君主との会話(眷属目線)
薬師さんは赤髪の悪魔と話していたが、まるで赤子同然のように薬師さんは反論も許されなかった。
「とりあえずこれは決まった事です。それともし貴方が邪魔するならば、殺しますので」
この場に暴君いるけど……狼さん、少しは。
「おい……盲目、流石にやりすぎだよ。それとこの薬師は関係ない」
狼さん……こうも頼りがいがあるんだ。
「君たちが仕えているのは、やはり最高神なのか?」
赤髪の悪魔は微笑む。
「私が仕えるのは、貴方達が信じる神ですよ。狼と彼は別の存在に仕えてます」
僕はよく狼さんがいつもその名前を言っていたような……赤髪の悪魔との話はゆうに二週間を超えてるし、薬師さんはいつの間にか仲良くなってた……。
「あの? 狼さんは神様の遣いではないのか」
赤髪の悪魔は、考え込みながら、
「あの方は、自身を神ではないと言います。しかしながら神々は彼女を神として見ているのもまた事実……神でありながら精霊と近く、だからといってどちらでもないのが答えです」
……うん、全然わからない。これはどういう事よ。
薬師さんは、静かに聞きながら、しかし目には決意の光を宿して口を開いた。
「待ってください、君主様。
彼は、まだ何も知らずに生きてきただけです。
魂を純粋に保つためとはいえ、若い命を繰り返し奪うというのは……あまりに残酷ではありませんか?
少なくとも、家族との別れを、もっと優しく……」
赤髪の悪魔──盲目は、穏やかな笑みを崩さず、しかし声に冷たい威厳を込めて返した。
「優しく? 薬師よ、貴方は人間の感情に染まりすぎている。
この彼の魂は、■■様の施しで守られているが、
暴食の影が近づいている。
純粋でなければ、渦に飲み込まれるだけだ。
貴方が介入すれば、彼だけでなく、この村全体が危険に晒されることになる」
薬師は十字架を握りしめ、声を震わせながら反論した。
「ですが……彼はクマを倒し、成人を迎え
結婚し、子をもうけ、老いるまで生きる権利があるはずです!
その者の施しが、そんな残酷な繰り返しを望むとは思えません。
貴方は四大君主として、もっと別の道を──」
盲目は、静かに目を細め、部屋の空気が重くなった。
「別の道? 薬師よ、貴方は暴食の怖さを知らない。
あの暴食は、神々すら巻き込む。
暴食は、すべてを食らおうとしている。
彼の魂があの者の手に渡れば、均衡は崩れ、すべてが終わる。
私の試練は、■■様の意志だ。
貴方が邪魔するなら……貴方の魂も、純粋に保てなくなる」
薬師は一瞬言葉を失い、しかし諦めずに読み合うように目を合わせた。
「では、少なくとも……少年に真実を伝えてください。
後悔なく生きさせるなら、なぜすべてを隠すのですか?
貴方が言う神は、そんな残酷な神ではないはずです」
盲目は、少しだけ表情を緩め、ため息をついた。
「真実は、彼が耐えられる時まで。
■■様は、愛ゆえに歪んでいる。
私も、眷属も、修復者も……皆、渦の一部だ。
貴方が知る神々とは違う。
理の外にいる、永遠の母の疼きだ」
狼さんは、黙って聞いていたが、
「興味ねえな……俺はこの世界の綻びを直すだけだ」
薬師は諦めた顔をしていた。
結局の所、僕は二年後に後悔ないように生きていくしかなかった。
家族が辛くない生活のために、僕はそれからお金を残すことを考え始めた。
魂の奥でなにか嫌な予感はしていた。
どうも作者の旅人です。私は今日初めて感想を頂きました。
とても嬉しくて執筆が進みました。
いつも読んでくださる方には感謝しかありません。
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