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第32話 専用飛行艇で南の領域を冒険しよう

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 飛行艇の運用の目途が立ち、魔道具の製作に携わった俺は、元々物づくりが好きだったこともあり、自分達用の飛行艇がとても欲しくなった。

 ヨークのルーバンさん達は、ドワーフの技術者達を集めて、本格的な大型飛行艇の製作に取りかかっている。


 俺も3人と1匹が乗れる専用飛行艇が欲しくて、シルビアとエオリアに相談すると大賛成してくれたので、北部地区の町巡りの冒険の合間に魔道飛行艇の製作をすることになった。


 今度のドローンは前世のネットで見たことがある飛行機型のドローンである。

 ルーバンさん達ヨークの技術者とも、開発、部品の製作と情報を共有するため、密に連絡を取り合った。


 俺たちが欲しい飛行艇は3人と1匹が乗れれば良いので、ルーバンさん達が製作した試作機より少し大きい程度でよい。

 形は人が上部に乗れる胴体部分に両サイドに3枚羽のプロペラを3基ずつ計6基のプロペラと胴体部分のテールに推進力を出すためのプロペラを1基搭載する。


 また、飛行時に揚力を生み出すために胴体部分に翼を取り付ける。

 翼は先端部分が上部に折れ曲がっていて、前世の最新のジェット機の様な翼を持つ。

 前世で見た記憶をもとに外観図を描いて、ルーバンさんらに説明した。


 外観図を見たルーバンさん達も先進的な飛行艇のスタイルに興味津々で新たな飛行艇の製作を全力でサポートしてくれた。

 プロペラは試作機と同じ大きさの3枚羽を7基使用し、胴体部分と翼は薄く伸ばした魔鋼鉄を使用する。

 各種部品の素材を綿密に打ち合わせて、手に入りにくい魔物の素材などは、俺たちが冒険者活動で集めてまわった。


 俺たち専用の魔道飛行艇は、ルーバンさん達の全面協力もあって、約1か月で完成した。

 落下時の安全対策として、プロテクトの魔道具も製作済の為、試験飛行などはルーバンさんら技術者チームが実施済みであり、俺たちは専用飛行艇を手に入れた。


 試験飛行を行った技術者の話では、この機体は最初に製作した飛行艇の性能を大幅に上回っているそうで、飛行速度も燃費も最大積載重量も向上している。

 その為、当初計画になかったが胴体部分に座席を1つと、荷物入れのハッチが追加されている。


 ルーバンさん達も着手していた大型飛行艇の製造を今後は見た目もかっこいい飛行機型のこの機体をモデルに量産するそうだ。


 俺たちは専用飛行艇を手に入れた。

 きっと、ソフィア達がこの機体を見たら、絶対に欲しがるのは明らかなので、俺は密かにこの機体の同型機を1機追加発注した。

 後日完成した飛行艇をソフィア達ミレニアムにプレゼントしたら、3人はとても喜んでくれて、お礼にハグとほっぺにキスを頂きました。


 北部領域の町を巡る冒険の旅が終了するころになると、大型飛行艇の普及も徐々に広まっていった。

 ヨークのルーバンさんら魔道飛行艇の開発に携わった技術者たちは、飛行艇の設計図と性能が書かれたデータをヨーク以外の町の技術者にも惜しみなく公開して、各町でも技術者による大型魔道飛行艇の生産が開始された。


 大型飛行艇の各町での本格運用が始まり、俺が東部領域で行っていた運搬業務も、それぞれの町で実施するようになった。

 西の海で海産物を採取し、ブローニュとヨークの町で販売していた海産物と塩の採取も、魔道飛行艇の本格運用により、北部領域の港町カールトンから流通されるようになった。


 それぞれの町からの人の行き来も増えてきて、今後はこの世界にも観光旅行という考え方が根付いていくだろう。


 俺たちの運搬業務と海産物採取も、大型飛行艇の普及により各町で対応できるようになったので、今後は南の領域の冒険者活動と俺の趣味も兼ねた魔道具製作に重点を置くことにした。




 12月に入り、俺たちは南の領域の冒険を開始した。

 南の領域は、以前、イーシャの冒険者ギルドで購入した地図でイーシャの門から南の森を抜けて、平原を越えると山岳地帯があることは確認しているので、魔道飛行艇で山岳地帯まで飛んで、山岳地帯から先のエリアから徒歩での冒険を開始することにした。


 飛行艇の操縦をエオリアにお願いして、シルビア、俺、チビは飛行艇に乗り込んだ。

 ワイバーンに変身して飛んで行ってもいいのだが、最近では専用飛行艇の操縦も俺たちの楽しみのひとつとなり、3人で交代して操縦を楽しんでいる。


 南部領域の冒険は北部領域よりも1日長い3泊4日の日程で、その他の日、俺は趣味となった魔道具作り、シルビアとエオリアは飛行艇で各町を観光したり、ブローニュ周辺の森やボルトンでソフィア達と合流して冒険者活動をしたりと、自由な時間を過ごすようになった。


