東方の国の神々
私は監視ツールで、眷属と修復者の融合魂を見ていた。
修復者は、狼の姿で実体化できるようになっていた。ん〜、修復者はまた記憶を消されてないのか……。転生装置をさらに修復しよう。
ちなみに、あの薬師と呼ばれる人間は、過去に影のものと契約していた記録がある。眷属は記憶がないからな……。
私は、盲目の元へ向かった。
「東方で言う……温泉とはよいな。色んな国に行ったが、東方はよい」
私は、盲目が優雅に温泉を楽しむ姿を目撃した。
「原初様か……今は休暇中でな。この湯から出たくはない」
私は少しだけ休憩しよう。姿を変えて、そうだな。男になってみるか。
「これで良いのか……さてと、私も入るとしよう」
初めての体験故に、蕩けそうになる……これが温泉なのか。体中のプラズマが溶けていくような心地よさだ。
「原初様は性別不明ですね……お仕事しなくていいんですか?」
私は、堪能しながら答える。
「前よりかはアップグレードしている……失敗の経験を活かして、10万年放置しても倒れることはない」
私は仕事の合間に、自身の分体生成をやり続けていた。もはや周りはプラズマだらけであり、一つ一つが意志を持つ。
「だいぶ増やしたんですね……原初様の謎がどんどん大きくなってますよ」
私は笑う……そうだろうな。
「盲目……これから人類が向かうのは破滅か? 救いか?」
盲目は、首を振る。
「予想はできるが、未来は予測できませんね。基本的に未来を気にした所で、今が大事ですから」
私は、そうだと思った。何故ならば、神々は人間に、より良い方向を提示するが、真逆に走るから予測不能だからだ。
「まぁ……私達は関係ないのか」
盲目は笑っていたが、星を見上げながらも呟いた。
「原初様、知ってますか? この東の国には、主の他に神々がいます。」
私は驚きながらも、興味を示す。
「どんな神々がいるんだ?」
盲目は頷きながら、話す。
「東方の国は、多種多様な神々がおります。そして神々の子孫と呼ばれる存在がいますね。」
私は、彼らに会ってみようかと考えると、盲目はその意図に気づいたようだ。
「会いに行きますか? しかし会話が噛み合うかですね。一応、神々をまとめてるのは太陽の神とも言われる方ですね。あとは女の人ですね。」
私はそれを聞き……もしかすると、と思い、温泉から出ると服を着る。
太陽の神……私の故郷の記憶に似た響きだ。あの「箱」の光、失われた「あの子」の輝きに。
「原初様……そのお姿はあまりにも威圧が凄いので、女性の姿でも……いや、それだと威圧が増すしな」
私は、動物の姿になる。
「狼で良いか? この姿ならば警戒されんだろう」
盲目は私を見上げながら、
「でかい狼ですね……もう少し小さくなれませんか?」
私は小さくなると、盲目は微笑む。
「こんなにちっちゃくて可愛いですね……これならば警戒されません」
私は、温泉を覗くと、ちっこい子狼だったが、まぁよしとしよう。
融合魂の狼姿に似ている……これが「とんでもない事」の一端か。
「案内してくれ」
盲目の案内の元、私はついて行く。
──東方の神々は何者なのだろうか?




