151°
しばらく落ちていて、ドスンとどこかにたどり着いた。まわりが真っ暗闇で、どこかどうかなんてわからない。ただ地面なのはわかる。固い、アスファルトじゃなくて、セメントとかで舗装されているような硬さとざらざら感だ。足が痛いが、ぶつかった衝撃で痛めただけで、骨が折れたとか、ねん挫したとかのようなことはなさそうだ。しりもちをついて、両手を後ろにして胸をそらせているような姿勢から、ゆっくりと立ち上がり、周りを見回してみる。
「どっちに行けば……」
正解というものはきっとない。見た目は前側も後ろ側も、右も左も同じ。暗い部屋で地面がずっと続いているだけだ。どこかにライトがあるようなものでもなく、ただただ暗いだけの場所だ。地の底、と言われたらもしかしたらこんなところなのかもしれない。自分の周りはぼんやりと見えるように光っていた。
「きっと夢の世界なんだろうな」
そういうことをつぶやきながらも、誰かがここに来るかと待とうかとも思う。しかし、今までのことを考えると、動かなければ話が始まらないだろう。行くしかないようだ。それがどこまで続いているか、どこまでいければゴールになるかはわからないが、歩くしかなさそうだ。
そして俺は、歩いているうちに、考えなくなっていった。ただ歩くのを目的として。




