表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
位相  作者: 尚文産商堂
13/54

40°

 雨は激しく降り注いでいる。一歩外に出ること自体がためらわれるほどだ。目覚ましはまだ起きる時間じゃないことを示している。いつも起きる時間よりも2時間は早い。二度寝するかとベッドで布団を被っても、外の雨音があまりにも気になるうるささで寝付けようもない。時計を再び確認すると、7月4日月曜日、それもさっきから10分と経っていない状態だった。


 結局、2時間ほど何もする気が起きず、ベッドで右へ左へとゴロゴロ転がっているぐらいだった。警報でも出れば良いのにと思いつつ、消し忘れた目覚まし時計がようやく起きる時間になったことを告げる。スヌーズが働くよりも先にかちりとボタンを押して、目覚ましを眠らせた。

「ふぁ〜」

 あくびを一つ、そして思い切り両手両足を伸ばして、眠気をできるだけ吹き飛ばそうとする。限界があるのは分かっていたが、それでも学校へ行けるぐらいの元気はでた。ヨイショとベッドから降りると、今日も一人きりの家で、簡単に朝食を食べた。

 食べながらテレビを見ていると、テーブル上に置いたスマホがメールが来たことを教えてくれる。確認すると、同級生からだ。久崎あんずといって、高校の入学の時に横並びになったのがきっかけに仲良くなった。なんだかんだといって世話を焼いてくれていて、何かあればすぐに連絡をくれる間柄だ。そして、今日は先生が学校に来れなかったため休みになったということを知らせてくれた。

「あー、この雨だもんな」

 外を眺めると、さらに雨が激しさを増しているように思えた。ともなれば、今日はもう寝ることになるだろうか。さっき2時間ベッドでごろごろしても寝れなかったが、ともかく自由時間ができたことを喜ぶべきだろう。そう思って、自室へと戻ることにした。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