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第5話 魔法の練習

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 宿に戻った俺は装備を整えて、ノアちゃんに

「今日の夜は野営するから夕食はいらないよ」

 と言うと。


「カイルさん。魔の森での野営は危険です。考え直してください」

 と心配された。


「ノアちゃん大丈夫、魔の森で野営はしないよ。久しぶりに冒険者の感を取り戻すのに野外キャンプするだけだから」

 ノアちゃんかわいいな、俺魔物だけど。


 魔の森の湖に向かい、先ずはカイルの土魔法を練習。

 待てよ、土魔法って何ができるの?


 土が壁のように盛り上がることをイメージすると。

 目の前にイメージどおり、2メートルぐらいの土壁が立ち上がった。


 出来たぞー!


 近づくと、壁の前後に浅い堀が出来ている。

 何もないところから、土が生まれたわけでは無いわけね。

 触ると意外と固いが、剣を刺すと突き刺さった。


 今度は、隣にレンガのような密度の濃い壁をイメージした。

 イメージどおりの壁が立ち上がった。

 触ると、レンガのように固く、剣は刺さらなかった。


 次は、こぶし大の固い石つぶてをイメージした。

 イメージ通りの石つぶてが地面に出来た。

 触ると石のように固いが、石つぶてが壁に飛んで、攻撃するようにイメージしたが、石つぶてが飛ぶことはなかった。


 その後は、防御用に壁を瞬時に立ち上げる練習を続けた。

 徐々に壁の立ち上がる速度は速くなった。

 壁の幅と高さ厚みも、イメージどおり立ち上がった。


 ファンタジー世界の土魔法が使えるようになった。


 しばらく、土魔法を練習すると、お腹が空いた。

 魔素の漏れを封じ込めるようにしてから、直ぐにお腹が空くことは無くなったが、魔法を連発するといつもより、お腹が空くのが早くなるようだ。

 魔法は魔素を消費するんだろうな。

 途中、昼食に魔力草と魔素キノコを拾い食いして、別の魔法を練習することにした。


 冒険者仲間のケビンが風小の加護を持っていたので、ケビンに変身。

 水面に向かって、風をイメージすると、湖面に波紋が生じた。

 今度は、切り裂くような強い風をイメージし、大木に放ったが、大木は大きく揺れて葉っぱを飛ばすが、大木が切れるほどの威力はなかった。


 風魔法の攻撃は厳しいかな?


 次は風魔法の攻撃を意識して、土魔法で石つぶてを生成し風魔法で高速で放つイメージをすると、イメージどおり石つぶては高速で飛んでいき、大木に突き刺さった。

 魔法を複合できるのは、幅が広がり良い発見だった。


 次は水魔法を練習したいが、水魔法を使える魔物への変身を思い浮かべると、スライムしか思い浮かばない。

 スライムは今まで変身したことがないが、俺の元の姿に一番近いのがスライム。

 初、スライムに変身すると、目は見えるので一安心。

 飛び跳ねると意外に高く飛べた。

 

 元のタールのような俺より動きやすい。

 水を意識すると、目の前に水が現れた。

 水は空気中から、抽出してるのかな?


 しばらく、水魔法の発動を練習してから、カイルの姿に変身した。

 カイルの姿になって、土魔法と水魔法を組み合わせた底なし沼をイメージして、地面に放つと。

 目の前に底なし沼が現れた。

 

 長い枝を突っ込むと、2メートルぐらいの深さがある。

 (泥沼魔法〕と名付けよう。

 この魔法は戦闘でも役立ちそう。


 ここまで練習すると、辺りが暗くなり、お腹もすいてきたので、練習はいったん終了。

 拾い食いで夕食を取り、タールの姿に変身して、草むらに身を潜めて眠った。





 朝になった。

 朝食に魔力草と魔素キノコを拾い食いし練習再開。


 今日は、土の加護小を持ったカイルの姿で、風魔法と水魔法を練習した。

 土魔法の加護しかないカイルの姿でも、魔法は問題なく発動する。

 変身しても、取得した能力は引き継げるので便利。


 今日は前世で見た、水を高圧力で放ち固い物質を切り裂くことをイメージし、壁に向かって発射。

 遠距離では威力が落ちるが、近距離では壁を切り裂く程の高威力を発揮した。

 少しアレンジして、指先から細く水を放出するイメージをすると、水の刃のようにかっこよく使えた。


 風魔法は、意外に補助魔法として便利だ。

 火魔法なんか覚えたら、ファイヤーボールや、火炎放射、火炎トルネードなんかも使えそう。


 今度は、黒い魔石の闇魔法を練習しよう。

 黒い魔石は、ゴブリンが持っていたけど、俺のタールの姿も闇っぽいよね~

 闇魔法って何ができるのだろう?

 闇魔法のイメージとしては、


・相手の音と視界を閉ざす。

・相手の魔素を吸収する。

・相手を意のままに操る。

・相手を毒状態にする。


 などが出来そうなので試してみよう。


 俺は、悪い顔になってゴブリンソルジャーに変身。

 皮の防具、剣と盾を装備して、魔物を探した。

 しばらく探していると、3体のゴブリンを発見。


 先ずは草むらに隠れて、3体に向かって、音と視界を閉ざす闇の魔法をイメージして放った。

 3体のゴブリンは、突然立ち止まって膝を折った。

 しばらく、観察すると辺りをきょろきょろと見渡して、その場から動かない。

 成功したようだ。


 1体だけ、魔法の解除をイメージすると、ゴブリンが1体立ち上がった。

 すぐに立ち上がったゴブリンの魔素を吸収するイメージを放つと、ゴブリンは干からびて倒れた。

 成功したようだが、エグイ魔法だな~

 吸収をイメージしたので、自分の魔素は少し増えた感じがした。


 続けて、もう1体魔法解除をイメージし、立ち上がったゴブリンに毒を放つイメージをすると、緑の体が黒く変色して倒れた。

 これも成功したようだがグロテスクな魔法だな~


 最後の1体の魔法を解除して、こっちに来るように操ることをイメージした。

 俺の前に近づいてきたゴブリンの目は虚ろ。

 近づいてきたゴブリンにナイフを渡して、自分の喉を切るように念じると、イメージどおり自害した。


 闇魔法って、後味が非常に悪いな。

 魔物相手でも、罪悪感を感じた。

 

 自害したゴブリンを取り込んで、干からびたゴブリンと、毒殺したゴブリンに近づいた。

 毒殺ゴブリンは、取り込む気にならないので、手を伸ばして、魔石のみを奪うイメージをすると、小さな魔石が手のひらに乗った。

 干からびたゴブリンからは魔石が取れなかった。

 魔石ごと吸収したみたい。


 1泊2日の魔の森での魔法練習は大きな成果があった。

 闇魔法の練習はブルーな気持ちでいっぱいになったが、俺は異世界魔法の凄さを実感しながら、カイルに変身して村に帰った。


初投稿作品です。

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