その日が来た(眷属視点)
僕は家族と子孫のために働いた。
僕は成人してから嫁をもらい、子供をもうけていたが、もう時間がなかった。
生まれて赤髪の悪魔と会ったのは15歳の時、そして今は狼さんが言った通り15年過ぎていた。そう、30歳になっていた。
息子と共に森に入り、獣道、生態系などを教える。
「お父さん顔色悪いよ? 変なもの食べた?」
僕は驚いて、まだ10歳になったばかりの息子を抱きしめながら、
「大丈夫だ……俺がいなくなったら、家族を支えるんだぞ」
息子は元気よく、
「うん!」
そして半年間は狩猟の他に、動物から取れる素材で工芸品を作っていたが、それは8歳の娘に教えていく。
狼さんの助言をもとに交易ルート拡大と収入源確保により、俺がいなくなっても生活できるぐらいの水準になった。
「眷属! 頑張ったな! 悔いはないだろう?」
僕はそれを聞いて、心の中で、
『子供たちが成人した姿が見れないのは残念だよ。あと狼さん、ありがとう』
狼さんはお礼言われたのが初めてなのか、
「ふん! 別にお前のためじゃない」
そして僕は夜な夜な外に出て森の奥深くに入る。それは自身の死体は狩りによる事故死に変装するためだ。
「2年間、後悔ない日を過ごされたのは見て分かります。」
赤髪の悪魔が現れた。しかし何故か赤髪の悪魔のエネルギーが弱い気がする。
「もう後悔ないよ」
そして僕はあの悪魔に殺されたとたんに、流れ出る記憶の波に襲われる。
己は何者かと。
「眷属行こうぜ! 原初様のところへ」
僕は最後に村を見てから、原初様が待つあの書斎へといく。
「それと二人に20年は帰ってきませんので、しかし今回は仕事しなくていいです。二人にはまた転生して貰いますが、修復者が転生してください。」
僕は耳を疑う。
「どうして僕ではだめですか?」
盲目は先頭で飛びながら、
「1年ほどたちましたら転生をしてください。下手すると記憶が思い出す可能性と狙われにくくする為です」
すると僕たちの後ろから急接近で何かが近づいてくる。
「おい! 盲目! あいつら来たぞ! 暴食の配下だ!」
暗闇から、腐敗した臭いが漂い、巨大な影が迫る。
暴食の配下──蝿の群れを纏った異形の悪魔。
体は膨張した肉塊、口から無数の触手が伸び、魂を貪る咆哮が響く。
盲目は静かに剣を体から取り出した。
隕鉄の波紋が青く輝き、渦のようにうねる神器。
「ここは私が食い止めます! 二人はあの光に従いなさい」
盲目は剣を構え、悪魔に飛びかかる。
一閃──剣が空気を裂き、蝿の群れを真っ二つに斬る。
黒い血飛沫が飛び散り、悪魔の触手が再生しようとするが、
盲目の剣が連続で斬り払う。
「ぐおおおお!!」
悪魔の咆哮が森を震わせ、触手が盲目を絡め取ろうとする。
盲目は羽を広げ、雷のような気配を放ち、剣で触手を薙ぎ払う。
剣の刃が悪魔の体を深く切り裂き、魂の光が漏れ出す。
「君主様……なぜ、邪魔する…」
悪魔の断末魔。
盲目は冷たく、しかし悲しげに剣を振り下ろす。
「貴方には関係がありません。」
最後の斬撃で、悪魔の体が霧散した。
盲目は傷を負いながらも、振り返った。
盲目の肉体は、闇に染まりつつあった。
「もしまたお会いした時には、悪魔そのものの私がいるでしょう。貴方達に会えたとしても、私は…きっと貴方達を忘れているでしょう」
僕はその言葉を最後に、修復者と共に光に包まれて意識を失った。
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どさっと物音がした。私は見に行く彼らを見て、
「我が師匠まさか闇に染まってしまわれたのですね……」
私は天の主に手紙を送った。




