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ブレードマン攻防戦(2)

ロロアを前に、勇敢に立ち向かうブレードマン。


ブレードマンは降参すら許されず、ロロアと言う猛獣の前に放り出される。

ブレードマンが両断したミドルバスターが着弾し、ストリームマンを模した大仏の腕が落ちた。

その落ちた右腕に腰をかけ私が手当を受けている。


「ロロアちゃん・・大丈夫?」

「うん・・大丈夫・・」


「いたいの、いたいの飛んでけ」

「ありがとうママ」

ママの手から特殊な樹脂が出て私の傷口を塞いでゆく。


「ブレードマン、また来ると思う?」

「ブレードマンは戦闘兵器よ。きっと何度でも復活するでしょうね。待ってね・・すぐにスキャンするから・・」

ぬいぐるみのママのスキャンが始まり、機関室に続く隠された扉を探し出す。


「退路を探しているの??」

「ロロアちゃん、戦略的撤退よ」


「でも、そうしたらブレードマンは私を破壊するまで追いかけてくるでしょう??」

「私たちの目的はホワイトスペクターの破壊よ」

「でも・・」


私は立ち上がった。

日本庭園の風向きが変わり、炎上したZMのシリコンや外骨格キチンが燃える特有の臭いがする。


「たとえ、ホワイトスペクターを破壊しても・・この臭いから逃れられない気がするの・・。日本庭園は“草”と線香の良い香りがした・・でも、私が来たことによって、いつしか嗅ぎ慣れた修羅場メルヴィルへと変えてしまった」


「メルヴィル・・マザーアカナの神話に登場する、マザーアカナとメルル・ヴィアスの戦いの舞台」

「そう。逃げていては、私はこの修羅場メルヴィルから逃れられない。そんな気がするの」


「でも、どうするの?あの不死身の兵器の相手を永遠とするの?ロロアちゃん」

「そう言う訳ではないけど・・」




───────


ブレードマンが手術室に運ばれてきた。

「フライングシールダーの盾と、私の外骨格を必要最低限まで削ってくください・・!ぐうう!」


「あまり喋るな・・!ポイズンバレットを摘出するぞ!!ミーさん、悪いがその飛び出た菅を鉗子かんしで拡げてくれないか??」

アステロイドが悶絶し、電解液が飛び散り人工血液が凝固する。

内部を開いて詰めた手ぬぐいが青く染まり、医療用メカニロボが交換する。


「おい!ミーさん!!」

「うわたたっ!」

モニターのロロアの様子を凝視していたミーさんが蹴られ、ようやくミーさんは仕事をした。


「何やってんだアホンダラ!!権兵衛の傷口を見てみろ!ポイズンバレットは傷口こそ小さいが、内部をズタズタにする恐るべき兵器だ!それを”ロロアちゃん”は相手に使ってるんだ!!わかるかミーさん!!これが奴なんだよ!!」

「へい、どうもすいやせんした」



フライングシールダーと言うメカニロボを捕まえて分解する。

フレイングシールダーは中空に浮くロケットタイプのメカニロボで、敵の攻撃が来ると固定されたアームを前に突き出してシールドを形成した。

シールドがバスターをはじめとしたエネルギー弾を吸収してバスターとして撃ち返せる特性があるが、前進する場合は形成したシールドを解除しなくてはならないため、主に分隊用の防御して使われる物だった。

今回はアステロイドの左腕に装着した事で、さながら盾のように使うようだ。


「ロロア、私の事をブレードマンと呼んでいましたよ」

「ブレードマン??」


「えぇ。ですので私の事はブレードマンとお呼びください。まるでストリームマンやパワーマンの様な良い名前です」

「権兵衛の方がかっこいいけどなぁ・・」




───────


カキカキカキ・・。


「ロロアちゃん!来たよ!!」

「うん・・!!」

私は寺の内部でブレードマンを迎え撃つ事にした。


ブレードマンは辺りを警戒するように見渡すと、ブシュン・・と言う起動音と共に光の盾が形成され、竹林に潜んでいないか探し始めた。

キンッと小さな音がするのはブレードマンが放つ低周波だ。



「今回は盾を持って来たみたい・・!」

「そうね。熱源感知システム、微細音探知システムも付いてるわ。背面の奇襲を恐れているみたい」


「撃ってみよっか」


私は右腕のバスターを瓦礫の重さで固定するとブレードマンに向けてバスターを撃った!


