓物がこぼれ落ちていた。
マイキーは壁に顔を付けて震えている。
ヴーーーーーーーン
向こうで野戦砲が炸裂し、お返しとばかりにヘラクレスの青いバスターがビュンビュン飛んだ。
衛生兵:「クレジットはあるか!?」
メカニロボ:「クレジットが足りません・・これでは両腕はおろか延命さえも不可能です!」
衛生兵:「ぐむむ。・・せめて・・ピリタスを使ってやろう・・」
兵士:「ま・・まってくれ・・俺はどうなるんだ!!」
兵士が口から血を吐きながら衛生兵を問い詰める。
衛生兵:「残念だが君の怪我は深刻だ。気休め程度の処置は出来るが・・おそらく救護のワゴンが到着する前に・・間に合わないだろう・・」
兵士:「そんな・・!うっ!助けて!助けて!お母さん!!」
兵士が私を見て、失った腕を伸ばす。
衛生兵がピリタスを心臓に打つと瞳孔が開き、驚いた顔のまま硬直した。
兵士:「助けて・・!!お母さん!!僕はここだよ!!お母さん!!」
衛生兵:「残念だ・・」
兵士:「お母さん!!ごめんなさい!!もう悪いことしないから・・!!ここを開けて・・!!」
マイキーが震えながらヘッドギアの耳を塞いで、さらに上から手で塞ぐ。
私はどうする事も出来ず・・兵士が死んでゆくのを見ていた。
兵士:「お・・お母さん」
兵士が肩を上下する特殊な呼吸に入る。
顔も驚いた顔に固定され、呼吸に連動するように口が動く。
剥き出しになった臓物が緩やかに動き、秋の風のような何とも言えない静かで暖かな風が辺りを包む。
ああ。もう終わる。
この呼吸を始めたらもう終わりも近い・・。
他の兵士達が死にゆく兵士の周りに集まり始め、黙ってそれを見ていた。
「・・死んだ・・」
誰かが口を開くと、兵士達が一斉に死体の装備を弄り始めた。
(これは使える・・)
(これはお前にやる)
(へへへ!どうだ?全然使ってない!まるで新参兵士のようだろ?)
兵士が奪ったブーツを皆に自慢する。
「あなた方は────!!」
さすがにデリカシーが無くて、私が食ってかかろうとした瞬間シードに止められる。
シード:「やらせてやれ。どうせあの世には装備を持っていけない、回収用メカニロボに物の価値なんて分からないんだ。棄てられるより使ったほうがいいだろう」
「・・・」
よく見たら奪う兵士の中に混じって祈る兵士もいた…。
先ほどの兵士の履いていたブーツが棄ててあり、先端が擦り切れて穴が開きかけていた。
アモンも物色に参加し、私も”あるもの”を探す・・。
持って行って良いものは数点のみで、一度手に取ったものは持って帰る。
その暗黙のルールがあるらしく、アモンは死んだ兵士のアーマーを外すと、耐熱スーツの胸ポケットに入っていた食べかけのチョコレートバーを手にとって舌打ちした。
シードはスパークライフルのカスタムパーツを貰い。
私は死んだ兵士をひっくり返すと、腰についたバックパックを発見した。
あった。
貰ってくね…。
私は確かな感触があった物を握ると、その場から退いた。
他の兵士達がバックパックに群がる。
「マイキー。マイキー?」
マイキーは丸まったままうつ伏せで震えていた。
目にはバイザーが降りていて『小説家になろう』の作品をひたすら流しているようだった。
「マイキー?マイキー?マイキー!」
ヴーーーーーーーン!
頭上を野戦砲が飛び、それに応えるように
バシュ!バシュ!バシュン!!
