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第4話 冒険者生活

いいね!評価、ブックマークなど頂けると、大変励みになりますのでどうぞよろしくお願い致します。

 朝は、ノアちゃんに洗濯したいといい、裏庭で洗濯。

 朝食はパンとスープ。

 昨日同様に魔力草と魔素キノコ、魔石小を刻んでスープとパンに挟んで食べた。

 この量だと物足りないので、魔素キノコを1本追加で食べた。


 食後、ノアちゃんに読み書きが出来ないんだけど、どこか教えてくれるところがないか聞いた。


「夕食後でいいなら私が教えましょうか?」

「1日大銅貨1枚で」

「さっそく、今日からお願いします」


 読み書き習得の目途がたったので、装備を整えて冒険者ギルドに向かい、おばちゃんに受けられる依頼はないか尋ねた。


「あんた、一人じゃ素材採取ぐらいだね~」

「ですよね~」


 ちなみに買い取り可能な素材の書いた図鑑みたいなのがあるか聞くと、奥から皮用紙を持ってきてくれた。

 絵も書いてあるが、文字が読めないのでおばちゃんに聞くと。


 常時依頼があるのは、薬草と毒消し草が一束銅貨5枚、魔力草:大銅貨5枚、魔素キノコ:銀貨2枚、スライムの魔石:大銅貨1枚、ゴブリン・コボルトの魔石:銀貨1枚、ゴブリンソルジャー・コボルトソルジャーの魔石:銀貨3枚、コボルトの毛皮:銀貨1枚、コボルトソルジャーの毛皮:銀貨2枚と教えてくれた。


 手持ちのお金も残りわずか、自分用の食料も欲しいので、魔の森に向かう。

 走って魔の森を目指すと、疲労もなく、汗もかかずに魔の森に到着。


 薬草と毒消し草は、気配を感じないので探しにくいが、魔力草と魔素キノコは気配を感じる。買い取り価格もそっちの方が高いので効率的。

 小川を越えて、今日は湖の西に向けて探索した。


 まずは、ギルド用に魔力草を6束、魔素キノコ2本、価格にして銀貨7枚分を確保して、その後は食事に魔力草と魔素キノコを取りこんで回った。


 宿での朝と夜の食事用に、1食当たり魔力草2束と魔素キノコ2本、1日に魔力草4束、魔素キノコ4本は確保したい。冒険者として毎日の活動が望ましいが、雨の日なんかは休みたいし、この世界のことなんかも調べたいので、とりあえず、魔力草と魔素キノコを7日分、30ずつを宿にストックしよう。


 気配を感じる能力は超便利、森の奥に進むほど魔力草も魔素キノコも密集して生えていることが多く、ストック目標の30は割と早く達成できた。


 その後は、湖の西側を中心に探索し、お腹いっぱいにはならないが、魔力草と魔素キノコを取りこんだ。


 途中動く気配を3つ確認。そっと近づくと2足歩行の犬型の魔物が3体。

 初コボルトに遭遇した。

 大きさは、小ゴブリンぐらい。

 背中から弓矢を取り、狙いを定めて放つと真ん中のコボルトの頭部に命中した。


 弓を捨て、剣と盾を手に立ち上がると、2体のコボルトが向かってきた。

 1体は盾で受け止め、剣を突き刺して仕留めた。

 ひるんだ2体目に素早く近づき、剣を振るう。

 魔物を仕留めた。


 急いで3体のコボルトを取りこみ、意識して魔石を取り出した。

 魔石の色は薄緑だった。

 魔石はストック用の袋に入れた。


 日が沈む前に村に戻ろうと、その後は急いで帰宅した。

 村付近まで走って帰り、夕方には村についた。

 ギルドによって、おばちゃんに魔力草を6束、魔素キノコ2本の換金をお願いし、銀貨7枚を得た。

 

「あんた、一人でこんなに採取できたの?」

 おばちゃんが不思議がったので

「たまたま、密集して生えてたんだ」

 無難に答えた。


 宿への帰宅途中、前方に頭の上に耳があり、スカートから尻尾の生えた親子が手をつないで歩いていた。


「これは、獣人なのか?それともコスプレなのか?」


 前から見てみたい衝動に駆られた俺は、獣人親子の進行方向に先回りすべく、

 路地を曲がって、急いで親子の進行方向に向かった。


 進行方向の十字路についた俺は、何食わぬ感じで獣人親子の前方に出た。

 けっして、凝視することなく、親子をチラ見すると、母親の頭部からは猫耳が生えて、顔には猫ひげはなく普通の女性の顔、子どもの方も猫耳に普通の子どもの顔であった。

 この世界の獣人は「盾の勇者…」に出てくるような獣人であった。


 ファンタジー世界最高!