チュチュチュチュチュン!!

ブレードマンがバスターの音に気づき盾を構える。

その早さは凄くて、私が何処にひそんでいてもバスターを射撃した瞬間、盾で防御されてしまうだろう・・。


そして盾の後ろには切れ味の鋭い刀が鎌の様に控え、頭にはハサミがある。

鉄壁の守りと攻撃力。

近距離と中距離戦闘は危険かもしれない・・!


「・・・!!ロロアちゃん!!射撃を辞めてっ!!」

「えっ!?」


ブレードマンの盾がいつの間にか波打ち、渦を巻きはじめる。


その時だった!


「ロロアちゃん!!にげて!!」

「きゃあっ!!」

盾からエネルギーが解き放たれ、嵐のように私に降り注いだ!!

瞬く間に大仏の顔が吹き飛び、賽銭箱が破壊され、鐘のついた紐が吹き飛ぶ!

私のバスターが、そっくりそのまま返ってきたのだ!


堂内にある虹色の4本の柱が軋み、いよいよお寺が崩れそうになるも私の2000発のバスターが砂埃の中を飛び交い、襲ってくる!


「逃げようっ!!」

私は壁にバスターを撃って、崩れた漆喰の穴にママを放り投げると、私も身体をねじ込んだ!


「早く早くっ!!このまま中に居たらブレードマンに盾で押し潰されてしまうわ!!」

「ゲホゲホッ!そ・・そっか!」

ママがひっぱり、命からがら脱出すると寺の砂利を踏み締めるブレードマンの足音が聞こえた!


「ブレードマンの鉢合わせは危険よ!隠れて!」

「わかってる!」


私は慌てて足音のする方向とは逆に走り出し、寺を中心に追いかけっこが始まった!


「ロロアちゃん、チームガンバ作戦室によると、ブレードマンの盾はバスターをはじめとしたエネルギー弾を弾くそうよ!!」

「じゃあどうしたらいいの!?あっ、一周まわっちゃった!」


何か武器はないの!?


私は咄嗟にZMの残骸を見る。

彼らの使っている武器はスパークライフルだ。

野戦砲もエネルギー弾だ!


「ど、どうしたら・・!!」


ジャリと言う音がしてふと足下を見ると、破壊された賽銭箱から鋼やアルミの硬貨が溢れていた。


「見つかってしまったわっ!!」

ママが叫び、ブレードマンが盾を持って突撃してくる!


私は右手をバスターに切り替えると叫んだ!

「ママ!!賽銭を私のバスターの中に!!」


ママが疑問に思う事なく銭をバスターに入れた瞬間、ブレードマン目掛けてバスターを撃った!


「ロロアショットガン!!!」

バスターの噴出口で熱せられた鋼や銅やアルミの賽銭が溶けた高温の矢になって腕から吐き出された!


それは盾を貫通し、ブレードマンの上半身に深く食い込んだ!

あまりの破壊力に電気のシールドが消えて無くなり、ブレードマンが無防備になる!


「ぐわーーー!!」

「とつげきっ!!」


私はブレードマンに飛びかかると思い切りしゃがんで強烈な右ボディーを打ち込み、くの字に曲がったブレードマンの両耳を思い切りシンバルのように叩いた!


両耳の微細音探知システムが私の出した轟音にフリーズし、ガラスが割れる音と共に破壊される!

攻撃のラッシュが終わったら最後、形勢を立て直したブレードマンに斬られるだろう。


私はブレードマンのコメカミに左フックを当てると、思いきりしゃがんで顎に右アッパーを打ち込んだ!


ブレードマンの腕を破壊しなくては!

素早く!

的確に!

休む事なく!


私は瞬時に吹き飛んだブレードマンの右腕を掴むと、そのまま絡めとるように左肘を胸の付け根に当てがい、身体の回転を利用してブレードマンの右肘の関節とは真逆に曲げて思い切り締め上げた!


