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クジ引きで勇者に選ばれた村娘。後に女神となる。  作者: ふるか162号
二章 人魔王編

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24話 勇者対勇者


 いつきさんの転移魔法で、アロン王国へと帰って来た。

 一ヵ月しか離れてないのに、アロン王国が懐かしい。


 転移が無事に終わると、はる婆ちゃんがいつきさんに「聖女ちゃんの空間魔法の腕も、かなり上がったようじゃのぉ」と驚いていた。


「そうですね。クロウディアさんの教え方が良かったんですよ。以前の私では、魔大陸の結界を越える事は出来ませんでしたからね」


 そう言えば、魔大陸に行く前のいつきさんは、結界のせいで転移出来ないって言っていたね。それが、こんな短期間で出来なかった事が出来るようになったなんて、教えたおばちゃんも凄いと思うけど、いつきさんが本当に凄いと思う。

 こんなに簡単に魔大陸まで転移できるなら、頼めば里帰りさせてくれるかな? いつきさん自身も、タチアナさんを仲間に引き入れる為に動くと思うし……。


 アレ? 何だろう、凄く嫌な予感がする。

 なんとなくだけど、いつきさんが魔大陸の魔物の素材欲しさに、魔大陸での狩りを強要されそうな……いや、気のせいだよね。



 僕達は帰還の報告をするために冒険者ギルドを訪れた。


 冒険者ギルド内は、今の時間は人が少ないみたいだ。

 

「この時間は、冒険者もいないね。もうクエストを受けに行っているのかな?」

「そりゃ今は昼前っすからね。普通なら、こんな時間にクエストを受けに来ても、お金になるクエストは無いっすよ」


 よいやみの言う通りだ。

 冒険者ギルドが一番賑わっているのは早朝だからね。

 勇者専用の受付も今は人が……ん?

 何か《休業中》って書いてある札が置いてある。お休みなの?

 

「バトスさん。勇者専用の受付に休業中って書いてあるけど、勇者だけお休みってあるの?」

「ん? そんなもん無いはずだが……って、何だありゃ? そう言えば、今日はクレイザーもいないようだな。アイツは仕事が入っていない時は、お前みたいに確実にここにいるのにな。遠征か?」


 確かに、アロン王国王都ナイトハルトで活動している勇者は、僕達二人以外にクレイザーと勇者ちゃんというの愛称のユフィーナちゃん。それと、僕も顔を見た事が無い勇者が、五人くらいいるらしいけど、その人達全員が遠征中?

 そんなの在り得るの? 変なの……。


 それにしても、クレイザーと一緒にするなんて失礼な話だ。

 僕は、お休みの日にここで優雅にコーヒーを飲んでいるだけだ。それに、ここにはアロン周辺魔物図鑑もあるから、それを読みに来ているというのもある。クレイザーみたいなナンパ目的の暇人と一緒にしないで欲しい。

 それに、いつきさんが僕達のクエストを管理するようになってからは、お休み以外は冒険者ギルドに言っちゃいけないって言われているんだからね。

 理由?

 僕がお休みの日以外に、勝手に仕事を取ってくるのを防ぐためだけど?

 まぁ、今の僕はお休みの日は冒険者ギルドにも報告されているので、お仕事を受けられないようになっているけどね。


 あ、バトスさんに訂正してもらわないと、と思って抗議しようとしたら、受付用の入り口でラビさんが「黒姫一行とパリオットの皆さんはこちらですよ~」と手招きをしている。

 あれ?

 勇者専用の受付はお休みなのに、ラビさんはお休みじゃないんだ。


「成る程な。俺達の帰還の報告を聞くために、勇者専用受付を休みにしたのか」


 えぇ!?

 そんな事があり得るの!?