 

 宿に戻るとノアちゃんが、

「カイルさん夕食後、食堂が落ち着いたら呼びにいきますね」

 と読み書きの約束の件を確認した。


 部屋に戻って、湯あみをした。

 裸の状態でコボルトを意識すると、手足に灰色の毛が生えて変身した。

 

 コボルトになると、嗅覚と聴覚が増すようで、食堂の料理の匂いと、客の声がよく聞こえる。


 カイルに戻ると、嗅覚と聴覚は元に戻ったが、嗅覚を意識すると食堂の料理の匂いを感じ、聴覚を意識すると客の声が聞こえた。


「便利だけど、常時発動はいらないかな」


 それからコボルトの毛皮を意識し取り出すと、きれいな状態の毛皮が3体分出てきた。ギルドで売れるだろうけど、不審がられそうなので取りこんだ。


 毛皮だけ取れるって、超便利!


 夕食後しばらくして、ノアちゃんが呼びに来たので、1階の食堂で読み書きを習った。

 こっちの世界の文字は、元の世界のローマ字のようで、文字と発音を覚えれば何とかなりそう、数字も10進法で覚えやすかった。

 授業は1時間ぐらいで終わり、約束の大銅貨1枚を渡した。


 本当は、1年は何日で、何月あるのか?1週間の概念があるのか?1日が何時間かなども聞きたかったのだが、不審に思われそうなので、今後、徐々に村の子供なんかに小遣いをやって聞くことにした。


 無難に冒険者として生活し3か月が過ぎた。

 ちなみに疑問であった1年は12月で地球と同じで四季もあった。

 違いは、1年は360日で、各月は30日だった点。

 1週間は7日で周期し、週1回の日曜日にあたる光の日は基本休み。

 冒険者ギルドも光の日は休みである。

 1日は24時間だった。


 今は7月で真夏、日本と一緒でこっちも暑いが、俺の体は暑さ寒さを感じない。

 ノアちゃんとの読み書きの勉強はもう十分なレベルとなって終了となった。

 途中、ノアちゃんに魔法について尋ねた。


 こっちの世界の住人は誰もが、火、水、土、風、光、闇、無属性などの加護を持ち、15歳になると教会で成人の儀を受けて、身分証を授かる。

 身分証には加護の種類と大きさが記載されている。


 俺は急いで身分証を確認すると、土小と記載されていた。


「身分証持ってるのに何でしらないの?」


「今まで興味がなくて、気にしたことなかったから…」

 

 苦しい言い訳でごまかしながら、色々聞いた。

・加護は複数持っている人もいる。

・人は加護に沿った魔法を体内の魔素を使って発動できる。

・ほとんどの人は体内の魔素が少なくて、目に見えるような魔法は発動しない。

・ほんの一握り、大量に魔素を持っている人がいて、魔法が使えるが、そんな人は非常に少ない。

・魔素の多い人は、国や貴族に重宝される。

・魔素を一定以上持つ人は、魔法を発動するため、魔石や魔道具を使う。

・魔素を補充する魔力ポーションの材料として、魔力草や魔素キノコがある。

・魔の森やダンジョンなど、魔素の濃い場所では、魔法の威力が大きくなる。

・魔石の色は加護の色となる。


 ノアちゃんは水の加護小があるが、魔法は発動しないようだ。

 俺はせっかくファンタジー世界に転生したんだから、魔法を使って、スローライフを楽しみたい。


 魔物だけど。


 宿の部屋で、改めて身分証を確認した。

 身分証には

 名前:カイル

出身地:ペイトン村

 加護:土小

 職業「冒険者F」

 

 と記載されていた。

 因みに冒険者のランクはAからGまでなので、カイルは冒険者としては、駆け出し冒険者だ。

 

 以前魔の森で、火と光の魔法を念じたけど魔法使えなかったよね~。

 カイルの加護は土、死んじゃったハッシュとケビンの加護は何だったんだろう?

 他にゴブリンの魔石は黒だったから(闇)かな、スライムは水色で(水)かな、コボルトは薄緑で(風〕の加護かな?

 それに元のタールの俺は(闇)かな、グロいし。


 冒険者ギルドでおばちゃんにハッシュとケビンの身分証を見せてと頼むと、奥から持ってきてくれた。


 ハッシュはカイルと同じ土小、ケビンは風小だった。

 お礼を言って、身分証をおばちゃんに返した


「ちょうどよかった。カイルさん、身分証を出してください」

「ランクアップしました」


 身分証を渡すとおばちゃんは、黒い魔道具に俺の身分証を入れた。

 しばらくして、返してもらった身分証を見ると、ラングがEになっていた。

 駆け出し冒険者に毛が生えたようだ。

 

「これからも頑張ってね」


「ありがとうございます。ところで魔法の使い方って分かりますか?」


「この村のギルドに魔法使いはいないけど、以前ギルドに来た魔法使いは、魔法はイメージって言ってたわ」

「でも、カイルさんは加護が小だから、魔法は難しいと思うわ」


「いえ、参考までに聞きました。」

「ところで、魔法に関する本なんかはギルドで見れませんか?」


「ここには無いけど、大きな町の図書館なんかにはあると思うわよ」

初投稿作品です。

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