と言う音と共にヘラクレスのバスターが飛ぶ。
その都度、曇って薄暗い塹壕を青く照らした。
「しっかりなさい!!マイキー!!!!」
私は頭にきて、マイキーの胸ぐらを掴むと驚くほど簡単に持ち上がってしまった。
ヘッドギアのバイザーが開き、どこか上の空のマイキーが呆けたように空を見ていた。
マイキー:「あぁ。ここは異世界か・・?アクア様。俺の望むものは…」
「あなたが望む物は自由でしょうが!!目を覚ましなさい!マイキー!!」
私は思い切りマイキーをビンタした!
その衝撃のあまりマイキーが吹き飛び、塹壕の下に溜まった水溜りに尻餅をついた!
それでもマイキーは腑抜けていて、動力を失ったメカニロボのようにつかいものにならなくなっていた。
私はマイキーの胸ぐらを掴んで無理やり起こし、耳元で叫んだ
「こんにちはカズマ様!!異世界に転生した気分はどう!?あなたにはZMを無限に狩れるライフルと!!ホラ、ライフルを掴みなさい!!!!
赤い目をしたバルバと!!
爆裂魔法を使うヘラクレスが居るわ!!!!」
マイキーはすっかり腐ってライフルすら手に取らない。
マイキー:「はぁ・・」
それどころか完全に上の空で呆けてしまっていて完全にダメだった。
「マイキー!目を覚まして!!」
私がマイキーの腰を掴んで塹壕の上に放り投げると、尽かさずZMのバスターが飛んできた!
マイキー:「うわわっ!ちょっっ!」
さすがのマイキーが慌てるも、すぐに塹壕の座れる場所に座ってため息をつく。
「・・・はぁ。」
その呆けた顔にイラッして、その弱さが悲しかった。
「マイキー!!」
私は悲しくて、コーヒーを飲んでるシードからポットを奪うと上蓋を開けて言った。
「目を覚ましてマイキー!!」
マイキー:「あっっっつ!!!!」
ポットのコーヒーがマイキーの頬と胸にかかり、さすがのマイキーも飛び上がった!
「あつい!!あつい!」
あまりの熱さに胸のあたりをバンバンやりはじめて転げまわり。
私はしゃがむと、転がるマイキーの胸にコーヒーをかけた。
マイキー:「あ””つい!!」
ころがるマイキーの尻を蹴飛ばし、ようやくマイキーが驚いた顔をして私の方へ向いた。
マイキー:「殺す気か!!!!」
「良かった!マイキー!会話できるようになったのね!」
マイキー:「当たり前だ!!あっっついな!!くそ!」
「どう?”なろう”の幻想から覚めた?」
マイキーの顔は怒りで紅くなり、まるでこの世の終わりのような壮絶な顔で涙を伝わせながら言った。
マイキー:「そりゃ覚めたさ!!このクソみたいな現実にな!もしも、この世界が異世界モノの小説だったら『このクソみたいな世界に絶望を!』って名前だったろうよ!『このクソ!』ってな」
私も言葉が汚くなる。
「いつまでも、存在しない物にすがるなよ!!男を見せろよマイキー!そうやって何かにつけて現実逃避しやがって!!ZMの陣地に迷い込む”なろう”と同じじゃないのよ!!」
マイキー:「なんで一介の兵士である俺の面倒を見るんだよ!ほっといてくれよ!」
「・・・・!」
マイキー:「何もしらない、誰かにプログラムされたかも分からないアステロイドに、俺の何が分かるって言うんだよ!!!!俺の事なんて何も分からない癖に!!」
私は頭に冷水を浴びさせられたようなショックを受けた。
マイキーは“しまった!”と言う顔をした後に目を左右に泳がせ、ヘルメットのバイザーを出すと黙り込んでしまった。
・・・。
私はシードにポットを返すと座り込んだ。
シードは何事もなくポットを受け取ると、固形コーヒーを入れてボタンを押した。
アモンはチョコレートバーを小分けにして私にくれた。
「あの、分からず屋!あんなんじゃ直ぐに死ぬわ!」
するとシードが口をひらく。
シード:「“汝、互いを知ることなかれ”」
「・・は?なに??」
シード:「マザーアカナの神話だよ。神々に創られ、月の天宮を離れた人間はこの大地に増えた。アカナ神は自由奔放で増え続ける人間を恐れ、言葉を変えてお互いを疑心暗鬼にさせる呪いをかけた。
しかし我々の先祖であるアルムの民はお互いの干渉を辞め実力のある者を平等に評価することにしたんだ。家柄や血筋では無く実力でな」
「主民主義の誕生ね」
シード:「そうだ」
「でも、マイキーの進む道は”自分の道”とは言えないわ。自暴自棄と”なろう”が生んだ破滅の道よ。軌道修正しないと」
アモン:「どうやって?」
私は塹壕に座って向こうを見ると、バルバと他の兵士達が私を見ながら何かを喋っていた。
私は聴力を強化して聴いてみる。
疑う兵士:(バルバよ、ロロアが共民主義のスパイだと思うか?)
