街に居た少女 春風夏希
春の桜がフラフラと落ちて行く 満開だ 俺は、その満開の桜の木を尻目に見ながら 家に向かって歩き出す
(喉乾いたな・・・)
横を見ると自動販売機があった
ちょうどいいところにあったなぁと思いながら 俺は、自動販売機に金を通して ジュースを買う
(こう暑いとイライラするな・・・なんか殴りやすそうな男とか現れないものか・・・)
辺りを見る 俺 以外誰もいない
(チッ…平凡過ぎる もっと俺を楽しめそうな…)
「キャー!!!!!」
するとどこからか女性の叫び声が聞こえる 俺は、周りをキョロキョロする 叫び声が聞こえたのは、向こうの誰も使われていない 荒れ狂うと書いて 荒狂街だった
なんだか前までは、不良達の穴場だったらしいが 事件があって寂れてる街と今は、なっている
叫んだアマには、興味なかったが なぜそんな寂れているところに居るかは、気になったので俺は、足を運ぶ
すると少女があたふたしながら 何かを捜していた 服装は、普通のワンピースだったが どことなく金持ち臭をただ酔わせて居る
(チッ…来て見て損した)
俺は、そのまま足を反対方向にして 来た道を返す
「あっ ちょっと待ってください」
するとその女子が俺を呼ぶ 俺は、振り向く
「あっ?」
「あの〜 すいません この近くで猫を探してるんですけど 見ませんでしたかね?」
「知るか… 」
「はっはは やっぱりそうですよね」
俺は、用が済んだと思い そのまままた踵を返してあるく
「ちょちょっと待ってください」
でもまた引き止められる
「あっ? まだ用か?」
「女の子1人ここで探してるのに 助けてやろうと言う気持ちはないんですか?」
「はっ? なぜ 知らん女にそんなことしなくちゃならんのだよ 寝言は、寝て言え」
また俺は、踵を返す するとまた その女が俺の手を取って止める
「待ってください 私 ここに引っ越して来たばっかりであまりここ近くの地理に詳しくないんです」
「ここって 荒狂街か?」
「いえ 松原町です」
「自分で考えろ…」
また俺は、踵を返して歩こうとする でもまた止められる
「考えて あなたに頼ったんですよ ちょっとぐらい協力を」
「俺は、チンケなボランティア活動をしようとか思う奴じゃねーんだよ 人の顔を見て誘え…」
(こいつめんどい…)
「でもでも あなたしか知ってる人がいなくて…」
「今 会ったばかりだろう 勝手に俺を知人にするな」
俺が何をいようが この女は、俺を離さない 振りほどいてこいつから無理矢理離れると言う手もあるが 流石にもっとめんどくさいことには、したくないわけで 仕方なく俺は、了承した するとこの女は、ニコッとしてありがとうございますとか言いやがる
(チッ…覚えてろよクソアマ)
それで ここらへんを歩き回ること30分 猫どころか 人っ子1人も出てきやしない
「おいおい いつまで こんなことに付き合わせる気だ?」
「う〜ん 見つかるまでかなぁ」
「このクソガキ 舐めんなよ…」
「クソガキじゃないもん ってか君と同じぐらいの身長だよね」
そう言って笑う
「チッ…キモッ」
「そういやぁ あなたの名前聞いてないよね? 私は、春風夏希って言うんだ よろしくね〜」
「なぜ そんなのを名乗らないといけないんだ?」
「名前は、減らないし 知ってると苦労しないでしょう? 名前と名前の会話っていいよね〜」
「そんなもんいらん…めんどい」
「へぇー あなたは、めんどい君だったんだねぇ」
「お前 俺をおちょくってんのか? あん?」
「だって あなたが名乗らないのが悪いんでしょう 私は、ちゃんと言ったよ このまま会うたびにめんどい君と言われるのか 言っちゃうのか どっち?」
(こいつ…めんどくせー)
「佐藤秋冬…」
「へぇー佐藤秋冬かぁ いい名前だね あだ名で秋冬でいいよね?」
「はっ? いつからあだ名で名乗れつったよ ってかなんでこんな友好的な感じになってるんだよ」
「あだ名で名乗った方が友達っぽいじゃん」
「消えろ…」
「なになに なぜ私は、消えろと言われたのだろうか…」
「知らねー」
「自分で言ったことだよね? 責任もってよ〜」
「うっせーぞ」
「トホホ…いいじゃんいいじゃん友達になろうよ 私 1人でさみしいんだよ…ここに引っ越して来たんだよ…」
「うるせーぞ 俺の前で悲観的になんな」
俺の前に猫が通過する
「ああ 居たぁー!!!」
そう言って 猫のところに行き抱きつく 心配したんだよ〜とか言って安心している模様
俺は、用が済んだと自分で判断して 踵を返す
「秋冬君」
そう言って俺の名前を呼ぶ 俺は、呼ばれた方に振り返る
「ありがとうね」
そう言ってニコッと笑う
(チッ…くだらねー)
俺は、何も言わずに ここから後にする
(なんだよ あいつ…キモいな 春風夏希と言ったか 突っかかってきやがって…)
俺は、小石を蹴飛ばす こんなに腹が立つのは、久しぶりだ
(まぁいいや… これであいつと会うこともねーしな…)
俺は、家に戻った




