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異世界でも殺し屋さん?  作者: なきもち
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36話 前編

今回は少しごちゃごちゃしていますので前編と後編に分けようと思います。矛盾点等がありましたらご指摘お願いいたします。よろしくお願いします。






シロの一件でサキ達が街にいない間、行商の街クリエストの城内では王が怒り狂っていた。


「なんたることだ!アレは世の命と同等の価値があると何度も言い聞かせたであろうが!?にも関わらずそれを盗まれるなど!」


そう部下に怒鳴り散らしているのはこのクリエスト国の王『ハイデル・クロンガム』その人である。


「王よ!落ち着いてください!彼らには私からしかと言い聞かせますので――――」


それを止めようと部下の上司である男がクロンガムの怒りをなんとか抑えようとするがそれでもクロンガムの怒りは収まらなかった。それほどまでに盗まれたものは重要なものだということがわかる。


「ぬうう……!!これでこの国はおしまいじゃ!アレがなければ我が国も奴らの手に落ちる………。はははははああああ」


『ドサッ』


そのまま王は玉座から滑り落ち倒れてしまった。周りの近衛兵は急ぎ王を寝室へ運ぶがその状況を見て微笑むものがいた。それは王が倒れたという混乱に乗じて城を出ると足早にクリエストを出て行った。

しかしその者に気づくものはいるはづもなく皆王のことで頭が一杯で城内は混乱に陥った。






クリエストの国は海沿いに建てられた要塞と言える作りをしている。だが王を悩ませる原因はその国がある場所だった。

クリエストから北に海があり、西にはこの大陸でも五本の指に入る大国。そして東には広大な土地を持つ帝国が存在しており、このクリエストはその両国の境界にあった。その為二つの国は行商の街と言われ栄えているクリエストを手に入れようと日々牽制しあっていた。しかし今までクリエストが両国から侵略されずに居られたのは決して要塞だからというわけではない。

それこそサキが持ち出したセラ……『光の女神のクリスタル』が重要な役割を担っていた。

クリエストの国の兵隊はそう多くは無いがそれでも両国の侵略を止めていられたのはクリスタルを使い、敵の侵略を拒みつつ傷ついた兵を後ろで回復しては前線に出すというセラが最も嫌がっていた戦法をとっていたためだ。両国からすれば気味が悪かっただろう。なにせ致命傷を負わせたはずの兵士がすぐに前線にしかも全回復の状態で戻ってくるのだから。

その為両国は牽制のしあいとクリエストの動きを見るだけにとどまっていたのだ。しかしここでクリスタルが盗まれたと報告が入れば王が悩み伏すのも仕方がないというものだろう。

クリエストの最大の要は女神のクリスタルでありそれがなくなった今敵の侵略を阻むものはなくすぐにでも降伏しなければならないのだから。

だが国王クロンガムは思っていた。


こんな小さい街と呼ばれるような国でも私の国だ………。誰にも渡さぬしこれからも私が王として君臨し続ける!そのためならなんだってしてみせようぞ………。


もはやクロンガムの中に民を思う気持ちは微塵もなかった。

クロンガムは自室で意識を取り戻すと直ぐに城の人間を集めこういいはなった。


「ここ最近で街にでは入りしたものを徹底的に調べよ!怪しいものや屈強なもの全て城へ連行するのだ!もちろんギルドの連中も全員連れてこい!依頼に出向いている冒険者には後から来るように伝言を残しておけ!直ぐに行動するのだ!!!」


「「「っは!」」」


その命令が下った後、クリエストの街は混乱と不安で埋め尽くされる。










「これはちと面倒なことになったな…………。ユキ君は大丈夫だろうか」


王の命令が街中に広まった時、ギルドマスターロイズはサキの事を心配していた。

はるばる東の国からやってきた為ステータスカードが無く、つい最近作ってやったばかり。それも偽装のステータスカード。万に一つもバレることはないはずと思うがそれでもサキの事が心配だったのかロイズはサキの宿泊しているというヤドリギに向かうことにした。



時を同じくしてクリエストのスラム街でもサキの身を心配する者がいた。


「あいつ………。何かするような奴には見えなかったが、あそこまで俺が指南してやったんだからな!あんなクソ王に変な罪被せられちまったら許さねーぞ!」


それはギルドマスターロイズの親友であるギルだった。彼もまたサキと言う人間の身を案じヤドリギへ向かい始めた。






サキがクリエスト郊外に差し掛かった頃異常に気づいた。

街の門が閉ざされており、入口には行列ができていたのだ。


街で何か………。クリスタルの一件だとは思うけどここまでするのか……。


サキはこの騒ぎの原因に思い至ったのか門からの入国は諦め、人気のない街の城壁。スラム街方面の壁を登り始めた。

スラム街方面は無法地帯なのか騒動も何も聞こえないようでサキは城壁のてっぺんから街を見渡す。すると王城の入口にも街の人間とおぼしき人々が集まって何やら叫んでいるようだった。


なにこれ……。とりあえずヤドリギに戻って置いてきた荷物をアイテムボックスに戻すか。


サキはスラム街の大きな建物に飛び移るとそのまま地上に降りヤドリギへ向かう。サキの中でこの街にとってのセラがこれほど騒乱を巻き起こす存在だったと言うのは想定外だったのだ。






同時刻。クリエスト城内では王が直々の取り調べを行うと言う異常な光景が繰り広げられていた。

現在謁見の間に連れてこられたのは最近この街で賭け事を主催していた団体の男二人である。

一人は司会者を勤めていた男。そしてもう一人は………。


「なんだってんだ全く………。賞金は全部なくなるわ王様に呼び出されるわ……ホントついてねえ」


「おい!王の取り調べ中だぞ!私語は慎め!」


「へーへー」


サキに負けたB級冒険者の男は今まさに謁見の間で王から取り調べを受けている最中だった。


「なるほどのう。では貴様は賭け事をしておりそこで冒険者登録もしていない名前も聞いたことがない男に負けたというのだな?」


王のクロンガムの質問に男は怯むことなく答える。


「へえ。俺はたまにこいつといろんな街で賭け事を主催していますがあんな男がいるなんて聞いたこともありませんでした。何があったのか何故ここへ集められたのかはしあせんが、怪しい奴ってんならそいつしか知りませんねえ」


クロンガムはしばらく考え込む。

先ほどから数人を尋問しているが賭け事を見ていたものは皆その男が怪しいのでは?と言うのだ。

しかしそんな強さがありながら冒険者登録をしていないというのがどうにも気になった。


もし帝国の差金ならば足をつけないために冒険者登録をしていない者を送り込んだ……というのが濃厚かもしれん。しかしその男がこの街からでたという情報がないのにも関わらず王城へ来ていないのも不可解じゃ………。


「その男の名はなんという」





「確か……『ガイア』と名乗っていたはずです」


その名前を聞くと王はガイアと言う男の特徴を聞き出し城へ連れてくるように指示を出した。


「どんな手段でもよい!そのものをここへ連れてくるのだ!」










次回は近々投稿したいと思っております。

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