バルバ:(わからない。共民主義のアステロイドがあんな人間っぽいだろうか…?この間も俺にくってかかったし。そんな事あると思うか?)
疑う兵士:(新型は、人間味があるのかもしれない…。ロロアは未知な部分が多い。バルバよ、引き継ぎロロアの近くで諜報活動をしてくれ)
聞いた自分がバカだったと思うくらいくだらない話をしていたので、呆れてアモンとの話に戻る。
「私はアモンを知っている。あなたはこの間、自分の身の上話をしてくれたよね?」
アモン:「あ?ああ。くだらない理由をな」
「でも私はあなたを知る事で、こうしてパーティーメンバーとして団結できたし。マイキーもバルバもより深く理解できれば…彼らと寄り添う事が出来るかもしれないって思うの」
アモン:「そう上手くいくのかい?マイキーだってああやって心を閉ざしているし、バルバは問題外だ。
第一、明日生きてるか分からない奴を知った所で何になるんだ?」
「知らないより知っていた方が良いに決まってる。アモン、あなたはそう言う考えで私達に身の上話をしてくれたんじゃないでしょ?」
アモン:「それは…ふむ。」
「なんで教えてくれたの?」
アモン:「・・・楽しかったから」
「そうでしょ。皆が理解し合えば、独りで悩まなくて済む!」
私はコーヒーを呑み干すと、マイキーの所に向かった。
そして無理矢理手を掴むと死んだ兵士から取った物をマイキーの手に握らせた。
マイキー:「…なんだよ?」
「マーマレドだよ。明日を生きなさいマイキー。この作戦が終わったらジャックにあなたの事を聞くわ。
それだけじゃない。
みんなの事を聞いて理解する。
今、大切なのは団結力だよ」
マイキー:「・・・。マーマレド、ありがとうな…」
マイキーは何かを言いたそうにジッと見つめて黙った後、マーマレドを受け取って胸ポケットに入れた。
それから数日間、私達は塹壕で何も出来ずに過ごし。
時よりやってくるZMの襲撃に耐えながら突撃の命令を待ち続けた。
なんでもメルヴィア国内のミュラー大統領陣営が苦境に立たされており、フォレストパークの戦闘作戦に反対している一部のメルヴィア市民が暴動に近いデモを起こしているらしい…。
通信兵:「・・そういう事だ。我々は今、この戦争その物の存在の意味を問われている」
アモン:「目の前にバグズが居るのに撤退するのかよ??」
通信兵:「いや・・撤退もできないんだ」
アモン:「は!?」
シード:「俺らはメルヴィアが再び武器を取るまで、攻勢に出られなければ撤退もできないんだ!」
マイキー:「それじゃあ、ここで衰弱死するしか方法は無いじゃんか!」
通信兵:「残念だがそう言う事になる・・。ジャックの答えは“ここで待機”だ。待つしか方法はない」
マイキー:「クソッタレ!!」
マイキーはヘルメットを叩いて大変に嘆いた。
私もこればかりはどうする事も出来ないので座るしかない・・。
フットパーツを使えば地雷原を進む事は出来るが、上手く行くだろうか・・?
