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タコ討伐のメンバー半分俺達のパーティですね

「じゃあ説明の会議に参加しますか」

「はい」


 総勢12人の大所帯でゾロゾロと会議室に向かう。中に入ると、屈強な男達に混じって女の子が三人ほどいた。強いのかな。


 ガタガタッ!っと大きな音を立てて斜め後ろの椅子に座っていた男が立ち上がる。何事かと思った。ん?レイラをじっと見ている?


「レイラ?知り合い?」

「さぁ?私は存じ上げません」


 あ、これ知ってる感じだな。大方情報収集してるときにナンパでもされたんだろう。何となくあの男がレイラを畏怖の目で見ている気がするのは気のせいだ。


「代表者が前に座っていれば良いみたいだから翔太さん頼む」

「俺文字読めないんだけど大丈夫か?」

「あー。トーユちゃんも横についてくれ」

「はい」


 これで問題なし。多分。




 椅子に座って人が集まるまで本を読む。様に見せかけて書類仕事している。こんなときまで仕事しないと急ぎの方が間に合わないんですよ。


 全く。フェントがギリギリの締め切りのやつばっかり持ってくるから。


 内心で色々考えながら書類を読んでいく。考えながらほかごとも出来るのは知力が高いお陰ですね。進化万歳!その分仕事増えたけどさ……。


「あー、いいか?」


 ギルドの職員が入ってきたので本を閉じて懐に仕舞う。


「今回クラーケン退治に参加するのはここにいる全員だ。皆、それを理解してここにいろよ」


 これで全員か。総勢……


『24人だな』


 半分を俺達が占めているのか。


「おい!女が大量に混ざっているぞ!戦力にならねーよ!」

「静かにしろ!女男で区別するつもりはない!」


 なんだあいつ。難癖つけてきそうだな。注意して見ておこう。


「よし。それでは各パーティごとに自己紹介だ」


 それから自己紹介が始まった。とは言ってもパーティリーダーが全員の紹介をして終わっていくだけだけど。


 翔太さんも無難に終わらせてこっちがほっとした。


「それでは、クラーケン討伐の説明をするぞ」


 話にするとかなり長いので簡単に説明する。


 クラーケンはタコ型の魔物だ。とは言っても怪物だ。体長は数百メートル。軍艦なんて簡単に覆いつくしてしまえる。それと、そのでかさの癖に触手攻撃はかなり強い。


 あと、タコ型の魔物なのに触手は8本どころじゃない。何本かは知らん。数えたやつが居るのかどうかも判んないぞ。まぁ、とにかく多い。


 こいつが危険視される理由は、触手攻撃の強さ、触手の多さ、それとでかい。後もうひとつある。


 それが、魔法が上手い。魔物の中でもトップクラスだ。水魔法の他にタコの癖に光魔法や、個体によっては火魔法を使えるやつもいる。タコなのに。


 と、クラーケンの説明はこの辺で。


 今回の討伐では海の上で戦う必要がある。クラーケンを陸に誘き寄せることが出来るならいいんだが、陸地は人が住んでいるし、何よりクラーケンが出てくる可能性は極めて低い。


 討伐方法としては全員遊撃だ。単純かつ明確だ。群れを襲うとかなら作戦もたてなければいけないけど、今回の場合一匹を討伐するに当たって作戦なんて機能しない。


 相手はクラーケンだからな。水上バトルが苦手な人は参加してないとは思うけど、陸の上なんかよりは圧倒的にやりづらい。個々の能力は半減される。


 だから遊撃だ。誰が倒したのかわからなくなりそうだが、倒すとギルドカードの方に記録が入るので問題ない。


 ようは、早く倒せ。なんだよ。


「クラーケン討伐にはかなりの危険が伴う。知っての通り、クラーケンはAランクの魔物だ。それを忘れぬように!明日の昼に門前に集合だ!解散!」


 あっさり終わった。さて。奴隷娘達の装備とか一式揃えないとな。持ってないこともないけど、明らかにやり過ぎ装備だ。そっちが狙われる危険がある。


「防具、それと武器を買いにいかないとな。後、食べ物は作っておくとして宿の方は引き払うってことで良いか?」

「よ、良くわからん」

「あ、すまん」


 異世界初心者に聞くことではなかったな。





 武器屋に入る。奥から犬の獣人が出てきた。


「いらっしゃい。良い武器揃ってるよ」


 獣人の中でも獣に近い形態の獣人。シベリアンハスキーか?可愛らしいと言える顔立ちだが、声が超バリトンボイス。ひっく!喉どうなってんの?


