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「……よしっ」
もうすぐ晩御飯の時間ともなろうかという時間。
ようやく俺は決断して箱を開けることにした。
何回もどうしようかと考えて、それでもほかにすることがあったと思いついてそれをして、また箱へと視線を移したうえでの結論だ。
小さな箱を恭しく机の中央に安置し、再びじっと見つめる。
あの白い箱は結局のところ何かを知るためには、開けるしかないのはわかっている。
でも、本当に開けていいものかどうなのかとも思ってしまう。
だが開けると決断したんだ、と思い直し、箱の包み紙の端を丁寧に引っ張って開けていく。
時々敗れそうになるのもグッとどうにかして、それから10分くらいかけてゆっくりと箱を開けた。




