グラスの中の嵐
暗闇の中で白く煌めく蛇が自らの尾を飲み込んでいる。彼の鋭利な牙は日本刀を思い出させた。それは当たり前に尾に収まっていく。日本刀が鞘に収まるように。
私は目の前の白い蛇を雄だと決めつけている。
彼は次第に生命力を失うように煌めきを無くし、白から炭に色を変え始めた。
毒が回ったようだった。私は彼が毒蛇であったことを思い出したと同時にドーナツみたいだと鼻で笑った。
スマホのアラームで目を覚ました。
16時30分で指定していた。17時からのバイトのために起き上がり準備を整える。