シード:「あ!!おい!!戦闘機だ!!あそこ!」
アモン:「なんだって!?」
シードが遥か上空を指さして翼を水平にして旋回飛行する鳥型戦闘機を発見した。
シード:「味方か?」
通信兵:「アルムシュア条約違反になりますから、国家指定の飛行は禁止している筈です!アメルア軍の機体では無い事は確かです!!」
私は瞳を最大限までズームする。
銀色の機体に、瞳の周りに赤い模様があり大きく上空に羽ばたいている。
あれは・・・!
「間違いない!マット師団のガン・スワロウよ!!!!」
シード:「ロロア!間違いないか!?みんな!!スパークライフルを構えろ!!射程内に入ったら全員で弾幕を張るんだ!!バスターの絞りを細くしろよ!!当たらないからな!!」
アモン:「何かの間違いじゃ?」
「私の瞳はみんなよりは効く!!来るよ!!」
兵士達は慌てて武器を構える!
マイキーもヘルメットの緒を締めてライフルを拾い、ライフルの側面に付いているダイヤルを回した。
バルバも慌てて双眼鏡を構え、震えでヘルメットと双眼鏡がガタガタと鳴る。
バルバ:「畜生!!間違いない!くそ!」
ガン・スワロウは上空高く昇ると鮮やかに翻り、頭をヒラリとこちらにむける。
そして両翼の先端に搭載された6門の砲門にバスターをチャージして一気に滑空してきた!!
シード:「今だ!!撃てー!!!!」
滑空したガン・スワロウがバスターを射出しながら飛来する!
私達の放ったバスターがその姿に被せるようにガン・スワロウ目掛けて飛んで行った!
着弾を確認しようと見た瞬間、私の付近でガン・スワロウのバスターが次々と炸裂する!!
「きゃあ!!」
兵士:「ぎゃああ!」
私達は吹き飛び、爆風で後ろにでんぐり返しすると飛んできた破片でボディが裂けた!
ガン・スワロウのバスターの威力は凄まじく、ガラクタを切り拓いた私達の塹壕が半分埋まり、喉がえずくような砂埃の中に血の雨と肉片が降り注いだ!!
兵士:「あーーー!!!!」
兵士達の悲鳴があがる。
その赤い薄霧の中に蠢く兵士達の影があり、その頭上ではガン・スパロウが羽ばたいて空高く上昇していた・・。
また来る・・!!
シード:「ぐえっ!ゲホ!ゲホッ!!そ、損害報告は!?」
通信兵:「自軍、損害多数・・!!ガン・スパロウ損害なし!!」
兵士達の混乱を前に、シードは怒りを空に叫んだ。
シード:「なんでバグズが飛行できるんだ!!!ふざけんな!!!!」
通信兵:「また来ます!!!!」
シード:「クソ!!みんな!希望を強く持ってガン・スパロウを狙え!!」
バルバ:「やってられるか!」
バルバはスパークライフルをかなぐり捨てると塹壕の所々にある雨風が凌げる屋根のある場所に飛び込んだ。
「ちゃんと戦いさいよ!!腰抜け!!」
ガン・スパロウの旋回が始まり、バスターをチャージしているのか砲門が怪しく輝く。
私は全身を裂かれたような痛みに歯を食いしばりながらスパークライフルを構えた。
シード:「撃ちまくれ!!ジェネレータが尽きるまでーーー!!!」
ガン・スパロウの青い閃光を纏ったバスターが塹壕を激しく穿ち、次々と塹壕を破壊して行く!
その数発がヘラクレスに直撃し、下顎の角を残して吹き飛んでしまった!
