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【第2章 第3話】共鳴する声
深夜。クロとセレネは人気のない工業区の一角に立っていた。
「ここだ。ノアが探知した寿命波の中心地点」
前方には、シャッターが閉ざされた倉庫。だが、中からはうっすらと赤い光が漏れていた。
《複数のライフリング反応を検知。内部で寿命のやり取りが行われているわ》
ノアの声が緊張を孕んで響く。
セレネが小さく呟いた。
「……この感じ、前と同じ。私を拘束してた場所も、こんな空気だった」
クロは無言でうなずき、リングに触れる。
すると、その瞬間——セレネのリングも光った。
「え……? なに、これ……」
《リンク反応確認。セレネのスキル《命響》が発動状態に入っています》
「命響……?」
ノアが言葉を続ける。
《感情と接触をトリガーに、対象の寿命使用に同調するスキル。いま、彼女はあなたのスキルと“繋がっている”のよ》
「セレネ、今すぐ切ってくれ。お前まで巻き込みたくない!」
「……ダメ。私が感じた痛みを、クロにも知ってほしいから」
その瞳には、強い意志が宿っていた。
クロは一瞬、言葉を失った。
——そうか。これは、俺一人の戦いじゃない。
「行こう、セレネ。中に何が待っていようと……俺たちで終わらせる」
ふたりは倉庫の扉をゆっくりと開いた。




