第24話 みんなで海を満喫しよう
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ボルトンでミレニアムのメンバーの手荷物を取り込んで、俺は3人を乗せてブローニュへ向けて飛び立った。
今日は、少し狭いが3人は我が家に泊まってもらう。
ワイバーンに変身した俺の背中の上では、風の魔法に包まれて海を楽しみにする3人の女性達が会話に花をさかせている。
ボルトンの森で冒険の帰りに大きな火竜の背中に乗せることはよくあるが、3人ともワイバーンに変身した俺の背に乗るのは初めてなようで、火竜よりも早く飛ぶワイバーンの上から、眼下に流れる景色を指さしながら眺めている。
ヨークの山岳地帯のふもとの森から東に向けて流れる河川の付近には、ラミア族とリザードマンの町がある。
俺は、ラミア族の町には行ったことはないが、ベラの故郷の町であり、背に乗るベラに町の場所を聞き上空を飛んだ。
「海からの帰りにお土産を持って、寄って帰ろうか?」
俺はベラに聞いてみると、ベラも久しぶりの故郷が懐かしく、俺の提案をとても喜んでくれた。
ラミア族は女性だけの種族で、上半身は女性の体を持ち下半身は蛇の尻尾を持つ。
以前からどうやって子供が生まれるのか、非常に疑問に思っているのだが、俺の周りは女性だらけで、中々聞けないまま今に至る。
俺のモヤっとした疑問の答えが、あの町にあるはずだ。
俺は一人そんなことを考えながら、ブローニュへと向かった。
4時間程の長い空の旅を続け、前方にブローニュの町が見えてきた。
ソフィアは故郷の景色を懐かしむとともに、以前と違って、田んぼと畑、果樹園の面積が大幅に増えていることに驚いていた。
そう、今やブローニュの美味しい農産物と特産品は、ヨーク、ボルトン、チェスターの町で高く評価されており、ブローニュでは田んぼや畑の大幅な開墾作業が今も続いている。
広大な農地の広がりを目にして、ソフィアが驚くのは無理もないことだ。
「帰りにベラの故郷に寄る時は、海産物の他にもブローニュの美味しい農産物と特産品をお土産にしよう!」
こんな話をしながら、俺は3人を乗せてブローニュの広場に舞い降りた。
ブローニュの町では、シルビアとエオリアの他にも、ソフィアの親しい友人が出迎えてくれた。
友人に囲まれて談笑するソフィアはそっとして、俺たちはルビーとベラを連れて、町を案内した。
果樹園を案内すると夏の美味しい果物を育てているエルフの農家からスイカとブドウ、イチジクを頂いた。
その場で食べられる夏のもぎたて果物は最高に美味しい。
俺もルビーとベラの案内をしながら、改めてブローニュのおいしい果物の味を堪能出来た。
夜は、広場でソフィアの里帰りを祝う宴が執り行われた。
この町を離れて、この世界の町を守るため、冒険者として魔物を討伐するソフィアらミレニアムは町の英雄である。
エスターシャ長老は、町の皆を代表して、ミレニアムの訪問を歓迎してくれた。
翌日は西の海での素材採取の日。
俺は、キャンプセット、バーベキューセット、調理器具、食器、テーブル、イス、携帯用水の魔道具、大型魔道冷蔵庫、ドライヤー等々、必要と思われるものを次々と取り込んだ。
町の広場で火竜に変身して、5人と1匹を乗せ風の魔法で包み込んだ。
空高く羽ばたき、昨日練習した飛行速度を上げるためのジェットエンジンの風魔法を発動した。
風の魔法発動で、火竜の姿でもワイバーンと同等のスピードでの移動が可能となり、いつもと同じく昼前には西の海が見えてきた。
俺は海上を旋回し、砂浜に舞い降りた。
初めての海を目にしたソフィア達は、波打ち際ではしゃいでいる。
俺は土魔法で衝立を作り、ヒデユキの姿に変身した。
ソフィア達に水のなかでも呼吸ができる魔道具を渡し、シルビアとエオリアに先に5人とチビで海の探索をしてくるように言った。
チビは、シルビアに専用袋を預けて、いつものように俺が風の精霊にお願いして空気の幕に包んでもらった。
5人は下着姿になって、さっそく海へと向かった。
俺は取り込んだ荷物を出して、昼飯と宿泊の場所を作ることにした。
先ずは、夏の強い日差しを避けるため、土魔法で壁のない屋根と柱だけの巨大な建物を建てた。
屋根の下半分は就寝スペース用に一段高くして砂を固めて床を作り、さらに一段高いベッドを6台配置した。
残りの半分はバーベキューなどの調理スペース兼食堂として、バーベキューセット、調理台、テーブル、イス、海を見ながらゆったりと寝そべられるビーチチェアーも6台配置した。
就寝スペースと食堂の間には、壁を建てシャワー室とトイレも設置した。
海の家のような建物を土魔法で作ることができた。
我ながらなかなかの出来ばえ。
就寝スペースを兼ねた昼食会場が完成したので、俺も少し遅れて海へと向かった。
先に潜ったソフィア達は、サンゴ礁に彩られた海中散策を楽しんでいる。
透けるように薄い下着姿で、海を泳ぐ5人の美女はとっても官能的である。