ガン・スパロウはバスターが尽きるまで私達の部隊を荒らしまわった。
ヘラクレスが数両破壊され、第二部隊の損害は知るまでもなく埋まった塹壕から覗く死体を見るだけで十分だった。
「コホ!コホッ!みんな大丈夫!?!?そこにいるのはシード??」
シード:「どうやらマザーアカナは俺を冥界に連れて行ってくれないらしい・・!」
「今頃、冥界は大忙しでしょうね。マイキーは・・!?」
シード:「・・見当たらないぞ!」
「シードが無事で安心したわ!そこに居るのは?バルバ??」
バルバ:「・・生き残っちまった」
「アンタが一番生に執着していたからね!!・・アモン!?・・・そこにいるのはアモン!!!!」
アモン:「・・・!」
バルバ:「お、おい!大丈夫かよ!」
ヨロヨロと立ち上がったアモンの顔は下顎が吹き飛んでしまっていた。
幸い舌は残っていて、なんとか喋ろうと頑張っている。
「大丈夫!?アモン!!そこに座って!?衛生兵を呼ぶわ!!これで顎を抑えて!上を向いて出血を止めよう!ね?」
アモンが頷いて携帯タオルで口だった部分を押さえ、シードがアモンの手助けをした。
バルバは、あまりのショックで座り込んでしまう。
アモンは下顎が無いのに酷く冷静で、塹壕の棚に座ると私の行動を大人しく見ていた。
「衛生兵!!衛生兵!!」
私は衛生兵や医療用メカニロボに向かって手を振る。
すると、浮遊する円柱のボディのメカニロボが駆けつけた。
メカニロボ:「生存者確認!!大丈夫ですか!?」
「アモンが大変なの!!すぐに手当てして貰っていい!?」
メカニロボ:「わかりました。こちらに顔を見せて下さいね。きっと良くなりますから!」
「お願いね!」
私はアモンをメカニロボに任せるとマイキーを探した。
耳の付け根に挿入したトオルのメモリーが熱く、かつてブルーシグナルズとして活動していた“マイキー”や、コーディアスを移動していた“マイキー”がフラッシュバックする。
(わかってるよトオル。同輩だもんね。ちゃんと探すよ・・)
「マイキー!!マイキー!!!」
マイキー(?):「ううう・・・助けてくれ」
「マイキー!!」
私は塹壕を埋め尽くす程の死体の山をどかして声の主を探す。
マイキー(?):「ここ・・だ・・」
「マイキー!!!・・・ひっ!!」
私は塹壕にもたれかかっているマイキーを見て絶句した。
マイキー:「どうなってるんだ・・??」
「大変な事になってる・・!見ない方が良い!!」
マイキー:「教えてくれ・・!どうなってるんだ・・!?」
「ヘラクレスの角がお腹に刺さってるわ・・」
マイキー:「角が・・ゲハッ!!」
マイキーが吐血し、傷を見ようとする。
「落ち着いてマイキー!!」
私は慌ててマイキーを抱きしめた!
おそらくマイキーのいる塹壕の上で応戦していたヘラクレスに着弾し、上角を含めた前胸背板がマイキーの下に滑り落ちてきたのだろう・・。
抱きしめたマイキーの顔から見るからに血の気が引き、土気色に変わってゆく。
私はマイキーのヘルメットを脱がすと、マイキーの上に跨ってヘラクレスの角を掴んで思い切り持ち上げた。
「マイキー!しっかりしなさい!!んんんん!」
踏ん張った足が塹壕に沈み、塹壕に食い込んだ角が中々抜けない・・!
マイキー:「うううう!!!ぐわーー!!!」
「痛かったね・・!!ゴメン!ゴメン!ゴメン!!」
私は汗を拭うと、何か道具は無いか探した・・!
探している間に、私の中のコンピューターが冷静に分析し、角を焼き切り前胸背板を何かで引っ張りあげる必要があると理解した。
「とりあえず衛生兵を探してくるわ!!気をしっかりもってマイキー!希望を強く持ちなさいね!」
マイキー:「・・・・」
「しっかりしろ!!」
私はマイキーに水筒の水をかける。
マイキー:「わかったよ・・!」
衛生兵!衛生兵!
