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旧式 時と歌  作者: 新規四季
79/220

謔イ縺励∩縺ョ蟆大・ウ2

「なあ、空黒くないか?」

街中でとあるカップルの男が呟く。

「えっ?天気予報じゃ晴れるっていってたのに」

カップルの女は不安そうに言う。

「これ……雨雲か?」

よくよく見れば太い1本の線の様にも見える。

それは突然地面に向かって降りてくる。まるで意志を持つかのように蛇のようにうねりながら。

周りの人がパニックに陥り、倒れる人も出ている。

「おい、おいおいおい!なんかやべぇって!」

男は焦った様子で女の手を引く。

「う、うん。建物の中に入ろ」

2人がこの場所から出ようとした時視界が黒一色になる。

力が抜ける。繋いだ手の感覚が徐々に弱くなっていく。

男は女の場所を予測して弾き飛ばす。

女は辛うじて訳の分からない黒色から離れることが出来た。それでも繋いでいた右手の感覚がない。

恐る恐る自分の右腕を見る。

干からびたミイラのような腕が見える。

咄嗟に自分の腕だとは受け入れなれなかった。

しかし、確かに自分の1部だったものだ。

「いやああああああああああああああぁぁぁ!!!!」

女が叫ぶ。その声は周りの阿鼻叫喚で掻き消える。

謎の黒色が通り過ぎた。

女はそれでも精神をどうにか正常に保っていた。

極わずかな冷静な部分で男を探す。

辺りは地獄のようだった。

泣き叫ぶ声。怒号。動かない人が大勢いる。

女は男を探す。

「そんなに遠くに居ないはず……」

女は歩き出してなにかに躓いて転ぶ。

躓いたものを見ればそれは干からびた人だった。

女は声のない叫びを上げ瞳から涙を溢れさした。

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