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320°
「そうそう、それそれ」
言いながらごはんもすっかりと食べ終わり、箸を弁当箱にある隙間に差し込んでしまいこむ。
予想通りというべきか、やっぱりあんずも同じものを持っていたようだ。
あんずのところに付けられていたキーホルダーは寸分たがわず俺が持っているものと同じで、ただ一つ、刻まれている名前が俺の名前になっているというところだけが違う点だった。
「そういや指輪はどうしたんだ」
今、俺の家の机の目立つところに、箱にしまわれたままになっている指輪を、そこで思い出した。
「私のなら、家にあるよ。さすがに学校に着けてきたら没収されちゃうからね」
あんずもご飯を食べ終わったようで、弁当を片付けながら俺に教えてくれた。




