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戦闘屋と勝負をしてみました

戦闘屋ねぇ・・・


「俺は戦闘屋なんかじゃないんだけど?」

「そんなに強いならいくらでも金なんて沸いてくる仕事だぞ?」

「俺はギリギリ生きていりゃそれでいいんだよ」


聖十刀をブンブンと振り回す。


「じゃあお前は何者だ?」


振り回していた聖十刀をピタリと止めて構える。


「只の音楽家だ」


ニヤリ、そんな音が聞こえそうな笑い方で東が笑う。


そして、互いに踏み込む。

最初に仕掛けたのは東だ。

スラリと腰の刀を引き抜き、真横に振り抜く。

背が高く、リーチが長いので横には避けきれない危険性があるため受け流す。

ギリギリで打ち合い、一旦離れる。


「なぜ、本気を出さない?」

「出すまでもない」

「ふん。そのでかい刀を鼻っ柱と一緒にへし折ってやるよ‼」

「言っとけ」

「ただ、これじゃあつまらねえ。その鞘を抜け」

「殺してくださいって言ってるようなものだぞ?」

「俺は死なない」


ふぅん。じゃ、抜くか。

きれいな彫刻が施された真っ白な鞘を引き抜く。

普通なら、刀をあまり抜き身で使い続けない。

そんなことをするのは素人のやり方だ。刀は斬るときのみしか出さない。極力鞘にしまっておくのが普通だ。

抜刀術なんてのもあるしな。


ただ俺の聖十刀は大きすぎて抜刀術に向かない。

しかも、鞘がでかくて背負っているだけで邪魔なので、鞘を一旦抜いたら事が終わるまでそのままになる。

つまり、斬るためだけの物になる。



キン・・・

そんな音をたてながら聖十刀の刀身が明らかになる。

刀身は透き通っている赤色。

その真ん中に金色の装飾が入った芯があり、持ち手に繋がっている。

柄や鍔には様々な宝石や魔石が装飾の一部としてふんだんに使われている。


「何て刀だ・・・戦闘に使えるのか?」

「勿論だ。刀身は異常な程固いし、切れ味もいい・・・と思うけど」

「知らないのか?」

「自分で作ったからあんまり自慢したくないんだよ」


そう、これ俺が作ったんだよね。

最初は装飾なんて一切無かったんだけど、周りに言われて色々いじった。

実はこの装飾は飾りじゃない。

魔力をうまく流したり、重さを軽減させたりする。

知っている魔石や魔法に役立つ宝石なんかを付けまくったらスッゴいことになっただけだ。


「・・・簡単にへし折れそうだな」

「やってみろ」


また、同時に踏み込む。

これは実は俺がこいつに合わせて走り込んでいるだけだ。

したから回り込んできたので左側に身体を傾けて回避。

そのまま赤く光る刀身を東の首もとへ持っていく。

すると、なんとか反応できたようで、刀でガードされる。がこの聖十刀は重さ3トンを超える。俺の刀が当たった瞬間、東の身体が勢いのまま吹き飛んでいく。

それを走って追いかけ、東の首に聖十刀をピタリと当てた。


「俺の勝ちだな」


東の刀はもうまっぷたつに折れていた。

東はそれを見てケラケラと笑った。


「いやー。こんなに強いとは思わんかったわ」

「っていうか、何のためにレイラを?」


そう、そこなんだ。


「あんたを一目見たときからただ者じゃないってのはわかったんだよ」


ふむ。それで?


「どんなやつなのかなーって後をつけてたんだよ」


それってストー・・・ま、いいや。


「そしたらお前が突然宿に入っていったと思ったら女と一緒に出ていった」


ああ、これ朝の話か。


「そしたらさ、その女が思いの外可愛くて・・・」


この世界でモテ期きてるぞ、レイラ。

まぁ、性別間違えられてるけど。


「それで、さらっちゃった」


テヘッて感じで言われた。

意味が判らん。


「意味が判らん」

「いや、あんたが部屋へ籠っただろ?」


楽器のメンテナンスの時か。


「そんときにあの女に告白したんだよ」


展開はやっ‼


「そしたらさ、お前より強い奴じゃないと嫌だって言うんだよ」


おいおいおい‼レイラ?!もし俺が敗けてたらこいつと付き合ったのか?‼

意外とまんざらでも無かったのか?‼


「で、俺はお前に負けたから女に告白できない、とこんな感じだ」


ふぅ・・・なんだこのカオス状態は。


『互いに性別を間違えてないと生まれない状況だな』


うん。

こいつに何て言おう。

俺は親ですっていうか、レイラは男ですっていうか・・・


「っていうか、お前男だよな」

「なに言ってんだ?当たり前だろ?」


ですよねー‼

男性が好きとかそういう類いじゃないよね。


「ふぅ・・・お前に1つ言っておく」

「?」

「レイラは・・・女じゃないぞ?」


東の顔が一瞬で固まった。

俺は恋愛対象じゃないのか。当たり前だけど。


『何当たり前の事言ってるんだ?』


お前にだけは言われたくない!!

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