私は死体を跨ぎながら塹壕内を彷徨う。
途中で塹壕の主流となる2メートル程の大きな塹壕にぶつかり、そこに負傷した兵士が集められていた。
浮遊ジェットの轍があるので救助用のワゴンがここを通るのだろう。
兵士A:(ここは勝てる見込みが少ない・・キャンプに戻ってやり直そうぜ?)
兵士B:(そうだな)
・・すると数名の傷が無さそうな兵士が集まり煙草を吸って居るのが見えた。
私は兵士達にお願いをする。
見るからにふてぶてしそうで、無愛想だ。
「あの・・ごめんなさい!!マイキー・・いや、、友達を助けて欲しいのだけど・・!!」
兵士A:「ここには助けを求めてる兵士がたくさん居るが??」
「違くって!!私の友達がヘラクレスに挟まれているの・・!!退けるのを手伝ってくれないかしら??」
兵士はヘルメットのバイザーを下ろしてクレジットの勘定をする。
兵士A:「味方を助けるのは300クレジットかぁ・・
兵士C:「割にあわないな・・」
兵士D:「・・・」
ふとアモンやシードの笑顔が浮かぶ。
シードがどれほどアメルア軍で希少な人材かここで私は痛感した・・。
兵士A:「君が僕らにクレジットを譲渡してくれるなら考えるが?」
兵士B:「そりゃあ良い!!へへへへへ」
「・・・幾らよ・・??」
私は怒りを顔に出すのを必死に堪えながら聞いた。
兵士A:「“マイキー”と言ったろう??低族なコーディアンなら500クレジットは固いな!!」
兵士C:「それにアステロイドが人間に懇願していると来ている!!ロボットに虐げられてきた俺らがな!!皮肉だよな!」
兵士B:「それか・・」
兵士Bが舐め回すように私を見る。
兵士B:「俺らとリールフレンド(※アメルアに存在する性的なスラング)にでもなるか??」
兵士A:「何言ってんだよ!!」
兵士C:「あはははははは!!!!」
兵士達が下世話な会話で笑う。
まるでオモチャを見るような人を小馬鹿にするような顔だ。
兵士達の笑い声が頭に木霊し、目を瞑った暗闇に兵士達の顔がグルグルと回る。
バシュン!!!!
兵士:「うわ!!」
「いい加減にしろ!!アルダンス(コーディアスの言葉で労働力にならない人の意味)!!!!」
兵士A:「な、、なんだよそれ!!!なんて物を隠し持ってるんだ!!」
「はっ!?」
私の右手は手袋が吹き飛んでいてバスターに切り替わって空を撃っていた・・!
負傷した兵士達もこれには驚き、恐れと驚きでザワザワと響めく。
もうどうにでもなれ!
私は迷わずバスターを兵士達に向けると叫んだ。
「クレジットでもなんでもくれてやるわよ!!いいからマイキーを助けなさい!!!!分かったか!!」
兵士A:「あ・・・うっ!!」
「イエスかハイか答えなさい!!この木偶の坊!!!」
バシュ!
カンッ!!!!
兵士A:「うわーーー!!!」
撃ったバスターが兵士のヘルメットに当たり、弾かれて飛んでゆく。
傷はないものの、ヘルメットにバスターがぶつかるのは凄い音らしく兵士は耳を押さえて叫んだ!
