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空想の国のアリス
空想の国のアリス
私が好きなもの、私が好きなこと。
こんなことが起こったら素敵!と思うこと。
話すとみんなに言われるの、
「変わってる!」って。
別にいいじゃない?何がいけないことなのかしら?
みんな眉をひそめるから、私はいつも図書館に逃げ込むの!
歴史、文学、童話に詩。
読みきれないほどの本の中から私はいつも探してるの。
まだ誰にも読まれたことのない本を!
きっと私の事を待ってる“本”がいると思うの。
☆☆
山積みにした本に囲まれて閲覧席でちょっとお昼寝。
目的外利用!?
でも、少しだけならいいでしょう?
☆☆
甘い、淡い色の広がった夢。
とても幸せな気分だったのに、起きたら…
あら?
どんな夢だった?
すっかり忘れてしまっていた。
目を覚ますと、さっきまで積んであった本はきれいさっぱり消えていて、
かわりにまっしろな表紙の本が一冊。
題名も何も書かれていない本。
中をめくってみてもやっぱりまっしろ。
変な本…。
……。
でも、そうだ!この本に私が何か書けばいいんだわ。
“誰にも読まれたことのない本“を私自身が創るの。
次に“誰にも読まれたことのない本”を探しに来る人のためにね。