「うがーーー!!」

「くくくくく!!!!」

バランスを崩してブレードマンの上に倒れ込むも、私は右肘の関節を逆に曲げ続けた!

私はブレードマンに恐怖を植え付け・・その恐怖から私が克服する様に言った。


「ブレードマン、知ってる!?関節技の極意ってね!人間工学で曲がる反対側の関節を曲げる事にあるんだよ!!」

「・・・!!」


「本当だったら人間は、真逆の関節を曲げると激痛のあまり悲鳴をあげる!限界のその先に行ったら・・貴方はどうなるでしょうね!!」

「・・・!!・・・!!」


「いくよブレードマン!!うおおおおっ!!」


ブレードマンが暴れ、私は必死に関節を曲げた!

いつしかパキパキと軋む音がしだし、ブツブツと筋組織が弾ける音がする。

ブレードマンが痛みのあまりバンバンと地面を叩き、これから来るであろう最大級の悪夢を現実のものにしようとしていた!


「ロ、ロロア・・やめてくれ!!」

「・・・っ!!」

ボキッ!!


突然のブレードマンの言葉に驚いて力が入り、私はブレードマンの右肘を完全に逆方向へ曲げてしまった!


「うぎがぁあああ!!!!!」

「うおおお!」

悪夢は終わらない!

私は叫ぶブレードマンの折れた右腕を両手で掴むと、そのまま持ち上げて寺の石段にブレードマンの全身を叩きつけ、さらに持ち上げて庭園の灯籠に投げつけた!

右腕が千切れ、轟音と共に灯籠が崩れ落ちて池に沈む。


すると奥の扉が開いてZM達がなだれ込んだ。


「アステロイドを救出しろ!!ほぁあー!!」

私はZM達にバスターを浴びせながら退避した。


残骸の上に新たにZMが覆いかぶさり、山が出来る。


2体のZMが必死にブレードマンを逃し、嵐のように扉が閉められた。





暫くの沈黙。





「なんでトドメを刺さないのロロアちゃん!」

「・・・きっと、またチャンスはあるよ」

「え!?」


私は一息つくと、ブレードマンの右腕を池から拾い上げてむしり取るように破壊して刀のみの状態にした。

ヴン!

と言う音がして灯籠に向かって振ると、内部の御影石がキラキラと光るように傷ができた。


「ふーーーっはっ!」

今一度深呼吸をして両手で持ち、タオルを絞るように握って腰を落とすように刀を振り下ろす。


ビッ!!

と言う音と共に灯籠の土台が斜めに斬れ、ゴリゴリゴリ!と言う音と共に斜めにズレた。


「ブレードマンが私の為に進化しているように、私もまた進化している。まだブレードマンは私に立ち向かう精神を持ち合わせているの。・・だとしたら私は、全力で立ち向かうブレードマンに胸を貸してあげたい。ブレードマンや他のロボが心の底から諦めるように、ここで何度でも相手になってあげたいの」

「そ、そんな・・」


「それが、ここで散ったロボ達やチームガンバの皆の弔いになると思うのよ。ロボ達が諦めれば、この戦いをしている指揮する存在も考えなおす・・メルヴィアの侵略も諦めると思うの」

