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ステータス

いきなりみんながざわついたが何があっったのだろうか?



何が起こったか。その異変に気づいたとき隼も声を上げてしまった。


「・・・・・・なんだコレ」


そう隼たちはいままでバスで普通の道を移動していたはずだった。だがいま隼の目の前に広がる光景はそんなものとはかけ離れたものだった。どこまでも続く草原、近くからは川でも流れているのだろうと思われる水音、そんな大自然の中にいたのだ。声を上げるのも仕方がない。というか声を上げられただけすごいだろう。クラスの半分は声を上げることもできずに固まっているのだ。


このように隼たちが混乱しているといきなりとてもきれいな人が現れた。

いきなり、なにもないところからだ!は!?どうなってんだ!?



「いきなり混乱させてしまって申し訳ありません。私は『賢者』と申します。ここはあなた方の住む地球とは別世界のアークという世界です。この度はこの世界の危機を救っていただきたく思い、古くから伝わる『勇者召喚の儀』により召喚させていただきました。実はいまこの世界では先代勇者様方が封印された『魔王』の封印が弱まり復活のおそれがあります。そのため『魔王』が完全に復活してしまう前にあなた方勇者様に『魔王』を封印していただきたい次第です。」



その言葉にある人はが倒れ、ある人は怒り、ある人は絶望し、ある人は喜んだ。ちなみに俺は気絶まではいかなかったが状況が飲み込めずに座り込んだ。


そんなとき一人の男が声を上げた

「じゃあ、その魔王とやらの封印ができれば僕達は返してもらえるんだね?」

そういったのは天空だった。


「はい、そのとおりです。その後はどのようにしていただいても構いません。」

「なら、おれは魔王の封印をしようと思う」

「ちょっと待てよ勇輝、そこの賢者とかいうやつの言っていることを信じるっていうのか?」

そういった矢崎に天空は、

「確かに異世界とか勇者とか魔王とかまだ色々信じたわけではないけど、このまま何もしなければ元の世界に帰れないと思うから、俺は賢者さんにつくのが正解だと思う。」

と言った。


「そうか、まあ勇輝がそう言うなら俺も乗るぜ!」

どうやら矢崎は乗るようだ。


「天空くんがそこまで言うなら」

「天空くんがそこまで言うなら」

「天空くんがそこまで言うなら」

・・・・・・


矢崎と同じように天空の言葉に動かされ、結局全員が賢者に協力することになった。


「皆さんご協力いただきありがとうございます。では早速ですが皆さんにこれからの方針を説明させていただきたいと思います。これから皆さんにはまず『レベル上げ』をしていただきたいと思います。」


「あの、レベルってなんですか?」

「ああ、すいません、まずその説明からでしたね。この世界では動物が『ステータス』を保持しています。『ステータス』はその個体の持つ能力を数値化したものだと考えていただければ結構です。ひとまず皆さん『ステータスオープン』と唱えてください。」


言われたとおりに全員が唱えた。


『『『ステータスオープン』』』


すると目の前に情報があらわれた。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

カトウ シュン     16歳

レベル1

<種族>   異世界からの勇者

<職業>   無職


体力   80

魔力   115

攻撃   65

防御   75

俊敏   45

魔功   85

魔防   90


スキルポイント   0


<スキル>

言語理解  アイテムボックス  携帯電話(固有)


<称号>

異世界からの勇者・・・異世界から召喚された勇者に与えられる。この称号を持つものは奇跡をも起こすと言われている。また獲得経験値が+20%される。



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




ほんとに出てきた・・・・・・

しかも称号の「異世界からの勇者」の獲得経験値+20%ってぶっ壊れじゃね!?

てか種族も人とか人類とおかじゃなくて勇者なのかよ!?


とそんなふうに驚いていると賢者が口を開いた。

「皆さんステータスを見れたようですね。では、これから皆さんがどのようなステータスを得たのかを知るために私のスキル<鑑定>を使うため一人ずつ前に来ていただけますか?」

「では僕から行こう」

そう言って天空はバスの前方に行った。


「ありがとうございます。では<鑑定>。おお、これは素晴らしいですね。これより皆さんに天空さんのステータスをお見せいたします。<伝達>。」



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

テンクウ シュン     16歳

レベル1

<種族>   異世界からの勇者

<職業>   勇者


体力   250

魔力   180

攻撃   300

防御   150

魔功   200

魔防   160


スキルポイント   0


<スキル>

言語理解  火魔法(Ⅰ) 風魔法(Ⅱ) 回復魔法(Ⅰ) 辻斬り 回転斬り 渾身斬り 英姿(職)


<称号>

異世界からの勇者 



ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


・・・・・・え?ステータス高くね?それとも俺が低いの?あと職業ってみんな無職じゃないの?勇者って何?


「次は私、お願いします。」

そう言って前に出たのは花咲だった。


「ええ、では<鑑定>」












結果から言おう。ステータスは全員の中で俺が一番低く、俺以外は全員ステータスが100を割るものはいなかった。また<職業>「無職」も俺だけで、賢者によると「無職」はスキルポイントを利用することで得られるスキルの一つである「職業スキル」が存在しないらしく誰もが得られる「一般スキル」か成長時に得られる「レベルスキル」で戦うしかないようだ。しかし、「一般スキル」に戦闘向けのものはなく無職での「レベルスキル」の発現は過去数百年をさかのぼっても記憶にないと賢者に聞いた。

しかし固有スキルはこの世界でも自分しか持っていないオリジナルのものらしい。勇者の中に4人しかいなかった超レア物だ。てなわけで、おれはこの「携帯電話」で無双することにするぜ!!!





・・・・・・と思っていた時期もありました。

なんとこの「携帯電話」はその名の通り電話、メールが使えたのだが・・・・

その消費魔力がハンパじゃない!「電話」では近くにいても1分もすれば魔力はつき、距離に比例して魔力消費は激しくなるそうだ。「メール」では1回に400時まで文字を打てるものの100メートルほど離れた相手に1度送ると魔力を50も消費した。さらにこっちも距離に比例して消費魔力量は増えるそうだ。また「電話」の折り返しや「メール」の返信はできないらしい。


そんなことをきいたとき俺の心は死んでいた。

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