表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
B‐BOY秘密結社  作者: 東雲 ヘルス
夢みる熱帯魚
19/23

コレクト~893~

撒いたと思った。

インプレッサはそのまま大黒ふ頭方面に行くしかなかった。

大師の料金所を通過し、浜川崎で降りた。

この場所は平日はトラックで混雑しているが、日曜日の朝ともなれば、すいすいだ。


「!」


後方から二台スポーツカーの独特の野太い排気音が迫ってくる。

ピッタリ後ろに付いた。

ミラーをみて、絶望した。

GTRだ。

日産GT-R。スカイラインGT-Rの後継車

世界に誇る名車種。

交通機動隊も採用している。この車に追われたら誰でも諦める。

とにかくクソ早い車だ。また、この車をにりこなす人間もそれなりの技術を持ってる。持っていないと乗りこなせない。そんな車だ。


しかも二台。

二台が横付けしてくる。はさまれた。

シンゴが乗っている運転席側、GTRの助手席のウィンドが開く。

シンゴも観念して、ウィンドを開けた。


「付いて来い。どこに逃げても無駄だよ」

サングラスをした男が日曜の朝にふさわしく爽やかに白い歯を見せながら言った。


「ハイ」

日曜の朝に相応しくないシンゴ達。寝ていないのでひげもボウボウ。血走った目と脂ぎった顔でしぶしぶ返事。


逃げようという気は3人とも起きなかった。


そのまま、横浜方面へ一台のGTRについていく。

後方にはピッタリともう一台のGTR。


「だれだろーね、あいつら」

ナチがあくびをしながら、気が抜けたような声で口を開いた。

3人は諦めたように緊張感が一気に緩和した。

諦めムードなのは確かだが、ナチのこの雰囲気のおかげでいつも助けられる。


「ヤクザだろ。間違いないわ。」

とイチ。


「ここまで完ぺきに行動を読まれて、追い詰められたんじゃあ仕方ないわな。」

とシンゴ。


「でも、カトウ達のウエじゃないことは確かだ。今前後に居る奴らはなんていうか、質が違う」


「そうだな。俺もそれは感じてた」


「でもなんで俺たち追っかけられたんだろーね」


「解らない。けど、今は付いていくしかないな。」


「そーだね。」


3人の中では、逃げるという選択肢は無かった。かといって最悪、殺されるっていう事も考えていなかった。とりあえず、作戦が失敗に終わったこと実感していたのだ。


ランサーとGTR二台はそのまま、横浜方面へ直進した。

シンゴ達は気持ちの上では動転していた。どこをどう走ったか解らないまま、先導するGTRに着いて行くしかなかった。

GTRがスピードを落とし、広いガレージに進入した。

シンゴ達のランサーも、続いた。

GTRの中から出てきたのは、2台で4人。

皆、ラフな格好だった。日曜日に男同士で釣りにでもいくような格好。

だが、服の上からでも解るくらいガッチリしたマッチョだった。その4人に囲まれとある店に入った。

その店は、住宅地の中にある大きな中華料理屋。赤を基調とする店だ。

シンゴたち3人と、GTRの4人はこれまた、デカい個室に通された。


「!!!」


部屋に入って驚愕した。




評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