「指揮する存在?・・ロロアちゃんは指揮する存在は何だと思っているの?」


「マット博士かと思ったけど・・マット博士はメルヴィア音楽堂に軟禁されているのよね。うーん何だろ?」


私は庭園を歩きながら考えた。





───────


「ぐあーーー!!」


「今回はべらぼうにやられやしたな!!」

「とんでもないな・・!!」


ミーさんとイシさんがブレードマンの部品を交換する。

名もなきアステロイドもとい、ブレードマンはいつしか冷静さを失い、ZMの様に短略化された目は、赤く攻撃色に点灯していた。


「ベルジャの背負っている大砲を私の身体に・・!!ミサイルも欲しい!!ロロアを木っ端微塵にするんだ!!!!」

「落ちつけ!ブレードマン!!」

「落ち着いていられるか!!次こそは・・!!」




焦りと怒りとは裏腹にブレードマンは幾度とない破壊を経験した。




──────



3戦目。

ブレードマンの左肩に大砲、左肩にミサイルランチャーがついた。

しかし、ロロアによって破壊された庭園から雨のように水が噴き出していた。

同時に停電が発生し、ブレードマンは熱源探知システムで索敵を行うも、泥に隠れていたロロアにバスターで撃ち抜かれた。

バスターは右肩と腹に命中して貫通。

大砲のジャネレータに引火して、炎上した。


たまらず武装を棄てて転げ回り、あわやの所でZMの救出が入った。


4戦目。

止水と、電気の復旧が終わる。

ブレードマン、下半身に野戦砲とミサイル、キャタピラを付ける。

ロロア、ブレードマンに対してサンダーブレイクを行う。

水溜りが多く、回避が困難となったブレードマンは3回目のサンダーブレイクで沈黙。

交渉の末に救助された。


5戦目。

ブレードマン、対電仕様に変更。

盾を装備し軽量化を実現。

しかし、4戦目で放置したミサイルを逆に撃ち込まれてしまい盾を突き破って爆発。

身動きの取れなくなった所で両腕を切断され、救助が来るまで扉に放置。


6戦目。

ブレードマン、小型化。

装備している物も刀のみで善戦す。

しかし、池まで追いかけた所で両足がはまり。

ロロアに脇腹を絞められて気絶した(内部にあったカエルの卵のようなバッテリーが寸断されて電源が絶たれた為)

ZMが駆けつけた時には扉前に投げ捨てられていた。


7戦目



─────


ブレードマンがヘビースパークガンを撃った!

ロロアが側転し、スパークガンを交わしてバスターを撃つ。

バスターはシールドに吸収され、跳ね返される頃にはロロアは逃げ出していた。


しかし、逃げ出したとしても追いかけてはいけない。


それは『ロロア返し』と言って、追いかけてきた敵を迎え撃つ罠なのだ。


ブレードマンがロロアが隠れていそうな場所にキャノン砲を撃つ。


しかし、キャノン砲を撃った瞬間、もの影からロロアが飛び出した。

「サンダァアーブレイク!!」


ブレードマンが飛び退いた瞬間、ロロアが刀を振り下ろした!


「ぐぇええぁああああ!!!!」

ロロアの振り下ろした刀が外骨格を容易に侵入し、内部の筋肉組織を分離し、冷たく・・そして真っ直ぐに侵入する!


気付いた時にはもう遅く、激痛は灼熱の熱さとなって計算され、CPUが許容範囲を超える程の激痛を演算し、メモリーが恐怖と如何に刀が身体に侵入したか、恐怖と共に記録されるのである。


最後に見るロロアの顔。

ロロアのフィンが回転する匂い。

自分の身体が焼ける臭い。

砕かれる腕、体内を貫通するバスター。



もちろん、これは並の人間は疎かメカニロボでは体験を記する事なく即死してしまうのだが。

マット博士に造られた高性能なアステロイドであるが故に事細かに算出され、その類まれなる高性能なボディが復活を可能にしていた。



───────


破壊されたブレードマンが手術室に運び込まれる。


ミーさんとイシさんが手慣れたように部品を交換し、すぐさま復活のシークエンスを発動させる。


ミーさんはブレードマンに話しかけた。

「次はどの作戦で行くでやんすか?」


ブレードマンは目を覚まし、明らかに怯えて飛び出した!


