謔イ縺励∩縺ョ蟆大・ウ29
真っ暗な中走る。目の前が分からない恐怖と戦いながら、いつ鎧武者が現れるか分からない。
中々の戦闘力を持っていたが為になるべく鉢合わせたくない。
とにかく魔力を感じる方へ進む。
見えたって、何だあれ。あの辺一帯濃い。
屋敷で感じた魔力濃度とほぼ同じだ。あそこから自分の魔力を感じる。
誰かは分からないけど疑似回復薬を使ってくれたおかげで見つけることが出来た。
出し惜しみしてる時じゃない。
「あるべき姿に戻せ、戻せ、魔力を糧に巻き戻れ」
濃い魔力溜りの1箇所にぽっかり穴が空く。
正しくは何も無い状態に巻き戻った。
結構長い間あの場に留まっていたのか魔力の消費が激しい。
手が伸びた!
空は必死に手を伸ばし伸ばされた手を掴む。
掴んだ手は小さくて、それでも力強く握り返してきた。
空は思わずニヤリと笑みを零す。
「心配かけんな馬鹿」
ホッとした顔のくう。減らず口も出るってもんだ。
「ごめん。サンキューな」
「へばってねーよな?」
「ああ、怖いものはない」
段々と握った手に熱が戻ってきた。
「でも、どうやって私がここに居るって気づいたの?」
「多分、お前に渡した疑似回復薬のおかげだ」
「えっと、どうゆうこと」
「それは、俺の魔力を元にしてるからこの辺り一帯にサーチをかけていたら魔力の反応がでて急いで駆けつけたって訳。それより、お前を包んでいたのは何だ?」
「えっ?何。私、包んでいたの?」
「ああ、心ここに在らずって感じだった」
「嘘、私意識あったと思うんだけどな」
「今は、無事ならそれでいい」
「そうねって、あー!」
「何だいきなり!うるせぇな!」
「あー、あれ?何だっけ」
「記憶障害か?この魔力溜りだ、しょうがない」
「ええ、そうね、それよりこれからどうするの?」
「ああ、ネクとフォールスに合流してから、全力の時の魔法で打開する」




