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?° (7)
「……結局決断をしないといけない、ってことですね」
「そういうことになる。今すぐ、というわけにはいかないだろうから考えてもらいたいが……」
とはいうものの俺にとってはもう考えは出ている。
「紅茶をいただいても?」
「ああどうぞ、君らのために淹れたものでもあるんだから、好きに飲んでもらって構わないよ。それに、ここで飲んだからといって黄泉戸喫とはならない。ここはもう一つの現実だからね」
「よも……なんですか?」
初めて聞いた単語に、聞き直す。
「いや、いいんだ。知らないなら関係ないことだからな」
だがスタディンは詳しく教えてくれることはなかった。




