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囚われ四重奏4
「ええ、あの子無防備過ぎない?」
鈴が呆れ、戸惑いながらレーナがでていったドアの方を見る。
「でも、もう行っちゃったよ」
零もドアの方を見て言う。表情は伺えない。
「確かにここどこか分かんないのに…」
池鳥は頭を抱えて蹲る。
「まあ、でもとりあえずでもいくしかないんじゃね」
池鳥の肩に手を置いて励ますように言う。
池鳥は大きなため息をついて頷いた。
「そうだね」
「ねぇー、なんか石像があって進めないの」
部屋には入らず顔をひょっこり出してレーナが顔を膨らましている。サクサク進めなくて不満のようだ。
「今行くけど、もうちょっと慎重になろ?ね?」
鈴が窘める様にいえば、レーナはふいっとそっぽを向いてまた消えた。
「俺ちょっとあのこと合わないわー」
「「まあまあまあ」」




