書斎の拡張と機能の追加(眷属視点)
私は書斎の壊れた部分を天使たちに見せて行くと、
「古い機械だから新しく作り直しましょうよ」
風の天使は設計図を渡してきた。魂の管理はひとつずつ確認作業が多かったが、改善案に複数を捌けるようになるということと、願い事や契約書類なんかも一度に保管できるようになるようである。
「でもさ……これ完成させるのに人手が」
風の天使は微笑みながらも、水の天使に会う権利証を貰い
「水の天使が率いる天使たちは技術力が高いのよね。力を貸してくれるかなんだけどね。優しいと思うけど」
僕は水の天使が炎の天使と話しているところを見かける。原初の半身である光は精霊たちに囲まれていたが、僕の方へよってきた。
「眷属? 直りそう?」
僕はため息しながらも、
「一応は治りますが、水の天使に協力お願いしないといけませんし」
光は水の天使の元へ行ってしまったので、僕も同行する形で追いかける。
「あら? まぁ、お帰りなさい。何の用ですか?」
僕は設計図を取り出しながら水の天使に見せると、
「貴方の力を貸して頂きたいのですが……」
水の天使は目を細めながら、
「これだと……せっかくの機能性も台無しね。この設計図さ、直してもいい? 一応私の配下と共に行くから、作業しやすい場所を作っといて欲しい」
僕は仕事を引き受けてくれると分かり、安堵してから、
「よろしくお願いします。では作業場を手配しておきます」
光は僕を掴んで、思っきり投げ飛ばされた……巨木に当たって、時間短縮のつもりだろうが。
「原初様より、性格悪くない?」
僕は愚痴を零すと、
「何か言いましたか?」
この人……怖い。あの一瞬でここまで移動してくるとは。
「そうね……貴方をサーフボードにして見たのよね」
うん……この人、倫理観置いてきたかな。原初様も相当やばかったけど、この人ははるか上かもしれない。
「あの? 作業場作らないと」
光は精霊たちにお願いして必要な鉱石や物質を集めていくと、猛毒が好きな子が満面の笑みでこちらに来た。
「眷属様〜この料理食べてください」
僕は猛毒の竜か蛇の血を飲んでも死ななかった経験があったから普通に、
「あぁ、ありがと。ちょうどお腹空いてたから」
それを飲んだ瞬間、喉が焼け付き、魂の核が激しく脈打つ。
体が熱く痺れ、視界が歪み、黒い炎のようなものが内側から噴き出しそうになる──でも……それでも僕は死ねなかったがとても喜ぶ、死という恐怖を久しぶりに味わえたからだ。
「いや……君は天才だよ。この毒を修復者に取り付けよう。龍さえ屠る劇物だよ」
猛毒好きは修復者に注入する為の道具を取り出して赴く姿を確認してから、水の天使たちを迎えるための準備を整えていった。




