1話
小さい頃叔父にきつく言われた言葉がある。
視えるからといって妖と関わらない事。
首を突っ込んだら最後、鬼が魂を喰らいにくるぞ。
と。
それを聞いたのが確か、小1だったかな?
過保護で物腰が柔らかい叔父が珍しく真剣な顔つきで言っていたから今でも胸の奥にその言葉は閉まっている。
怖さにちょびっと泣いた記憶あるけど……
小学校に行き始めた途端に変な物がわんさか視える様になってしまい学校に行くのに嫌な時期があった。
体育館に入るとバスケボールの代わりに首をついてる首なしの少年の霊やトイレに入ると男子トイレなのにおかっぱの女の子がいたりと。
あの時はびっくりしてそっと出てったけど……
その他に通学路でも色々と出会ったなぁ。
今は高校2年。
妖や幽霊が視えるなら小説や漫画の主人公みたいに助けたり、危険な目にあったりするだろう?僕はそんなサバイバルな生活は送りたくないが為に、妖や幽霊に関わらず、視て見ぬふりをして日常を今まで送っていたんだけれど
しかし……
現在、その視えてしまう妖に関わってしまい、神社の目の前にいる訳です。
夜の神社って不気味だよ、絶対何が潜んでるよね、これはフラグ立ってるぞ。
ごめん叔父さん、首突っ込んじゃいました。
先に、天国にいる母さんと父さんに会ってくるね。
叔父さん私生活だらしないから1人で生きていけるかな……。僕はとても心配だけど叔父さんは顔が良いから何とか生きていけるよね。
あ、後夕飯に作った特製麻婆茄子忘れずに食べておいて下さい。