 ラビさんに「ただいま」と言ったら「お帰りなさい」と微笑んでくれる。


「ギルマスとリリアンさんがお待ちですよ」


 ラビさんに案内されてギルマスの部屋に入る。

 部屋にはオルテガさんとリリアンさんしかなかった。


 いつきさんが、二人を見て「今日は陛下はいないんですね」と意外そうに二人に聞いてみる。

 確かに、魔大陸に行けと言ったのは王様だ。それなのに話を聞かないのかな? と思ったら、リリアンさんが王様達の事を教えてくれた。


「お昼前にここに来るそうよ。それまでは軽く話をするだけよ」

 

 成る程、王様が来てから本格的な報告になるんだね。

 すると、いつきさんがアリ姉から預かっていた手紙もその時に渡すのかな?


 いつきさんは、帰る直前にアリ姉から王様当てに手紙を預けられていた。

 何故、リーダーである僕に預けないのかは不明だったけど……。

 

 オルテガさんは僕達を座らせた後、ニヤニヤとバトスさんを見ている。


「さて、バトス。ちゃんと強くなって帰って来たか?」


 意地悪そうな顔をしているなぁ。

 そう言えば、オルテガさんとも昔馴染みだと言っていたし、これも、二人の間では良くある会話なのかな?


「強くなったかどうかは、俺達自身は正直実感はしていないんだ。ただ、この一か月間は地獄以外の何事でもなかったぞ」


 地獄?

 あの特訓なら、僕もちっちゃい頃に受けたよ?

 よしおさんの顔を見てみると、若干顔を青褪めさせながら何度も頷いている。


 あれ?


「わし等は、充実した日々じゃったがなぁ」

「そうですね」


 疲れ切った顔のバトスさん達と違い、はる婆ちゃんとルルさんは何とも充実した顔をしていた。

 バトスさんがオルテガさんに紙の束を渡している。

 アレは何?


「みつきさん。どうかしましたか?」

「うん。今バトスさんが渡した紙って何かな? って思ってさ」

「はぁ……そういう所がいつきがリーダーと言われる要因っすね。みつきはうちのパーティのマスコットっす」


 誰がマスコットだ。

 それとどういう意味だ。


「アレはこの一ヵ月の報告書ですよ。流石に報告書が無いと、ただの休暇になってしまいますからね」

「え? 僕はそんなの用意していないよ!?」

「大丈夫です。私がちゃんと用意しておきましたから」


 そっか……。

 いつきさんは頼りになるなぁ……。


 うっ、よいやみの視線が痛い。


「お、おい!! こんな特訓を本当にやっていたのか? そもそも、こんなモノを特訓と呼んでいいのか!?」

「そう思うだろう? 俺も最初はそう思ったさ」


 何をそんなに驚いているんだろう?

 じいちゃんから特訓内容を聞いたけど、そこまで酷いモノだったっけ?

 ちょっと、川に投げ込まれたり、ゴブリンをたきつけてひたすら戦わせるとかそんなんばっかりでしょ?

 それくらいなら日常茶飯事だったけどなぁ。

 まぁ、そのせいで泳げなくなったんだけどね……。


「驚くのも無理はないが、みつきは幼い頃にその特訓を受けていたそうだ。それとよいやみの師匠であるグレン殿もみつきのじいさん並みに常識のない特訓を行っている」

「そうか……、この二人とも普通ではなかったわけか……」


 ん?

 なんで呆れられているの?

 よいやみは「褒められったっす」と良く分からない事を言っているけど、褒められているの?



