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クジ運最悪の俺、タイムパトロール隊員

 俺って本当に天才!いやこれでついに大天才だ!クジ運最悪の俺にやっとチャンスが来た!


 理論的に超大変だったタイムマシンが完成して、実験成功するとは奇跡。しかも偶然にも来れたのが平成!神経修復薬で若返れて子供になれたし、何とかなるだろ。


 ジイちゃんが言っていた、いつか楽しい人生が待ってるってこのことだったんだ。


 自由に歩けるのに割と便利な平成ってマジサイコー!こんな古臭い時代の物じゃ、どうせタイムマシンは直せないしこのまま帰らないぜ。


 ジイちゃんと一緒に暮らすんだ。


***


 タイムマシンの始祖、偉大な科学者ノブアキ・サカキバラ博士。彼は25歳の時にタイムマシンの初動実験を実施。見事に成功させた。その後は平成にもタイムトラベルを行った。


 ノブアキ・サカキバラは奇病である過敏性人工光源(トラーティオ)症候群(シンドローム)を患っていた。


 現在ではその奇病は化学物質やそれらを通す光に対するアレルギー疾患だと判明している。この奇病によりサカキバラ博士は幼少期を自然豊かな旧文明的な家で過ごした。


 学校に通えず、映像のない教材だけの通信教育。しかしサカキバラ博士は天才だった。生い立ちと境遇により天才的頭脳の発見は遅かった。世間と隔絶されて育ったサカキバラ博士本人も、自己の才能について認識していなかった。


 しかしその才能は必然のように表舞台へ現れた。サカキバラ博士の数々の素晴らしい研究は、最終的に氷河期到来に対抗する発明へと続いていく。


 タイムパトロール特務部隊に与えられた最重要任務。それはタイムマシン初動実験により祖父母の時代へ戻ったサカキバラ博士の保護。運悪く探知機が不具合を起こしているので暫くは原始的方法で彼を探すしかない。


 そしてサカキバラ博士の祖父榊原(さかかばら)敬信(たかのぶ)と祖母榊原(旧姓矢野)藍子(あいこ)の関係修復。


 サカキバラ博士は二人を破談させ自身の誕生をこの世界から葬り去るつもりだ。そして未来に帰らず平成で暮らすことを望んでいる。


 平成時代には過敏性人工光源(トラーティオ)症候群(シンドローム)の彼を傷つける人工光源や化学物質は殆どない。


 しかし、このままでは我々の時代が消滅してしまう。

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