魔眼封じって酔うから嫌いなんです
「つ、疲れた……」
「ファイトー」
「さっきからそればっかりじゃねーか……」
山道でーす。THE獣道です。たまに魔物出てくるけど正直面倒なので、
「1、2、3!」
地面から土の針でザクッと殺っております。
「それ本当にどうやってるの?」
「企業秘密」
「あ、そ……」
神のなせる業だよ。いや、本気で。神力使うし。
「今日は野宿ですか?」
「ああ。半分な」
「?」
「その内わかるさ」
はい、夜になりました。
「夜営準備しないと……」
「そんじゃ行くかー」
転移だーい。フワッとした瞬間に目的地到着でございます。ここはどこかって?聖霊の国。
「え?」
『この気配……聖霊の国ですか?』
「その通り。ま、ちゃんと話はつけてあるから。家も建てたし」
「「「は?」」」
「え?」
「家を………建てた?」
「この前住んでたのとほぼ同じだよ?」
『いえ、問題はそこではなく』
「どうやって建てたんですか?」
それは、あれですよ。
「神秘ですよ。ミラクルですよ」
「意味判らん!っていうか極星ってそんなキャラだったか!?」
「別に?ここ最近マンネリ化してきたから」
「別に変えなくていいわ」
「判った」
お家に到着でーす。
「豪邸!?」
「あれ?この家、アトリートに住んでたときの?」
「そうそう。折角だから同じ型にしてみた」
「ちょっと待ってくれ」
?
「どうした?」
「こんな家に住んでたのか?」
「「「住んでましたよ?」」」
「広々としてて良いだろう?」
「金持ち……」
金持ちと言うか、ソルトのお陰と言うか。ま、いいや。
「極星様。この家本当にどうしたんですか?」
「神秘」
「ちゃんと答えてください」
「駄目?」
「駄目です」
「「…………」」
「……後で話す事にするよ」
ここまで隠してなんだけど別にバレても良いからな。
「じゃあこの家どっから調達したのか、っていう話だな」
「はい」
「作った」
「「「へ?」」」
「写真から、魔力で」
「「「は?」」」
判んないかな?実践して見せましょう。
先ず、ペンの写真を撮ります。現像し、その上に手を翳します。それ!はい、ペンが出てきました‼
「意味判らん!」
「魔法ですか?これは」
「厳密に言うと違うかな?能力の分類に入るんだ」
これは俺の能力、映像具現。これは絵とか写真から物を取り出せるチートだ。進化する前は、例えば家を取り出したかったらそのサイズの、つまり原寸大の写真を用意しないといけない面倒くささがあったから使ってなかったんだけど。
最近確認してみたらどのサイズでもいけることが判明。一気に便利になりました。
はい、次の日ですね。
え?早いし適当すぎるって?
いいんだよ。こんなんで。寧ろこれ以上俺は書けないぜ。
「さて、今日もいやでも歩きますか」
「なんだそれ」
「今日はアシブっていう町に行く。ギルドで素材売らないとそろそろお金が不安になってきた」
「一杯あるんじゃなかったのか?」
「あるけど、不安になるじゃない?」
「あ、そ……」
このまえもそんな反応してたな。
「止まれ!」
山賊登場‼しかも女山賊だ。特に女だからって何かあるわけではないけど。
「持ってるもの全部置いていって貰おう!」
「それは困ります。書類がまだ……あ、そういえば天使の方から何か苦情が―――」
「極星様。後にして下さい」
「すまん」
話してたらまだ終わってない仕事の事しか考えられなくなった。
「置いていけと言っているだろう!」
「それ、従わなきゃいけないって規則ないですよね?」
「よし!お前らかかれ!」
一斉に茂みから飛び出してきた。問題ないよ。ちゃんと、対処済みさっ。
「「「キャアアアア!?!?!?!」」」
どうだ!俺たちに近づくと電流が、こう、ビリリッと流れるようになっております。因みに俺達には感電しないようになっております。便利だろ?
「な、なにが―――」
「はい、おやすみー」
煩いし面倒だったから寝てもらったぜ。
「この人達どうするんですか?」
「取り合えず放置しよう」
「良いんですか?つき出せばそれなりに懸賞金が貰えますが?」
「ああ、別にいい。人の人生弄りたくないし」
「な、何か極星が柄にもないこといってる………」
ひでぇ。それはないだろ?
はい、アシブ到着。
「人間の街なんだな」
「ああ、ごめん。この人達ニンフ」
「え?」
「ニンフ。妖精だな。殆ど人間と違わないけど」
「スゲー」
あ、一つ言い忘れてた。
「明日から魔大陸入るからな」
「さ、さらっと大事な事言わなかったか?」
「そうですよ、極星さん。魔大陸に行くなら船も調達しないと行けませんし」
「問題ないよ。飛ぶから」
「「「へ?」」」
「さーて、ギルド行きますかね」
無視しすぎ?だって答えづらい質問多いんだもん!
『気持ち悪っ』
サイテー。このド変態神が!
「こ、これをですか……」
「多かったですかね?」
「頑張ります………」
すみませんでした。今度からチマチマいこうかな。面倒になるに決まってるけどな!
「5782万2983テルですね」
「おおー。ありがとうございます」
インフレだな。儲かってるわ。食費で消えてくけどな!
「それと、パーティ秋桜様」
「あ、はい」
「ギルド長からの伝言で、早くランクあげてください、だそうです」
「………」
クアめ。俺に戦闘系依頼受けさせるつもりだな。別にいいけど。でも試験面倒なんだよな……。
「それから、ギルド長の計らいで筆記試験だけで実技免除だと」
「やります」
即答ですわ。あの面倒な実技受けなくて良いとかラッキー!
全員受けてもらった。文字が読めない人達は問題を聞いて、それを口頭で伝える試験内容だったらしいぞ。楽でいいね。
試験?もちろん全員受かったよ。
あ、それと一つ報告だ。ラテが人化した。
「どうだー!」
「スゴイスゴイー」
「ご主人様。棒読みになってますよ」
いやー、時間かかったな。
宿をとって就寝。その日は俺も寝た。寝かせられた。レイラに。だって仕事倍にするとかいって脅してくるんだもん……。
これ脅迫に入るかな?入らないか。親子喧嘩より可愛らしい内容だもんな。
「あれ?ソルト達は?」
「おかしいですね?」
どこを探してもいない。俺に黙って出掛ける何て初めてだぞ……?
極星様!私達以外誰もいません!ってレイラが駆け込んできたり……ないか。ん?いまフラグ立てた気がする。
「極星様!私達以外誰もいません!」
「まじかよー!」
フラグ立てちゃった!みんなごめんよ!
「ゴーレムが反応しなかったってことは連れ去りの可能性はないか。俺が寝ている何時間かの間に何かあったんだろうな」
「私が無理矢理極星様を寝かせたから……」
「俺も気付かなかったし、おあいこだ」
実は発信器があるんだけどな。
「?発信器まで反応しない」
「怖!発信器皆に付けてるんですか!?」
「こういうときにしか作動しないように作られてるから大丈夫だ。プライベートは侵害しないよ」
「問題はそこじゃないと思うんですけど」
?他に何かあるのか?
「念話は………駄目か。魔眼は……おぇ」
「ど、どうしたんですか!?」
「酔った………」
「は?」
「魔眼封じに阻まれた……気持ち悪い」
魔眼封じは魔眼をつかったときにその視点をわざと安定させないようにあっちこっちに魔力を流させる魔法だ。これ酔うから嫌いなんだよ……。
「気持ち悪い……」
「まだ視界が回ってる気がする」
『もう戻ってる』
さいですか。