 続いて、僕達の一ヵ月の特訓内容と、ヴァイス魔国での観光をまとめた報告書をオルテガさんに渡す。勿論、僕ではなくいつきさんがだ。


 オルテガさんは、報告書を見た瞬間驚いていた。


「おい、お前等、本当にこの特訓を行っていたのか!?」

「いつきさん、僕達の特訓の事は……」

「お二人に聞いた内容と、グレンさんに聞いた内容をそのまま書いていますよ」


 いつきさんがそう言うのなら、間違った事は書いていないだろう。


「書いてある事が正しいよ」「そうっすね」

「ま、マジか……」

「お、おい。俺にも見せてくれ」


 バトスさんはオルテガさんから、報告書を奪い取り読み始めた。


「みつき、よいやみ、お前等は本当にこの特訓を受けていたのか?」

「だからそうだって。バトスさんだって知っているでしょ? 散々、グレートビーストのお肉を食べてたんだから」

「そうっすよ。あの美味しい肉の味を忘れたっすか!!」


 僕達が毎日狩ってくるものだから、毎晩の食卓に必ずグレートビーストのお肉が並んでいた。

 しかし、毎日同じお肉なのに、よく飽きなかったものだ。

 これも、お母さんの料理が凄かったからだ。


「それは当然知っているが、俺が驚いているのはグレン殿の攻撃を避けながらと書かれている事だ。それにグレートビーストをなるべく一撃って……」

「それはそうだよ。グレートビーストは手負いになると《大暴れ》状態になるからね。そうなってしまうと、お肉が硬くなって食べられなくなっちゃうからね」

「そうっすよ。まぁ、一日で狩れる量が量だったから、食用に二匹だけ持って帰っていたんすよね」


 あ、よいやみ。それはバトスさん達には内緒にしてた事……。


「お、おい。どういう事だ?」

「あー。もう、よいやみのせいでバレちゃったじゃないか。後でいつきさんの説教行きだからね」

「あ……しまったっす」


 いつきさんが笑顔でよいやみを見つめている。これは確実だな。


「仕方ありませんね。みつきさん達が狩ってきていた数は、多い日で十匹を超えていたんです。少ない日でも五匹以上は確定でした。実際私達の道具袋には、今も多くのグレートビーストが入っています」

「ちょっと待て、グレートビーストは生物だろう? 腐らないのか?」

「私が作った道具袋は、空間内の時間を凍結させていますので、腐る事はありませんよ」


 これには僕もビックリした。

 そう言えば、食べ物などを余り入れていないので、僕は気付かなかったが、よくよく考えれば、薬草だって、そのうち干からびてしまうはずだ。

 いつきさんは凄いな。そんな魔法を使って道具袋を作っていたなんて。


 それを聞いたオルテガさんが「それは販売しているのか?」といつきさんに聞いていた。

 しかし、いつきさんは首を横に振る。


「これは空間魔法の禁忌の一つです。身内に持たせるならまだしも、これを流通させてしまうと、時の番人に狙われかねません。だから売る事は出来ないのです」


 時の番人って何だろう?

 よいやみに聞いてみると、時の番人の噂はガストでも有名で、魔法の禁忌に触れてしまうと、どこからともなく現れて、術者を粛清するそうだ。


 なにそれ……怖い。


 この話は、オルテガさんも知っていたらしくて、それ以上は何も言わなかった。


「ギルマス。一つ俺から頼みがあるんだが……」

「ん? 何だ?」

「地下訓練場を借りたい。そこで……みつきと一対一で模擬戦を行いたい」


 え? 何を言っているの?

 なんで、僕とバトスさんが模擬戦をしなきゃいけないの!?


「なんでっすか?」

「そうだな。お前達の強さは別として、さっきもギルマスに言ったが、俺自身が強くなったと思えてないんだ。魔大陸に行くまでは、お前達の足元にも及ばないと思っていたんだが、それが今どうなったのかを知りたくてな」


 うぅ……。

 そう言われたら、僕も断れないよ。


「分かったよ。お互い怪我をしないしさせないって事なら、いいよ」

「お前、いいのか!!?」


 どうしてオルテガさんが驚くの?


