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囚われ四重奏32
「そう、宰相が」
探ってきた事と、この聖域に歪みが生じている事、自身にも何かしらの影響があるかもしれないという事を伝える。
「手後れ…かしら」
「はい、言い難いですがこの国は何かしらの支配下にあるかと…」
生まれて今まで過ごしてきた国が精神支配を受けている。
しかも仕掛けた相手が分からないうえに目的もハッキリしない。
最悪だった。
「でも私が大丈夫なのにお父様はもう精神支配を受けているのよね」
「抗っている状況ではありました、既に手遅れかもしれません」
「迷っている時間は無さそうね、ビア、装備と旅路の準備を始めてちょうだい」
「ハッ、仰せのままに」