俺は5人をチラ見しながら、昼食用のサザエ、アワビ、ハマグリ、カニ、エビ、イカ、魚を採取して回った。
途中で、大きなサーペントが襲ってきたが、シルビアとベラの闇魔法と、エオリア、ソフィア、ルビーの剣と槍で瞬殺されていた。
美しいが、恐るべき女たちである。
久しぶりに美味しいサーペント肉も確保できたので、俺は5人に昼食を提案し、砂浜にあがった。
5人も海の散策を楽しんであがってきたが、俺が建てた海の家風建物を見てとても喜んでくれた。
ちなみに5人は気にした様子はないが、薄い下着は水にぬれ、スケスケであり俺は目のやり場にとても困った。
目のやり場に困りながらも、俺は水魔法で5人にシャワーの雨を降らせて塩水を洗い流した。
その後は、温風魔法で5人の髪を乾かした。
最近では俺の細かい魔法操作もだいぶ上達した。
残念ながら温風魔法によって下着も乾き、透ける下着は拝めなくなってしまった。
海の探索を楽しんだ後は、海産物とサーペント肉を使った食事が待っている。
俺は採取した海産物を調理台に乗せてバーベキューコンロの炭に火をつけた。
魔道コンロも取り出して、シルビアとエオリアに調理をお願いした。
俺は採取した魚とイカを体の中でイメージしてさばいて、塩焼き用、たれ焼き用、てんぷら用、刺身用に切り分けた。
討伐したサーペントは、素材として価値のある魔石と皮を分離して、肉はステーキ用と焼き肉用に切り分けた。
巨大なサーペント肉は、6人ではとても食べきれない量なので、持ってきた巨大な魔道冷蔵庫に入れて、ラミア族の町へのお土産として保管することにした。
シルビアとエオリアは手慣れた手つきで、海産物のバーベキュー、海産物の鍋、天ぷら、カニの塩ゆで、魚の塩焼き、サーペント肉のステーキ、刺身の盛り合わせを仕上げていく、ソフィア達も手伝いながら、キンキンに冷えたエールと共に食事の時間が始まった。
ソフィア達にとっては、夏の砂浜での初めての海産物料理。
バーベキューでは、とれたての海産物とサーペント肉の他にもブローニュ産のキャベツやシイタケ、玉ねぎ、ピーマン、トウモロコシなどの野菜も焼いた。
手の込んだ魚とイカの活き造り、魚の塩焼き、海鮮鍋、キスの天ぷら、カニの塩ゆで、車エビの塩焼き、どれも初めての味で、終始美味しい笑顔に顔がほころぶ。
美味しい料理を堪能した後は、冷たいワインを飲みながら、ビーチチェアーに横になって、みんなで浜辺の景色を楽しんだ。
俺はみんなに夕食までゆっくりしていてねと伝えて、塩の採取に取りかかった。
夕方前にもう一度、みんなで海を散策することにした。
俺はソフィア達に夕食の採取素材のリクエストを聞いてチビを連れて海に潜った。
チビの闇魔法もだいぶ上達して、最近では海に潜ると自分が食べたい魚を眠りの魔法で眠らせるようになった。
俺は海の中で、5人の透ける下着姿を堪能しながら、リクエストのあった素材採取に取りかかった。
夕食はソフィア、ルビー、ベラの好みの食材を中心に再び海産物料理とお酒を楽しんだ。
辺りが暗くなった頃、俺は事前にひそかに練習を続けた火魔法と光魔法による魔法の花火を夜空に打ち上げた。
破裂音と共に夜空に広がる火魔法と光魔法による魔法の花火は、前世で見た夏の花火大会のように次々と夜空を彩る。
5人の乙女は、夜空を彩る大輪の花の演出をとても喜んでくれた。
俺も夜な夜な、町を抜け出して、誰もいない森の奥まで飛び、一人黙々と花火魔法の練習を続けた甲斐があった。
花火の演出の後にソフィア、ルビー、ベラの3人は
「ヒデユキ、私たちのために素敵な1日をありがとう」
と俺の頬にお礼の口づけをプレゼントしてくれた。
シルビアとエオリアの視線が刺さったので、俺は2人の方は見ないように
「3人が喜んでくれて、俺も嬉しいよ」
と一言返した。
夜は眠くなるまで、夜空を見ながらお酒を手にみんなで語り合った。
翌日、朝食を済ませて、俺はブローニュ、ヨークの販売用と、ラミア族へのお土産用に海産物を採取した。
5人は出発までの時間をそれぞれ自由に過ごした。
少し早めの昼食をとり、帰還の準備が整って俺は火竜に変身した。
5人と1匹を乗せて、風の魔法で包み込みジェット噴射の風魔法を放った。
ブローニュとヨークに海産物を納品して、足早にベラの故郷のラミア族の町へと飛んだ。
ラミア族の町の名は、マーゲイトと言うそうで、森の中にありブローニュの町の雰囲気と似ているそうだ。
人口も千人ほどで、エルフと同じように農業には精霊魔法を使い農作物はとても美味しいそうで、他にも、女性ならではの織物業がとても盛んなようだ。
ヨークからはそれほど遠くなく、空を飛べばすぐにマーゲイトの町が見えてきた。
いよいよ女性だけのラミア族の町に到着だ。
何だかとてもワクワクする。
頑張って書いてます。
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