「うん。僕自身もバトスさんの強さに興味があるし、何より、じいちゃんが言っていた「みつきよりも強くなるかもな」って言葉が気になったし」

「あぁ、ありがとうよ。せめて、お前が失望しないように頑張るよ」


 いや、僕が勝ったとしても失望は絶対しないんだけど……。

 それに僕自身も確実に勝てると思っていないし……。

 

「分かった。但し、昼から陛下が来るから一本勝負だ。バトスもみつきもそれでいいな」

「うん」「あぁ」


 僕達は早速地下に降りる。

 地下に降りると、いつきさんが魔法を唱える。


「今の魔法は何?」

「《補具空間》という空間魔法と神聖魔法の合成魔法ですよ。この魔法を使っておくと、この空間内で扱う武器や魔法に殺傷能力はなくなります。遥か昔の神官が模擬戦専用に作り上げた魔法だそうですよ」

「成る程。これならお互いの得物を使って模擬戦が出来るって事だな」


 そう言えば、僕はバトスさんがどういう戦い方をするのか見た事が無い。

 どんな武器を使うんだろう?


「バトス。お前がティールを使うのはどれくらいぶりだ?」

「そうだな、みつきのじいさんとの特訓の時は、聖剣(・・)を使わなかったからな」


 今聖剣って言った!?

 聖剣って、何本も存在するの!?


「何を驚いているんだ?」

「いや、バトスさんも聖剣を持っているって……僕も持っているんだ」


 僕はアルテミスを道具袋から取り出す。


「この聖剣は!!?」

「ギルマス、この聖剣を知っているのか?」

「あぁ、五百年前の勇者アインが持っていたと言われる、聖剣アルテミスだ。みつき、これをどこで手に入れた?」

「フォズのいた塔で、フォズによって復活させられたアインに貰った」


 ん?

 正直に言ったのに、オルテガさんは額に手を当てているぞ。なんで?


「そう言えば、今の話で思い出したけど、フォズってどうなったの? もしかして一月間、あの呪い部屋に放置されてたの?」


 僕達も忘れていたんだけど。


「あぁ、フォズな。アイツは今は、城の牢獄にいるよ。お前達が魔大陸に行った後、ちゃんと回収した。回収班が「二度と会の部屋には行きたくない」とボヤいていたけどな」


 確かに、あの呪い部屋にはあまり入りたくはない。


「さて、時間もないから、始めようか」

「うん」


 バトスさんは伸長以上の大剣を取り出す。

 この大剣が《ティール》という名のアロン王国に昔から伝わる聖剣だそうだ。

 これで武器は同等の物を持っている事になるね。


「さて、いつき。開始の合図を頼む」

「はい」


 いつきさんが手を上げ「始め!!」の言葉と共に、僕が走り出す。


 バトスさんの剣は大剣といわれる叩き潰す系統の武器だ。懐に入ってしまえば何も出来ないと思う。

 だからこその先制攻撃だ!!


 僕はバトスさんは防御態勢に入ると思っていたのだが、バトスさんは逆に僕に接近してくる。当然の様に、剣を大きく振り上げながらだ。

 しかも、予想以上に動きが速い!! 


 こんなに大きな剣を持っているんだから、もっと動きが鈍いか、動きづらいと予想していたのに、これは予想外だ。

 しかも驚く事に、僕の動きを完全に読み切って剣を振り下ろしてきたので、僕は横に大きく避けるしかなくなる。しかし、バトスさんはそれすらも予測していたらしくて、僕を追うように剣を薙ぎ払ってきた。


 これが経験の差か!?

 僕は素直に驚く。


 この速い薙ぎ払いを僕は避ける事が出来なかったので、剣で防御をしたけど体格差の上に武器の大きさもあり、僕は吹き飛ばされる。


 流石に不利かな? とも思ったけど、僕には力はないけど速さはある。


 壁に直撃しない様に、闘気を足に纏わせ、壁を蹴りバトスさんがいる方向へ跳ぶ事で反撃に出る。


 これなら避けられないよね!!


 流石のバトスさんも僕の行動を予測していなかったのか、反応が一瞬遅れる。しかし、すぐに剣を持たない腕を前に出してきたので防御するのか? と思ったけど、バトスさんはそのままクルッと回り、遠心力で剣を振ってくる。


 あ、マズイ!! 今まで以上に速い!!?

