女子アナもねのロックな小説 2
○暴走!無人タクシー の巻
東京のTTSテレビ。
朝の情報番組の準備が進んでいた。
男性キャスターはメイクも済み、衣装も身に着けていた。
「モネタンと電話つながった?」
現場の責任者のDがADに聞くと、
「呼び出してるんですが」
「アナウンス部行って、自宅の番号聞いてきて」
女性キャスター、平もねが、待てど暮らせど来ない。無断で、休むような子ではないから、もしや・・・
Dのリンゴの電話がブルッとした。出して、見てみると、
「モネタン!今どこ?もねちゃんが企画出した洋楽のコーナー、1回目だから音楽評論家の重鎮・マサ佐藤センセイと日本以外の世界で大人気のブラジルのバンド呼んであるよ」
「ブラジルじゃなくてイタリア」
高名な音楽評論家はリンゴの電話を奪うと、
「モネタン、みんな待ってるよ。もしかして、女の子の日?」
「佐藤センセイ、おはようございます!センセイ、下ネタやめてください。いま大変なんです。タクシーが止まらないんです」
「運転手に言わなきゃ」
「運転手さんいないんです。無人タクシーなんです」
「全自動運転操縦者不在型車両というやつか・・・ボクもね、大阪のラジオ局連れていかれたことあるよ。モネタン、今どこ走ってるの?」
「わかりません」
「青い看板出てるでしょ」
「あっ!お台場、って書いてあります」
「おいおいおいおいおい」
(無人タクシーは、お台場のテレビ局に向かっているのか?女子アナの運命はいかに・・・)