称号とかに脅しの神とか付きそうなんですが
宿からでる。
お、串焼きの屋台が出てるな。1本買おう。
買い食いしながら街の人気の無い場所に移動していく。
遠視と予知はもうしてる。いるないるな。
「あのさぁ、いつまでついてくんの?」
一瞬、ごくり。と誰かが唾をのみ込んだ音が聞こえた。
「ざっと14・・・いや、15だな。そんなに大勢でどうしましたか?」
殺気を放つ。普段はガッツリ隠しているので殺気が人一倍分かりやすいってレイラが言ってたな。今はどうでもいいけど。
空気が、変わった。
周りのやつらが、怯え始めた。
そんな空気に変わった。
「何のためだ?さっき倒したやつの仲間・・・ではないっぽいな。・・・あんまりにも出てこないなら殺すぞ?問答無用で」
ガサガサっと音がして後ろの茂みから何人か両手をあげて出てきた。
「そ、その・・・死にたくは、無いです」
「俺たちに危害を加えないなら傷つけるつもりはない」
そういってそいつらの顔を見る。
「ただ・・・その言葉が嘘であるなら、俺は殺しに行くぞ?」
顔が跳んでいきそうな速度でそいつらが頷く。
「1つ言っておく。俺は、1度見たことは絶対に忘れられないんだ。お前らの顔・・・変装していても判るから、そのつもりで」
半泣きになりながら逃げていった。
「で?あんたらは?死にたい人達?」
まだ出てこない。
「10、9、8、7、6、5、4、3、2、1、0」
出てこないなら、いいな。
俺は、この世界ではあり得ない速度で隠れているやつらを引っこ抜いて1ヶ所に投げる。
ちょうど、10人。
なにが起こったのか、まだ良く分かってないらしい。
「さぁ、殺していこうかな」
俺は聖十刀を抜く。
赤く光る刀身が露になる。
それを見たやつらは少しだけホッとしたらしい。
そりゃそうだよな。レプリカにしか見えないもん。
「言っとくが・・・切れ味はそこら辺の名刀のさらに上を行くぞ?」
そう言って近くの岩を少しだけ切る。
綺麗にスパッと切れました。
こいつらが目に見えて怯え始めた。
「さてと・・・誰からにしようかな」
巨大な赤い刀をもって笑顔で話す俺と、顔をこれでもかと強ばらせた男が10人。ちょっとしたカオス。
「待ってくれ‼」
後ろから唐突に全く別の若い男の声がした。
気付いてたけど、いつ振り向こうかタイミングがわからんかった。
「・・・誰だ」
「「「「主様‼」」」」
全員の声がハモってる。
「この人達に非はない。罪なら私が被ろう」
「主様‼貴方を失うくらいなら我々が自らの罪を被ります‼いえ、それは当たり前なのです‼我々は何故命乞いをしようとしたのでしょうか‼」
「そうなのです‼主様はお逃げ下さい‼」
「君たちを亡くすなら死んだ方がましだ‼」
「「「「主様‼」」」」
なんか変なドラマが始まりそうだ。
俺は聖十刀を担いで近付く。
「う、うわああああぁぁぁ‼」
ものっ凄い声で叫びだした!
防音壁張って正解だった。
「あの、俺はとって食おうとか考えてないんで」
そう言いながら聖十刀を鞘に戻す。
え?って顔してる。
「でもさっき誰から殺そうかな・・・って」
「脅しだよ。脅し。確かに殺せる技量は有るんだろうけど、殺すのは俺の美学に反する」
正確には、この土地の神様に迷惑かけるから、だけど。
「・・・じゃあ、殺さないの?」
「裏切らない限りは、な」
一応、釘を刺しておく。
「よかったぁぁ」
主様らしい人は地面に座り込んだ。
「で?なんで俺の後を付けてた?」
近くのやつに聞く。
「そ、それは・・・」
「僕が命じたんです」
あ、私から僕になった。
「貴方みたいに珍しい楽器を弾けて、尚且つ強い人を探していたんです」
「強い人ってのは判るが、楽器を弾けるってのは意味があるのか?」
「はい。楽器の演奏ができる人なら集会のときに近くに居ても不思議では無いからです」
集会?あ、パーティーか。
「ふーん」
「こんなことをしていて無礼を承知でお願いしますが、僕の用心棒になっていただけませんか?」
「無理」
「即答ですか・・・」
そんな事してたら旅も出来やしない。
帰りたいときに帰れないしな。
「貴方のような戦力ならば暗殺の危険も減るのに・・・」
「俺より強いやつなんてごまんといるさ」
「そんなはず無いと思うんですが」
「有るんじゃない?今まで負けたこと無いけど。そんじゃあな。もう襲いに来るなよ」
防音壁を取ってから宿に戻った。
「負けたことないって言う必要なかったかな」
『そりゃそうだろ』
だよね。