 僕はバトスさんに向かって突撃してしまっているので、避ける動作が出来ない。という事は避ける事が出来ないという事だね……。


 これは僕の負けかな? と思った瞬間、僕はバトスさんの剣をはじき返し、その反動のままバトスさんの懐に入り、首筋に剣を寸止めした。

 今の自分でも驚く動きを無意識でしてしまった。


 い、いや……今の動きは何?

 明らかに体が勝手に動いたんだけど……?


「勝負あり。勝者、勇者黒姫みつきさん」


 いつきさんが、再び手を上げ僕の勝利を宣言をする。


 あ、勝ったん……だ。

 いや、勝ったんだよね?

 何か、勝った気がしない。

 

「かぁ!! 俺の負けだ!! あのタイミングなら勝てると思ったんだがな、あの動きはすげぇ。あの動きをされれば、俺には何もできねぇ」

「あ、うん、ありがとう?」

「なんで疑問形なんだ? どうした? 何か不満そうだな」

「え? あぁ、最後の動き……勝手に体が動いたんだ。なんだったんだろう?」


 バトスさんは軽く笑い、僕の頭に手を置く。


「勝手に動いたって事は、それがお前の体に染みついた技術だよ。俺も戦闘中、体が勝手に動く事がある。それだろう」


 そう教えてくれて、頭をワシャワシャ撫でられた。

 でも……そうなのかな? 


 僕はよいやみに「どうだった?」と聞くと「バトスさん、無茶苦茶強くなっているっすね。あしでもキツイかもしれないっす。あの強さは、あし等には無い、長年の経験っすね。みつき、良く勝てたっすね」と驚きながら、そう言われる。


 僕が勝てた理由は、勝手に体が動いた事だ。その事を説明すると「最後の動きの時っすけど、みつきの目が一瞬だけっすけど銀色に輝いていたんすよ。ビックリしたっす」と教えてくれた。そして、一瞬だけ莫大な魔力を感じたとも……。


 魔力を感じた? それに銀の目? 何を言っているんだろう?

 銀の目といえば、アリ姉の片方の眼も銀色だ。確か魔眼とは違い、何か特別な名称があったような気がする……なんだっけな?

 そんな事よりも僕には魔力がない。それなのに魔力を感じたって何だろう?

 それをよいやみに聞くと「みつきはたまに魔力を発する事があるっすよ?」と言われた。

 ……そんな馬鹿な……。


 いろんな疑問を持ったまま、僕達は地下訓練場を出る。


 

 ギルマスの部屋では、王様とシドさんがすでに来ていたらしく、優雅にお茶……いや、けだるそうにお茶を飲んで待っていてくれた。

 僕とバトスさんの模擬戦の事を王様に話すと「俺も見たかった!!」と悔しそうに叫んだ。

 そ、そんなに見たかったんだ……。


 落ち着いた後、僕達は王様達に魔大陸であった事や、特訓内容についての報告をした。

 話の終わりに、いつきさんが王様にアリ姉からの手紙を渡す。そして、アリ姉からティタン討伐の依頼を受けた事も報告をする。


 王様は手紙を読んだ後、少し困ったような顔をしていたが、「気を遣わせた様で申し訳ないな。俺達からも黒姫一行に依頼をする。ティタンを討伐してきてくれ」と依頼書を出してきた。

 どうやら、僕達二つのパーティのどちらかに正式に依頼として出す予定だったそうだ。

 今回は、アリ姉からの依頼もあるという事で、僕達がティタン討伐を受ける事になった。

 いつきさんはそれを受け取ると「任せてくださいとは、簡単には言えませんが、全力を尽くします」と返していた。


 そして次の日、僕達はティタン討伐へと向かった。

 

今回は、自分が今まで書いてきた連載小説の中で一番長いです。

本当は4000文字くらいにしようと思ったのですが、追加で書き直してたら、初の7000文字超えてしまいました。これでも、プロット上にあったモノを一つ、消去してこれですから、元々各内容だった場合はどれだけ文字数がいってたか。

 よくよく考えたら、元々は2000文字くらいで書いてたんでしたね。

 そりゃ話数だけ増えるわ……。

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