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囚われ四重奏2
「わっ!だ、誰っ!」
男の子の1人が起きるやいなや座ってる男の子をみている池鳥とレーナを見て混乱している。
「おお、正しい反応……」
池鳥は何故か感動している。
「私は、吸血鬼」
「ひぃ!たす、助けて……!」
完全に怯えきった様子。
池鳥がレーナの頭をスパンと叩く。
「痛いわ」
頭を抑えて涙目になるレーナ。
「この状況でその嘘は良くない」
池鳥は苦笑いする。
「嘘、なのか?」
男の子は怒ることもなく脱力した。
「……まあ。私はレーナ」
「僕は零だよ。よろしく。ところでここはどこなの?」
零は冷ややかな目をレーナに向けつつ、レーナは情報源になり得ないと思ったか池鳥に聞く。
「俺は池鳥。さぁ、俺もさっき目が覚めたばかりでここがどこだかなんて……」
池鳥も自己紹介をして、分からないと言う。
「後1人起きないね」
レーナは起きないもう1人の頬をツンツン突いている。




