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夏になる頃へ  作者: masaya
二章 from sky
65/112

9.1

この気持ちはどうしたら消えてくれるんだろう?いや、消えてしまったらきっと後悔してしまうことも気が付いている。気が付いているけれど思い続けてても後悔してしまいそうで怖い。

「恋って一体何だろう?好きってどう言う気持ちなんだろう?」

穏やかで暖かく全てを受け入れてくれる蒼い空へ問うてみる。頬を撫でる夏のそよ風。青々しくて夏らしい生き生きとした香りを運んでくる。一人でいる時にはいつもこんな変な事を考えてしまっている。何故だろう?人を好きになるって素敵なことだって漫画、雑誌に書いてある。みんながそう思うから描かれたり特集されたりしているんだろう。けれど、私は恋をしてしまってまず、素敵だ。なんて思えなかった。ただ、ただ、自分の気持ちを隠す事で精一杯で素敵と言うよりも辛かった。

「・・・ははっ・・・それこそ人それぞれだよ」

自分を棚に上げ恋愛自体を否定してしまいそうになる。でも、辛くてもいい。そう思って抱いた気持ち。自分で選んだ道を彼女は否定しかけた。過去(むかし)の自分を否定しそうになってしまったのだ。それだけはしてはいけない。自分を信じてあげなくて誰が信じられるんだ。心の中で何度も、何度も言い聞かせる。けれど、胸の奥の辺りから出てくる気持ちは胸を張って誰かに言えるような感情(ことば)では無い。深く深呼吸をしてみる。少しでも気がまぎれると思ってやってみても全然紛れやしない。紛らわせよう、紛らわせよう。と、思う度に胸の奥が熱くなり苦しくなる。喉の奥が熱くなって上手く息もできない。考えれば考えるほど苦しくなってきてしまう。考えなければいい。頭では分かっている。けれど、どうしてもふとした時に考えてしまう。ふと、夜になるとキラキラと顔を出してくるソレを掴もうと昼間の空に向かって手を伸ばし触れようともがいてみる。夜の顔を出した時でも触れることが出来ないのに昼間に触れれるわけがない。何も掴むことが出来なかった手のひらを見つめてみる。

「なにも掴めてないや。・・・今の私みたいで空っぽだな」

乾いた笑い声は夏の風と共に空へと運ばれていく。

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