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元勇者、転生聖女として俺を召喚し、接待します。~惚れた大聖女に転生していました。中身は元勇者のおっさんです~  作者: 奏楽雅


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第5話:勇者の魔法

春の日差しを受けながら、俺は城の中庭に佇み、数羽の小鳥と戯れていた。

自分ながら、実に、絵になる構図だ。

とか思っていると…


「ステラフィール様」

俺は過去の俺に声を掛けられた。

「どうされましたか?惺様」

「魔法を教えて頂けませんか?」

頬を紅潮させて、過去の俺は俺に教えを請うてきた。


そうなのだ、俺は過去、勇者として呼ばれた時に、一つ年下の俺、ステラフィールに一目惚れしていたのだ。

つまり、勇者は俺に惚れている。

なんとも“俺"が多くて申し訳ない。


「わ、私は聖女ですので、神聖魔法になってしまいます、宮廷魔導師のソフィーテア様の方がよろしいかと」

「先日のゴーレムの魔物を倒したとき、魔法を教えてくれたではないですか」


(………そうだった)

「あれは……」俺は言い淀む。

「ステラフィール様が教えて下さらないのであれば、僕は戦いません」

「な…」

(俺、ステラにこんなこと言ったっけ?)


その時、俺は背後に視線を感じた。

恐る恐る視線の元を見ると、王がこちらを見ていた。

口の端が徐々に上がっていく。


俺は身震いした。


「わ、わかりました。

お教えしますから、そのようなこと言わないでください」

と視線を王に向けながら言う。

王は頷きを返すが…なんだろう、少し残念そうでもある…本気で俺を狙ってるとか無いよな?


視線を惺に戻すと、こちらはこちらで、興奮した目で俺を見ていた。

尻尾があれば、ブンブン振ってそうだ。


***


城内の魔術師練習場は、サッカー場ほどの広さを持った場所で、騎士の練習場も兼ねている。

今は魔術師の時間で、訓練者が数人いるものの空いていた。


「惺様は、至高の勇者様です。

何の魔法が得意か、ご自身でステータスを見て属性を確認してみてください」

ハイと返事をすると惺は目を閉じる。


「風属性、

水属性、

火属性、

土属性、

聖属性、

闇属性と見えます」


「…全六属性ですね」

…おかしいな。七属性目の天属性は見えてないのかな…


「今はソフィーテア様から、何を習われているのですか?」

「風魔法での魔力の練り方と、解放の方法です。

ですが、今一魔力というものが良く解らなくて…」

俯き気味にそう教えてくれる。


「そうでしたか、確かに魔力の無い世界から来られた方には分かりずらいかもしれません」

「自分の魔力を集めてと言われても…勇者なのにソフィーテア様の足下にも及ばなくって」


「この世界の人間は、自らに備わった魔力しか使えません。

ソフィーテア様はその容量がURクラスです」

「そんな方なら足下にも及ばなくても仕方ないですね。

でも、そうするとなんで勇者なんか召喚を?」


俺は一つ頷く

「魔力はこの世界に遍く満ちているものです。

勇者の魔力は、属性という回路を通して、それを利用することで大きな力が得られます」


「え?」

「人一人の魔力ではない、無尽蔵の魔力を使えるのが勇者の強みであり、神の恩恵です」


これは俺の経験だ。気づくまでは俺も悩んだものだ。


「あー、惺くんここにいた!」

「紫」

「紫さん」


「あ、ステラさんも一緒だったんですね」

そう言ってお辞儀する。

「紫、…お前、いつの間にステラさんって呼び方に?」

惺がわなわなと震えていた。


「この前、お風呂で一緒になって。その時に」

「なんと!」

なんで、そこまで悲しそうに…


「あの、惺様。私の事はステラと呼んでいただいて構いませんよ」

「ホントですか?」

なんで、そこまで嬉しそうに…


「え、ええ」


「おお、シスターちゃん。久しぶり」

茶髪が女性を二人連れだって現れた。

女性は第33王女と王の孫娘の一人だった。

軽くお辞儀する。


「迅さん。珍しいですね練習場に来るなんて」

「お前らも、訓練時間でもないのにこんなとこで何やってんの?」

「ス、ステラさんに魔法について教えて貰ってるんです」

「は?魔法って…」

茶髪は城壁に向かって5メートル置きに立っている的に向かって炎弾を放つ。

10本の的を焼きつくして炎弾は消えた。


「凄い。迅さん」

惺が驚愕する。

確かに、自前の魔力は多そうだ。だが、これは勇者の魔法ではない。


「簡単じゃないかこんなもの」

「勇者様凄いです」

「素敵でした」

王女たちが茶髪をもてはやす。

王女たちの表情からは接待なのか本気なのか今一わからない。だが、あまりおだてないで欲しい、このタイプはつけあがると碌でもないことをするタイプだから。


「どうよ、シスターちゃん」

「はい、凄いですね」笑顔で応える。

「どう、おれのものになる気になった」

「…はい、凄いですね」え、笑顔で応える。

「聞いてる」

「はい、凄いですね!」最大笑顔で応える。

「ちっ」

舌打ちをすると、茶髪は来た方向に戻っていった。何しに来たのだろうか?

最後に王女たちに睨まれた気もする…お、お前ら本気なのか?


「ステラさんも大変ですね、でも良いんですか?」

…そうなんだよなー。茶髪も俺の接待対称なんだよなー。どうしようかなー。


お読みいただき有難う御座います。

少しでも面白いと思っていただけたら、どうか★をお願いいたします。

作者が折れないため是非ご協力ください。

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