 カーバンクルのチビは、ブローニュの湖の畔でシーアの木の周辺に集まっているカーバンクルの友達たちと過ごすことが多い。

 その内、彼氏が出来て、俺たちの家を出ることもあるのかもしれないが、その時はチビの意向を尊重するつもりである。

 彼氏と一緒に森で過ごすのもいいし、彼氏と我が家で過ごすのもいい。




 南部領域の冒険は、山岳地帯を越えた山の麓からスタートした。

 目の前には深い森が続いている。

 俺は乗ってきた飛行艇を体に取り込んで、シルビア、エオリア、チビと森に入った。


「何となくこの森、不気味な感じがするわね」

「今までの森の雰囲気とちょっと違うね」


 シルビアとエオリアはこの森の違和感を口にした。

 俺も何となくいつもの森とは違った雰囲気を感じた。

 漂う精霊達の姿も、極端に闇の精霊の数が多い。


 しばらく、森を進むと魔物の気配を感じた。

「シルビア、エオリア、チビ、前方に魔物の気配が5体、動きは遅い」


 ゆっくりと前方に進んでいくと、辺りから腐った肉の様な異臭が漂ってきた。

 魔物に近づくと、腐乱して、体の肉が一部削ぎ落ちたようなシルバーウルフのゾンビが5体歩いている。


「初めて、ゾンビを見た」

「シルビアとエオリアは戦ったことある?」

「私たちも初めて見た」

「お母さん達は戦ったことがあって、ゾンビは火と光の魔法、魔力剣が効果あるそうよ」


 そう言うと、シルビアはファイヤーボール、エオリアは光の浄化魔法をゾンビの群れに放った。


 シルビアのファイヤーボールはゾンビの足元に着弾して、3体のゾンビを火だるまにした。

 エオリアの浄化魔法は2体のゾンビを包み込んだ。

 2人の魔法で、5体のゾンビは苦しみながら倒れ込み、しばらく地面でピクピク動いて動きを止めた。


 流石の俺もゾンビの死体は取り込む気にはなれないので、残ったゾンビの残骸は土魔法で地中に埋めることにした。

 そのままにしておくと、死骸を食べた魔物がゾンビ化するそうである。


「どうやって魔物がゾンビ化するの?」


 俺はシルビアとエオリアにゾンビについて聞いてみた。

 シルビアが言うには、ゾンビは闇魔法のゾンビ化の呪いの魔法によって死亡した人族や魔物がゾンビ化するそうだが、闇魔法の使い手も禁忌魔法として、使用は禁じられているそうだ。


 また、ゾンビに殺された人族や魔物も放置しておくとゾンビとなり、ゾンビの死骸を食らった魔物もゾンビ化するそうで、ゾンビの数はどんどん増えていく。

 ゾンビを発見したら、根絶やしにしないと大変な事態になるそうだ。


 この森にどれくらいの数のゾンビがいるのかは分からないが、俺たちはゾンビ討伐を続けることにした。

 ゾンビは普通の魔物よりも動きが遅いので、討伐自体は難しくはないが、根絶やしにするとなると捜索が大変である。


 俺は漂う精霊達にゾンビを発見したら、その場所を教えてくれるようにお願いした。

 精霊達は、ふわふわと森に散らばっていった。


 しばらくすると、ゾンビを発見した精霊達がその場所まで、列になって案内してくれるようになった。

 俺たちは、精霊達の列の先に向かった。


 列の先には、ゴブリンとオークのゾンビが20体ほどうごめいていた。

 シルビアとエオリアは、ゾンビに向けてファイヤーボールと浄化魔法を次々と放った。

 魔法を受けたゾンビは次々と倒れていく、俺は燃え盛る炎が森に延焼しないように周りの木々に水魔法で水のシャワーをかけてまわった。


 魔法を逃れたゾンビたちも、シルビアとエオリアの魔力剣で倒された。

 残念ながら、チビの闇魔法はゾンビには効果がないようなので、今回の討伐でチビは見学者となった。

 ゾンビの死骸は、俺が土魔法で地中に埋めて行った。


 その後も、ゾンビを発見した精霊達から次々に連絡が届き、俺たちは夕方までゾンビ討伐を続けた。

 今日の討伐は夕方までとし、精霊達に明日も協力してくれるようにお願いして、野営の準備をすることにした。


 俺は少し開けた森の一画に土魔法で、野営用の家を建てた。

 魔道飛行艇も家の横に取り出して、夜中にゾンビが寄ってこないように光の結界魔法を周辺に放った。


 ゾンビとの戦闘はシルビアとエオリアの2人がフル活躍し、魔法を多用したためお疲れのご様子だ。

 疲れている2人を風呂に入るように勧めて、俺は魔道冷蔵庫から食材を取り出して夕食の準備を始めた。


「明日は俺も戦おうか?」

「大丈夫、魔法の練習にもなるから2人で戦う」

「交代したいときは、声を掛けるわ」


 明日も2人で頑張るようなので、今日は早めに就寝して明日もゾンビ討伐を続けることとなった。


頑張って書いてます。

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