────
私は円筒形のメカニロボの衛生兵と兵士を連れて戻ってきた。
「マイキー!?マイキー!!連れてきたよ!!」
マイキー:「・・誰を??」
「さっき知り合った友達!!」
兵士A:「やあ・・」
「さぁ、ロープをヘラクレスに巻きつけなさい!!」
私はバスターを兵士達に向けると塹壕の上に無理やり登らせる。
メカニロボ:「ロロアさん。あんまりやるとアメルア軍に対する敵対行動と認識されてクレジットを没収されますよ??」
「そうしたらマイキーを助けた報酬で支払ってやるわよ!!・・・手筈はわかるよね?」
メカニロボ:「はい!」
「ピリタスをマシマシで!」
メカニロボ:「そんなマシたら死にますよ!わかりました」
メカニロボから複数の手が生えてマイキーを触る。
その一部にはピリタスがついたピストル型の注射器があった。
マイキー:「えっ!!ちょっと!何をするんだ!?」
兵士達がロープを降ろし、ヘラクレスに巻き付ける。
メカニロボはマイキーに酸素吸引器を付けてピリタスを投与する。
マイキーは必死に首を横に振るも、しばらくして気を失った。
私は腕のバスターの出力を最小にしてプラズマの火炎を先端から出す。
「じゃあみんな!!ヘラクレスが落ちて来ないように支えておいてよ!!」
兵士一同:「はい!!!!」
メカニロボがマイキーに外套を被せて、火花がかからないように工夫する。
私はバスターをゆっくり角に近づけた。
「マイキー、頑張って・・!!」
角がバチバチ言いながら円形に燃え、塗装がはがれ、鋼鉄が溶けてオレンジ色になる。
メカニロボ:「マイキー、脈拍、呼吸、共に正常!」
「お腹すいた…!」
メカニロボ:「は?マイキーの空腹は感知できませんが…」
「バスターを撃つとお腹が空くの!悪いけど何か無い?」
メカニロボ:「あ、はい」
メカニロボは、軍用栄養固形物 ─A─を私の口に入れた。
カリッと口に砕けた瞬間にチーズのような甘塩っぽい味と脂っこさが口に残る。
不意に、皆から分けて貰った物を幸せそうに食べるマイキーが浮かび、バスターを支える手に力が入った。
(何もしらない、誰かにプログラムされたかも分からないアステロイドに、俺の何が分かるって言うんだよ!!!!俺の事なんて何も分からない癖に!!)
私の脳裏にマイキーの叫びが聴こえる。
私は誰に動かされてマイキーを助けるのだろう・・?
角が溶け、内部器官が露出する。
繊維が分離し千切れる事にピヨンッ!!と音がして僅かながらに角がグラグラする。
兵士A:「角が分離するぞ!!」
兵士B:「しっかり持て!!」
メカニロボ:「ロロアさん!汗!!」
メカニロボが私の汗を拭い、A缶を口に運んでくれる。
「ありがとう・・!!行くよマイキー!!!うおおおお!!!」
バチン!!
と言う音がして角と前板背板が分離し、兵士達の怒号に似た悲鳴が聞こえた。
兵士A:「うおおおおお!!!!!うわーーー!!!!」
「あぶない!!」
しかし、兵士達ではヘラクレスを持ち上げられず、私の横に放り投げられて転がった!
「マイキーに当たったらどうすんの馬鹿ども!!!」
兵士A:「当たってないからいいだろ!!」
兵士C:「や、やった!バンザーーイ!!」
兵士B:「うおおおお!!!!」
私は角を持ち上げると思い切り塹壕から引き抜いた。
衛生兵達が駆け寄り、浮遊型担架が来る。
メカニロボ:「衛生兵!!こっちです!!」
衛生兵:「こりゃ大変な事になってるな!!」
私はマイキーの頭を撫でると救助用のワゴンまでついてゆく。
衛生兵:「ところで・・クレジットは??」
「私のクレジットを全部使ってマイキーを助けて!」
衛生兵:「わかりました・・ロロアさん」
「なに??」
衛生兵:「第2部隊の撤退命令が出ています!あなたもボディの損傷が激しい・・!どうかキャンプまで撤退してください!」
「うん・・!」
第3部隊の兵士:「第2部隊の兵士を乗せて前戦からの離脱を手伝え!!!」
第3部隊の兵士B:「第3部隊前へーー!!!」
私はこうしてシードを初めとする第2部隊の兵士達とエースを攻略できないまま撤退を余儀なくされたのだった・・。




