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囚われ四重奏41
「では、今現在をもう少し詳しく説明しましょうか」
プリンセス一行はワープホールに乗り込んで最上階へ向かう。
最上階までは一瞬の出来事。瞬きをする間もない。
「本当にファンタジーの世界なんだな」
遠い目をして鈴が言う。
「……口外したら殺されそう」
零は確かにと頷いてこの非常識の危険性について考える。
人の御業以上の出来事が起きていて、それを管理できている組織が秘密の秘匿をしてきたわけだ。
「そうさね、あんまり口を滑らせないことをオススメするよ。魔法の存在を知った一般人を監視、管理し、最悪殺す部署もあるからな。ましてや君達は転生体。扱いが難しいから解剖されてそのまま、なんてことも有り得る」
エレは魔法に関する仕事の一端を事実を含め言う。要約すれば喋るなと言う事だ。
広い部屋に着く。いくつものソファがあり、中央には大きな円形のテーブルがある。部屋自体が白を基調とした造りで厳かな雰囲気を感じる。
レーナは池鳥の手を引いて上座のソファに座って質問をする。誰にと言うよりかは誰でもいいから応えろといったふうに。
「説明の前に知りたい事、ある。私達はどうなるの?」




