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クラーケン討伐と詩魔法

もうすぐ100話ですね!何か特別回プラスしたいなと思っているんですが、


1、東(龍馬?)の日本サイド

2、隼人のアトリートサイド

3、フェント達の神様サイド


どれがいいですかね?どれかになるとは思いますが。

「じゃあ、この作戦で良いですね?」

「ああ、問題ない」


 結局俺の案が採用された。エンシェントドラゴンの血を海に垂らして海流をかき混ぜ、クラーケンを誘き寄せる。


 かなり古典的な方法だけど、これは結構効く。


「決行は明日。それまで各自、体を休めるように。解散!」


 さてと。手入れでもしますか。


『わーい』


 こいつを手入れしているって思うとしたくなくなるけどな。





 拭いて、磨いて、魔石の確認も怠らないようにする。


「極星様。少しよろしいですか?」

「どうした?」

「魔石の調子が悪くて」

「どれどれ?」


 ちょっと色が濁って魔力が通りづらいな。もう寿命か。


「貸してくれ。今の内に直す」

「はい。それで、今度は斬の魔石に変えてほしいのですが、駄目でしょうか?」

「いいけど、何かあったか?」

「いえ、風だとクラセントさんでも出来ますので」

「成る程。判った」


 なんか皆此方見ている。やりづらいな。


「どうした?」

「極星って武器の調整も出来るんだな」

「まあな。調整っていうかこれ作ったの俺だし」

「「「へ?」」」


 言ってなかった?奴隷娘と翔太さんの声がハモる。


「レイラさん達の武器作ったの極星なのか?」

「良く判ったな。これでも結構得意なんだぞ」


 魔石を取り外す。新しいのをつけて、序でに魔力通しやすい術式も追加しよう。魔法インクの万年筆でカリカリ。


 これは回路を組み立てるときに使う特殊なインクで、普通なら彫って、魔石を溶かしたの流し込んでとかしなきゃいけないのを一瞬でできる優れもの。非売品でーす。


 皆見てくる。やりづらい。


「終わった。魔力流してみろ」


 レイラに方天画戟を返す。問題なく発動するな。


「ありがとうございます」

「いいよ。当然だしな」


 そうだ。


 取り外した拳大の魔石を綺麗に洗って拭く。何してるの?って周りはなってるけど。


 よし、綺麗になった。口に放り込んで呑み込む。


「「「え?」」」


 ん?


「喉つまるだろ!何やってるんだよ!気でも狂ったか?」

「いたって正常だ。バカ。魔石をそのまま取り込むとその分魔力に還元されるんだよ。捨てるよりいいだろ」

「還元されるのか?」

「俺以外は多分無理だろ。喉つまらせて死ぬわ」


 昔ちっさい魔石間違えて呑み込んだときに気付いたんだよね。殆ど使い道ないから使い終わったら食べる。


「自殺するのかと」

「俺はそこまで追い詰められてんのか」


 自殺か。滅多な事ないと死ねないけどな!


「噛んだりしないのか?」

「噛んでみるか?物凄い不味い。しかも口の中で魔力が爆発するからお勧めしないぞ」

「やったことあるのかよ!」

「昔な。魔法ですぐ直したけどめっちゃビックリした」





「それではこれからクラーケンの戦闘に向かう!各自覚悟しろよ!いつ来てもいいよう監視を怠るな!」


 次の日ですよ。クラーケン退治に行くことになっておりまーす。俺は出来るだけ傍観に回る。そうこうしている内に決めた場所についた。


「極星。頼んだ」

「はいよー」


 瓶の蓋を開けて海に飛び出す。


「よっと」


 水の能力者を発動して水面に立つ。


「あいつどうやって立ってるんだ?」

「あんな魔法あったか?」


 一旦無視して血を海に垂らしてから水の流れを強制的に魔法で変える。


「これで釣れてくれれば良いんだけどね」


 取り合えずもうやることはないので船上に戻る。


「ご主人様。危険だと判断した場合は」

「戻ってもらって構わない。なるべく無しの方向でな。クラセントもそれで頼む」

『了解いたしました』


 魔眼を発動させて様子を見る。かなり海流を変えたからそろそろ匂いが届くと思うんだけど。


「お、気づいたな」


 よしよし。来てる来てる。


「来ました。戦闘準備を」


 俺がそう言うと全員が配置につく。もう少しで着くな。あ、来た。


「来たぞ!矢を放てぇ!」


 俺もストレージから弓を取り出して射る。クラーケンにはなんでかは知らんけど、目が10個程ある。気持ち悪いことこの上無いが、そんなことより。


 俺は取り合えず風魔法で矢を加速させながら目を狙って射る。お、うまい具合に当たった。


「ヒシャアアアアア!」


 タコの癖にどんな鳴き方だよ。


「きゃあ!」

「触手だ!叩いても意味はないからなるべく斬れ!」


 不味い!魔法少女二人が!

