忠告
今日 また学校に行くと 奴に呼ばれた
俺は、何も言わずにドアを開ける
「クズ!! 何も言わずにドアを開けるなって なんべん言えば気が済むんだ?」
前に居るのは、生徒会長の黒崎恋歌だ
「んで 何か用かよ…喧嘩の件だったらこのごろ喧嘩はしてないはずだ…」
(2日間にわたって 春風夏希に捕まっていたからな…)
「お前みたいなクズは、喧嘩のことしか考えてないんだろう? そのまま喧嘩もせずに何も問題もかけずにそのままおとなしくして居たら いいんだけどな」
「癇に障るやろうだ…」
パチン!!
「私に口答えするなと なんべん言わせたらわかるんだ? 生徒会長だぞ お前みたいな不良とは、出来が違うのだよ」
「チッ…んで 何のようだ?」
(生徒会長 生徒会長って うるさい…生徒会長がそれほどまでも権力を持ち合わせてるとは、俺は到底思えないんだけどな… 学校外だったら 雑魚にすぎない… まぁ 時期にわかるさ…こいつがどんだけ無能だったかってな…)
「お前みたいなクズに頼まれごとだ 引き受けるよな?」
「めんどい…あんたがやればいいんじゃないのか?」
パチン!!!
「名前で呼べよ 佐藤」
「チッ…黒崎 お前がやればいいんじゃないのか?」
パチン!!
「誰もタメ口で呼べとは、言ってないだろう もうちょっと学習したらどうだ…」
(いちいちいちいち手を上げやがって…)
「あっ? 学習するのは、あんただろう 何回ビンタすれば気が済むんだ…馬鹿の一つ覚えみたいに…」
「減らず口をよく叩くな クズ!! まぁいいさ 用件と言うのはな お前に生徒取締委員会に参加してほしいという件だ…」
「はっ? ってかなんだよそのかたっくるしい委員会は…」
「お前 生徒取締委員会もしらんのか…クズでも分かる委員会の名前にしたんだがな」
(こいつ…俺をなめすぎだろう…)
俺は、手で拳を作って おもいっきり握る
「その名の通りだ… 生徒を取り締まるんだよ」
「はっ? なんで俺がそんなめんどくさいことをしないといけないんだよ? それにそのまんま俺に当てはまるよな? 選ぶ相手間違ってんぞ」
「いや 今年から不良1人入れることにしたんだ…その意味わかるか?」
「なんだよ…」
「理由は、簡単 汚れ役担当って言うわけだ 勉強出来ない 問題起こすのは、決まって お前みたいな馬鹿でクズな奴だ だからもし争いごととかになれば 不良同志で争えばいい それに監視にもなるしな 一石二鳥と言うことだ」
「嫌だ…」
「お前に決定権とかないぞ 嫌がってもお前に引き受けてもらう うまく行けば 進学の点数も稼げるぞ お前からしたらチャンスだな」
「じゃあ行かないだけだ…」
決定権は、お前が持ってると言ったな 違うな決定権は、俺だ 行かなければいい話なんだからな
「行かなければ お前の点数は、ドンドン減って行く 退学も本当にあり得るからな」
「退学にしたら? そこまで残る意味もねーし…」
(ってかなぜ 毎日ここに来てるのかも疑問だ…)
「退学にしてもいい…馬鹿もここまで来るとどうしようもないな じゃあ なぜ 1年のあの時 やめなかったんだ?」
「ふん お前に言う必要性がない」
「どうせ逃げてるんだろう? お前のことだから…生徒取締委員会がめんどいからとか言って 逃げてるんだろう? なぁ〜 佐藤君?」
「・・・・・!!!」
(こいつ!!!)
「わかったよ…引き受ける…」
「ほうほう お前 結構 素直だな やっぱり あの先輩が怖いか?」
「なぁ 黒崎…」
「だから 呼び捨てに……」
俺の目に気づいたのか それ以上のことを口走らなくなった
「今回は、お前の考えにのっとってやるよ…だがな」
俺は、目を見開く
「次 俺に逃げてるとかそう言う類のことを言って見ろ…」
相手の女子は、口を閉ざして震えてるのがわかる
「お前の存在そのものを消すからな…」
そう言って ドアを開ける 帰るために
「後…どこでお前がそれを知ったかは、俺もわからない ただ忠告だけは、しておいてやる…それ以上 俺にかかわるな…わかったか?」
相手がかすかに頷いたように見える
「お前の言う通り 毎日顔だけは、出してやるよ…お前に従うのは、これで最後だ…1年上だからって あまり調子に乗るなよ? 馬鹿みたいに ほいほい聞くのは、これで終わりだ…生徒会長とかそんなのどうでもいい 特権とかどうでもいい…今まで我慢してやった 俺を褒めるんだな…もし我慢してなかったら お前は、今ごろとんでもないことになってたぞ…」
それだけを言い残して 俺は、ここから去る
(チッ…余計な言葉まで 出ちゃったな…まぁ いいや…あいつがあのことを知ってる方が悪い…あいつが言う 俺がそいつから逃げてたと言うそいつは、もう この世界には、いないのにな… 消えてるのにな…)
教室を戻ろうとしてると1人の女子が俺を待ってたと言わんばかりに影に隠れていた
「お前は、確か ゆずだったよな? なぜ お前がこんなところに居る?」
「・・・・」
相手は、俺を睨むだけだった
「お前のご主人様は、どこに言ったんだよ? 早く戻れよ…」
(まさか話を聞かれたか…そんなわけないか…ただの人間が あそこまで離れている言葉をここから聞くなんて不可能だ…)
「お前何者?」
そいつは、はっきり 俺にそう言った
「喋れるのか…俺は、普通の人間だよ…なんだその質問 俺をなめてるのか……」
「お前……まぁいい」
そう言って そいつは、踵を返して何処かに行った
(あの反応は、なんだ…まさか正体がばれたのか……いや な訳がない
まだ こっちでは、出してないはずだ…)
ゆず…銀河柚鈴と言ったか
(あいつこそ何者だ…普通の人間ではないな…となると春風夏希も誰なんだろうな…)
俺は、考える
(まぁ バレたら ばれた時になんとかするか…俺の探してる奴が見つかるまで もってくれよ…)
後 1年…1年までに決着は付く…