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B‐BOY秘密結社  作者: 東雲 ヘルス
夢みる熱帯魚
6/23

ファーストインパクト

突然のイチの緊急召集から、一週間後

外は秋の訪れを感じさせるスズムシの鳴き声が聞こえていた。


シンゴ達は再び例の居酒屋【富士山】に集まって作戦会議をした。


リーダーであるシンゴを筆頭に、ナチ、イチで意見を出し合い、色々と決め事を作った。

まず、この手の問題に首を突っ込むのは、とても危険だということを再確認した。

中途半端な気持ちで取り組まないことを皆で誓った。


たった一人の少女とその家族の問題だけど、なにか、これはこれで、皆がまとまるいいきっかけだし、人助けにもなる。そう皆考えたからだ。

あと、でかい事いうなら、社会貢献。

さらに本音を言えば、我が物顔で夜の街を支配してる若造が気に入らなかったからだ。



だが、こっちは3人だし、完璧に体制を作っていかないと、絶対危険なことになるのはよくよく皆しってるのだ。





それから、さらに1週間後

ようやく着手。

イチが動き出した


まず、この弟君。明の学校帰りを待ち伏せし、尾行した。

最初は探偵のように隠れながら一定の距離を測っていたが、だんだんめんどくさくなって、堂々と後を付いていくと、学校を出て少ししたところで呆気なくばれた。


「あんただれ?」


明が慇懃な眼差しでイチに問いかけた。


「誰でもいーじゃん。ちょっと話そうぜ」


「は?」


といってまた歩き出してしまった。


イチはカチンと来て、明を捕まえて

「俺は話があるんだよ」

といって、明の腕をつかみ引きずるように、路地の裏に入っていった。

これじゃあカツアゲしてる中年だ。

イチはそんなことはお構い無しに、この明をものの10秒で自分の下敷きにした。

さすが、柔道を今でも現役でやってるだけある。

さらに、平手打ちをかましながら、質問する


「お前最近姉ちゃん殴った?」


明は訳がわからないとばかりに、足をばたつかせ


「知らねーよ!、はなせよコラ!」

と気色ばんだ。


イチはマウントポジションのまま、ビンタを頬に強く2発くらわせ


「静かに話せよ」


と、いうが、明は


「んだ・・・よ・・」


まだ抵抗する。イチはお構いなくビンタを強弱つけながら、5発くらわせた

なにか、言おうとするたびに一発。少し動けば一発といった風に。相手が完全に服従するまで頬を張り続けた。

さすがの明もすぐに泣きが入った。

イチは大人しくなった明の襟首を掴み、立ち上がらせ、今度は犬のように従順になった明を連れ、近くの公園に入っていった。

ここで、初めてイチは自分はオヤジの下で働いており、明の姉さんと知り合って、友達になった。

それで、真美(明の姉)が顔に痣を作ったのを知って、事情を聞いたのだと、明に語った。

明も諦めたように、ぼそぼそと、語りだした。

一通り話し終えると、明は


「このことは、俺の仲間とか先輩に会っても、絶対話さないでください」


と念を押し帰っていった。


さて、イチが聞いた内容によると

明は、そもそもグレているわけではなく、地元の友達と2人で遊んでるうちに、先輩ともつるむようになり、強引な先輩から逃げられず、渋々暴走族の仲間に入ったという。

ココまでは、うちの地元でもよくあった話なので、懐かしい気持ちで聞いていた。

が、やはり今のガキは昔とは一味も二味も違っていた。


暴走だけではなく、強盗、レイプなどを何の罪の意識もなくゲーム感覚でしているのだそうだ。

そんな先輩達に疑問を持つことも、意見することも許されず、ただ支持にしたがってやってるといった感じだ。

明は、いつか捕まる、ってことしか解ってなかった。

でも、救いようがあったのは、その先輩から逃げることを今は考えてることだった。


「手伝おうか?」


というと、


「やめてくれ」


とだけ言った。


この「先輩」が立ち上げた暴走族についても話してくれた。

名前は「鬼面組」 主なメンバーはその先輩「カトウ」を頭とする5人で、明のような後輩が20人以上はいるらしい。


これを聞いて「ハイスクール奇面組」を知ってるのかね?いまのガキが。

とシンゴは言った。


この集団の行動は、暴走行為は気が乗ったときだけで、平日は公園に溜まったり、ファミレスに溜まったりしてバイクをいじったりしてる単なる不良高校生なのだが、週末になると一変する。

ナンパをメインにし、その女を使ってオヤジ狩りなどをしているらしい

そのためか解らないが、ラブホテルに出たり入ったりしている。

また、クラブに出かけては、イベントを潰し金を巻き上げてくる時もある。

こういった、悪行を土日の人数が多い時に行っているのだ。

ただ、金は全部頭の「カトウ」が持って行き、その流れもみんなは知らないという。

また、明みたいな下っ端は、すべてのことに加担しているわけではなく、必要なときにだけ、携帯で召集がかかるだけであるという。

だから、全貌はまだ解らないとのこと。


実はこの少年達はとんでもないことをやっていたことが後からわかるのだが・・・



ここまで、聞いたことを皆に話した。

皆一様に頭を抱えた。

どうするべきか解らなかったからだ。この明は自分でこの組織を抜けるしか方法はないし、このままでは、捕まってしまう可能性もある。

大人の自分たちが関われる問題では無いように思えた。




しかし、現実は動いていた。

シンゴたちが腕組みをして、頭を悩ませている頃に1人の少女の命が消えようとしていた。


















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