 触手に気付いてない!今俺が叫んでも無駄だ。仕方無い。


「ぐ!」

「きゃあああ!」


 触手には麻痺毒がある。俺には効かないけど、防御力が下がって衝撃が凄い。叩いて来た触手を逆に掴んでぶん投げる。


「らっせい!」


 力全然入らない。首輪め。それでも一瞬空を舞うクラーケン。


「斬れ!目を狙って矢を!それから魔法が使える奴は氷を優先的に使え!」


 こうなったら俺も参加するか。思ったより早いし、力が強い。俺が弱体化してるってのも有るかもしれないけど、それ以前に多分こいつ強い。


 それもかなり。


「不味い。船が狙われたか」


 あっちゃー。触手で絡まれて傾いてる。斬るか。


 聖十刀を鞘から抜いて魔力を流し、海におりる。そのまま走って触手を見える範囲全部斬ってやった。


「ヒシャアアアアア!」

「な!?」


 海が燃えていく。おかしい。なんでだ!?


「クラーケンが火魔法!?」


 そこがおかしい。クラーケンは魔法が使えるけど、ここまで規模の大きい火魔法だけは使えないはず。意味が判らない。


 いや、俺の目は節穴か?なんで気づかなかったんだろう。自分の強さに胡座をかいていたのかな。やっぱり俺はまだまだだな。


 一旦甲板に戻る。


「どうした!?」

「触手を見える範囲斬ってきました。それと、あのクラーケン、召喚かテイムかは判りませんが、従魔です」

「従魔だと?」

「誰か居ますよ。俺たちの他に」


 魔眼を発動していなかったから気づけなかったんだが、あのクラーケンの周りに何かしらの魔力がまとわりついている。それも一人分。


 あれだけの量の魔力を一人だけで補えるなんてかなり無理がある。俺よりかは断然少ないし、魔物であるソルトよりかは低いだろう。でも、かなりの量だ。


「魔族か、上位の魔物か、超人か」


 こんなもんだろう。多分。


「どうする?」

「襲いかかってきているから倒しちゃいましょう。放っておいても被害が出るだけです」


 仕方無い。一発で仕留めよう。甲板の一番端に立つ。


「ちょっと大きい魔法使います。下がっていただけますか?」


 なるべく一回で仕留めないと術者に勘づかれる。手遅れの可能性もあるにはあるけど、やって損はないだろう。


 特に異論を言う人もいないのでこのまま打つことにする。魔力を最小にまで絞ってから、首輪に取られる分と威力の計算をして、魔力を一気に流しながら詠唱する。


「さぁ。これから始まる一幕に少し足を止めてみてください。時間は止まり、水は流れるのを止める。命無きものは力を持ち、力に傲れば死が今目の前に。さぁさ、ここまで来ても進まない、進みたくとも進めず。何もかも無駄の世界。宜しければ共に参りましょう?」


 我ながら馬鹿みたいな詠唱だと思う。そりゃあ、最初これを作ったときには詠唱だと判らないように作ったんだから、当然って言えば当然だけど。


「それでは、開幕と致しましょう。命の嘆き(ライフ・グリフ)


 手を振り上げる。その瞬間、体から力が少し抜ける。ちょっと使いすぎたか。クラーケンの方も無事ではない。俺の詩魔法受けたんだから当然だ。


 クラーケンが一瞬痙攣したと思ったら大きな水音をたてて仰向けに倒れた。その瞬間、黒い煙のようなものがクラーケンを覆う。煙が晴れたとき、クラーケンは完全に死んでいた。


「あ、やっべ」


 こっちの魔力も限界だ。寝て回復したと思ったんだけどね。こっちも倒れる。って言うか崩れ落ちた。ダッサ。


「極星様!」


 レイラが凄い早さで走ってきて、倒れ込む前に抱えてくれた。訓練でそれくらいの速度でないのかな?


『どうでもいいこと考える前に、魔力流れ出るの抑えろ』


 はい、すんませんね。


「大丈夫ですか!?」

「問題ないって、魔力、切れただけ、だから」

「それにしては疲れすぎですよ!?」

「詩魔法、代償、大きいし……」


 この状況なんとかするには、これぐらいしないとって思ったんだが。

「ああ、ねむ……」


『一先ず起きろ。それで、クラーケンの死体何とかしろ』


 お前鬼かよ……。

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