41.性格
筋骨隆々の男が少し黒い海パンを履き堂々と砂浜に立つ。
クレイは一見、堂々と立っているがその頬が少し赤く染まっている。
「おい、なんかスースーするぞ、これ」
「まあ、光を遮断してるだけだからね、まあ、スカートみたいなもんだと思ってよ」
「お、おお...」
「オニキスさん、耐久性の方はどうなんですか?」
アミィもまた、上下黒色のビキニのようなものを纏っている。
スレンダーで真っ白な身体に黒い水着が映えている。
「結構魔力込めたし、3時間くらいは持つと思うよ、魔法とか当たったら流石に壊れるから気をつけてね」
「あ、そういえば色変えたかったら言ってね」
「あ、私ヒラヒラ付けて欲しいです!」
アシュリーが均衡の取れた美しい身体を見せつけるように、オニキスへ話しかける。
「おっけー」
オニキスが目を瞑ると、アシュリーのビキニにヒラヒラが付く。
「ガーネットは?」
「そ、その私、もっと露出の少ないやつが、いいんですけど...」
ガーネットは顔を真っ赤に染め、腕で身体を隠している。
そのせいでその大きな胸が強調されてしまっているが、ガーネットは気づいていなかったし、オニキスも指摘する事はなかった。
「おっけー、色は?」
「色は別になんでもいいです...」
「えー、みんな黒色だとなんか怪しい集団だと思われちゃうし、勝手に変えちゃうね」
オニキスがガーネットの前に立ち、目を瞑り集中する。
(面積を広げて....色は暗い青でいいか、簡単だし)
魔法が完了する。
オニキスは恥辱に耐えるガーネットをしっかり眺める。
「う、うん、よく似合ってるよ?」
「なんで疑問系なんですか?」
(やっべー、ちょっとスク水みたいになっちゃった....)
「他に色変えたい人ー」
オニキスはガーネットから目を逸らした。
ーーーーーーー
オニキスが波乗りのボードのようなものに乗って、高笑いしながら海の上を滑り走る。
「フゥー⤴︎︎⤴︎最高!」
「おーい、その魔法俺にも教えてくれよー」
クレイが海でぷかぷかと浮かびながら、オニキスに声をかける。
「シールド作って、魔法で移動させてるだけだよー」
「なるほどね」
クレイがニヤリと笑い、海の上にボードを浮かべ、それに乗る。
「う、うわぁぁぁ」
クレイは乗った途端に足がガタガタと震えだし、そのままひっくり返った。
「まあ、初めてはそんなもんだよ、頑張ってねー」
そう言ってオニキスは岸の方へ滑って行った。
岸では、取り残された、アミィ、アシュリー、ガーネットが砂浜に座りオニキス達を見ていた。
「その、今までごめんなさい、ガーネットさん」
アシュリーがガーネットとしっかり見つめ、頭を下げる。
「え...うん、大丈夫、です....」
ガーネットは混乱していた、そのアシュリーの身の変わりように。
ガーネットがアシュリーと目を合わせる。
アシュリーがしっかりとガーネットを見る、見ているが、その意識がガーネットに向いて居ない事を、彼女は感じ取っていた。
その混乱は次第に恐怖へ変わっていく。
恐怖の対象はアシュリーではなくオニキスに。
ーーーーーーーー
「アミィ、乗れよ」
オニキスが波打ち際までたどり着き、カッコつけながらアミィを誘う。
オニキスの背中にアミィが捕まり、ボードが進み出す。
波の上を跳ねながら、オニキスとアミィが進んでいく。
心無しかアミィの表情も楽しそうで、オニキスのテンションも上がって行く。
「アミィ?ガーネットと何話してたんだ?」
「ただの世間話ですよ」
「そ」
アミィが魔法を発動し、オニキス達を透明な壁が包む、その壁が波や風の音が緩和される。
「オニキスさんはガーネットさんが嫌いなんですか?」
「え?そう見えた?」
「凄く意識している様に見えたので」
「性格は合わないと思うけど、俺は彼女の事好きだよ」
アミィが首を傾げる。
「おっぱいがでかいからですか?」
「心外だな、俺が外見で人を判断するやつだと思った?」
「....まあ、思ってました、だって初対面ですよね?」
「あー、まあ初めてだけど一方的に知ってたんだよ」
少しドキリとしたオニキスが適当に誤魔化す。
(アミィから見たらそう勘違いするのも仕方がないか)
「なるほど...それと、ちょっと喋ってみて思ったんですけど...」
「なに?」
「ちょっと...オニキスさんに似てるなって感じました」
オニキスは次にアシュリーを乗せて海へ出る。
アシュリーは身体をオニキスに密着させる。
「オニキスさん!」
「ん?」
「私、ガーネットさんに謝って来ました!」
「そっか、いい子だね」
「その...だから、また、ご褒美ください!」
「うーん、まだ足りないかなぁ」
オニキスが愉快そうに笑いながら、沖へ出ていった。
「あの....次もしかして私の番ですかね..」
ガーネットがアミィへ話しかける。
「楽しいですよ、あれ」
無表情で海を眺めながらアミィが言う。
「そう言うことじゃ...」
「怖いんですか?オニキスさんが」
突然、アミィの見透かす目がガーネットを貫く。
「....」
「大丈夫ですよ、喋って見ると意外といい人ですよ? それに....ガーネットさんの事好きって言ってましたし、そこまで怖がる事ないですよ」
アミィがいとも簡単にそう言い放つが、ガーネットはその言葉に大きく動揺していた。
「......え.....」




