魔法の前進13
『何者かだって?そんなの僕が知りたいよ』
まあ、そうだよな。俺も知りたいくらいだ。
力でねじ伏せては行けないと、勘がそう言う。
なるべく穏便に落とし所を探そう。
『あー、そうだよな。なあ、お前の正体を見つける為にも俺と一緒に過ごさないか?』
『君を信用しろっての?』
むー、警戒心が思ったより強いなあ。
信用なんて難しい事を……
『まあ、いきなりは無理だよな。だから割と自由にできる様にしてやる』
『妙に上からだね』
『まあ、お前の命を握ってると言っても過言じゃないからね』
『ど、どういう事だ』
おや、命は惜しいとみた。そうだった、感情があるのならば生への執着もあるか。
『ここは精神の世界なんだ。だから周りも自分自身も動かない。そして、精神の世界で動かせるものは魔力だ。 魔力で押し潰して傀儡にすることもできるって言ってるんだ。意思のない兵器さ』
言葉だけじゃないぞと魔力で雷猫の周りを覆う。
きっと今さぞ気分が悪かろう。
『ひっ、分かった、分かったからその魔力を引っ込めて欲しい!』
『分かればよろしい』
『くそー、いつか痛い目見してやる』
『ん?何か?』
『いえ、なんでもありません』
『魔力を解くからな、暴れんなよ。殺すことになるから』
『うぉい!最後物騒なこと言ったな!』
『お前が騒がなければ問題ない、いくぞ』




