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156°
気づいたらしばらく歩いていた。暗い空間と思っていたが、思ったよりは地面が見える。ただ、どれだけ長く歩いていたからといって、疲れたような雰囲気はない。ただ、あくびは何回か出る。
ただただ歩いている。それがここが何かということを理解できなくさせている。頭の行動は、ただただ空を仰ぎ、星はどこかと探している。できるだけ理解をしようとしているようだ。ただ世間は冷たい。その脳の理解を拒むかのように、空間はフツリとナイフを突き立ててくる。ここのことは分からない、何も、すべてが無に帰する。しかしそれは完全な無ではない。