「この子達に防具と武器を一式」

「「「え?」」」

「え?」


 奴隷娘達から驚きの声が上がった。なに!?


「奴隷に装備を買う人は珍しいな」

「そうなんですか?まぁ、お願いします。この子には剣、この子には爪、この子には弓、この二人にはマジックウェポンを」


 マジックウェポンは魔法発動体と武器、両方の性質を持った武器だ。その分値段は上がる上に壊れやすいが。あ、因みに俺が家族に渡している武器は全部マジックウェポンだったりする。


「中々奮発するんだな。此方へ来な」


 各々に皮の胸当てなんかが見繕われる。金属だと動きにくい上に重い。皮なんて強い魔物には焼け石に水だが、あった方が絶対に良い。


「これを」


 魔法使い組には槍のマジックウェポンと、クロスボウのマジックウェポンをあげた。どっちがどう選ぶかなんて知らん。頑張って使い方を覚えてくれると嬉しい。


「こんなに良い武器を……!」


 トーユちゃんが驚いている。そんなに良いものか?まぁ、かなり腕の良い鍛冶師の剣みたいだし、好きに選んでくれると良い。金は多分足りる。多分。


 ……………足りなかったら俺が作った短剣売ろう。


『絶対にないから安心しろ』


 流石にないか!





「全員の武器で74万テリだ」

「はい。これでいいですか?」

「そんなに持ち歩いてるのかよ……」


 100万超えなかった。ラッキー!


「な、75万……そんなに?」

「極星様はお金持ちなので問題ありませんよ」

「マウントベアーの報酬もありますしね」


 ソルトたちが後で俺の説明をしている。途中から恥ずかしくなってきたので耳を遮断する。






「さってと、これから帰って飯作りに取りかかりますかね!」

「僕も手伝います!」

『私もやります』


 結局ほぼ全員がやるって言い出した。奴隷娘の何人かはレイラと一緒に買い出しにいってもらった。


「料理は良いが、材料はあるのか?」

「ちゃんと取ってあるから問題ない」

「魔法か?」

「さぁて?どうでしょうか」


 話しながら宿につき、そのまま数日分のメニューを作る。


「クラセントはトーユちゃん、翔太さんと一緒にスープ、ソルトはイムちゃんと蒼と一緒にパンを作ってくれ。で、俺はおかずを作ると」


 巨大な鍋をストレージから取り出す。これは給食とかで一気に作るようのやつだ。昔買ったんだよね。たまに使う。


 食材も大量に。床が心配だったのでちょっと魔法を使って軽くしたり色々工夫をした。首輪のせいで魔力大量に消費したけど。


 クラセントとソルトが各々説明しながら作業を始めたので俺もやり始めることにした。


 簡単に食べられるものを作る。油っこいものはなるべく避けて、その代わり結構高カロリーのものだ。動くからその分カロリー高いものにしないと。


 それから少し工夫をすればその場で美味しくなるものも作る。簡単に言うと、肉汁があんまり出ないハンバーグをタレに浸けて食べるとか。


 持って行く際邪魔にならないからそんなことも全然可能だし、やっぱり美味しいもの食べたいじゃん。





「わっ!この短時間でこんなに作ったのか!?」

「多いか?いくらでも取っておけるから心配要らないぞ」

「お、おお……」


 まだまだ作るぞ。作っといて損はない。いくらでも入る上に時間が経たないストレージ様様だな。めっちゃ便利。






「こんなに作ったんですか!?」

「うん……流石にやりすぎたわ」


 何人前だよ。もう数百人前位は軽くいってるな。


「ストレージに仕舞うからいいかなーって……」

「物が探しにくくなるじゃないですか……」

「すまん……」


 今日の夕飯はこれでいいか。


 このとき俺は気づいていなかったけど、クラセント達の方もソルトの方もスッゴいことになっていた。


 俺達三人、やり過ぎたと全員反省した。

「これ多すぎましたね……」

『気付きませんでした……』

「俺も適当に大量に作ったし……」


 やべえ。消費と出費が割りにあわん。

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