「殺してくれ!!!!もう戦いたくない!!殺せー!!」

「そうは問屋が卸やせん!!」


「いかん!戦闘誘発剤と精神安定剤、増強剤を投与しろ!!急げ!!」


ブレードマンを押さえつけ、円柱型の医療用メカニロボが注射銃をイシさんに渡し、ブレードマンの内部機関に打つ。


格闘の末、ブレードマンの心のフィンが落ち着き、ようやく会話ができるようになった。


「レーザーキャノンを、可能な限り私の前身に付けなさい。足をロケットブースターに・・」

「ガッテン承知のすけ!」


「ブレードマン、大丈夫か?」

「・・大丈夫ではなかったら・・戦いを辞めさせてくれるのか?」

「・・・」


「フッ」


黙りこくるイシさんを見ながら、ブレードマンは悲しそうに笑った。


その様子をZMの軍団がヒソヒソと話しながら見ている。



「いってくる」


ブレードマンがレーザーキャノンが照射できる銀色のミラーボールのような身体に、赤と白のロケットブースターが付いた足で歩き出した。


カキカキカキ・・。


扉を開けた瞬間、内部に取り残されたZMが倒れ込んだ。


「ひっ!!」

ブレードマンがZMの死骸を突き飛ばす。

それは片目がない、御守りを持ったZMだった・・。



ブレードマンを見届けて、イシさんはポツリと言った。

「勝てないかもしれない」


「へ!?どうしてですかい??」


「ブレードマンの身体を開いてるからわかるんだ。ロロアは意図的に急所を外している・・手加減しているんだ」

「な、なんでそんな事を・・?」


「わからない・・」


2体のやりとりを聞いたグリーンキラーが突然歩みよる。


「ん?どかしやしたかグリーンキラー?」

「フォレストパークに居ます“上様”から、書状を通信致しました」


「は??“上様”?マット師団本部からの通達か!!」

「はい。読み上げます」




ブレードマンの出撃後、かく艦隊に居るグリーンキラーに一斉に“書状”が通信された。


それはストリームマンの居る本部でも一斉に読み上げられた。


「なんだグリーンキラー?」

「ストリームマン様。上様から書状が届きました」


「どの様な内容だ?」


ストリームマンとアウルがお互いに顔を見合わせる。


グリーンキラーは光学紙で出来た巻物を伸ばすと読み上げ始めた。


「申し上げます。拝啓 ストリームマンとそれに従う傘下の強者達。貴殿の武勲と勇猛果敢さは、遠くフォレストパークに轟き、時にそれは逆賊を蹴散らさんとするロボ達の励みとなり、時に春の陽のように燦然と輝く希望の光のようであります。かつて私たちは────」


読み上げた書状には、メルヴィア攻略に向かうロボ達の深い同情と労いの言葉が春夏秋冬になぞらえて丁寧に書かれていた。


「────私たちは、貴殿のご帰還を冬の寒さのように耐え忍びながら待ち望んで参りました。今日こんにちではアメルア共和国の攻防も凄まじく、それは豪雪のように厳しくロボ達の鋼鉄の精神すら打ち砕かんとしています。このお願いをするには大変心苦く、時に白い翼を穢すお願いとは存じ上げてはおりますが、どうか今一度、地に足を着けて私達と歩みを共にし、同じ志の名の下に2本の柱として────」

「何ぃーー!!??」


ストリームマンは立ち上がって動揺した。


「ど、どう言う事ですか!?ストリームマン様!」

アウルが書状の回りくどさに理解が出来ていないようだった。


ストリームマンはワナワナと震え、アウルに説明する。

「マット師団の最高司令官は、我々にメルヴィア攻略を諦めるように言っている・・!!それだけじゃない!!『白い羽を穢すお願い』つまり、ホワイトスペクターの武装を解体し、アメルア共和国と戦うための地上兵器として運用しようとしているのだ・・!!」


グリーンキラーが書状を読み終わり、一礼した。

「お分かりいただけましたか??つきましてはホワイトスペクターの解体を・・」

「断じて断る!!『ふざけるな!』と伝えろ!!ようやくロロアが音をあげそうなのに、そうミスミスと諦められるか!!」


「ですから・・上様は労いの言葉を・・」

「だからふざけるなと言っているんだ!!」


「そう言われましても困ります。上様はストリームマン様に撤退を命じています。もしも期日までに撤退を完了しない場合、機密情報保持の為に強制的に解体をいたしますから宜しくお願いします」


「好きにしろ・・!!俺は俺のやり方でやる!!マッド師団のロボ達は、ロロアの首とメルヴィアの陥落を見るだろう。マンタ型爆撃機などくれてやる。ホワイトスペクターさえあれば事足りるわ・・!!」


グリーンキラーは頭を下げて立ち去った。



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