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リーン・ブレイバー  作者: 大将
1/3

七瀬礼二

七瀬 礼二(ななせ れいじ)は都内の外れの田舎にあるスーパーのアルバイトをしていた。


「五月が出していい気温じゃないだろこれ…」


レジに置いてある気休め程度の小型の扇風機の風が今日は汗で濡れている背中にはとても心地良く感じた。


「レジ変わりまース」


声が聞こえて振り向くとそこには一つ年下の学生バイトがいた。


「あれ、16時からじゃなかった?」


腕時計の針が指し示していたのは14時半だった。交代する16時から1時間半も早かったのだ。


「そうなんスけどなんか店長が代れって言ってたんスよ」


「ふーん」


レジの鍵をバイトに渡してお先に失礼しますと軽く挨拶して店長のいるバックヤードに向かう。


「今日そんなにお客さん来なさそうだったんですか?」


「それもそうだし七瀬くんの妹さん、今日が誕生日って言ってなかった?」


何かの商品の伝票を見ながら答える店長。


「あー、何日か前にそんな話しましたね」


「だから今日はもうあがっていいよ、妹さんのプレゼントでも買って帰ってやんな、ホイ」


そう言ってお菓子の袋を投げる店長。


「おっとと、ありがとうございます!」


「まだ食ったことないから妹さんが食べたあとの感想聞いてきて」


「はいはい」


笑いながら答える礼二。軽めに頭を下げ、休憩室のドアノブに手をかける。


休憩室に入り、着ていたエプロンとお菓子をカバンの中にしまい、薄めの上着を来て休憩室を出ようとしてドアノブに右手が触れようとした瞬間、静電気が人差し指に流れる。


「痛ってぇ!」


思わず指を離してもう片方の手で人差し指を握る。

その後恐る恐るドアノブに触るが静電気は流れなかった。


――――――


駐輪場で自転車に跨る前に母親に連絡をする礼二。


「あー、もしもし?今日思ったより早くバイト終わっちゃったから美羽(みう)のプレゼントを買いに行ってから帰るよ」


「わかったー、気をつけてよね」


「はいはい」


一通り話して電話を切る礼二。


――――――


デパートの駐輪場へ着き、自転車の鍵を抜いてカバンの中にあった携帯を取り出し、イヤホンを挿して古い音楽を聴きながら店内に入っていく礼二。


(どんなの喜ぶかなー)


美羽がぬいぐるみが好きな事は知っていたので、二階のおもちゃコーナーへ向かい、どのぬいぐるみが良いかと30分近くにらめっこをする。


するといかにも女の子が好きそうなテディベアを見つける。


「お、これいいな」


しかし値段は書いておらず付いているバーコードの裏にも書いていなかった。


(まぁでも高くて4〜5千円くらいか)


財布の中を確認して3万円も入っているため余裕しゃあしゃあとレジへ向かう。


――――――


「2万4500円になります!」


「いっ!!」


その金額を聞いた時に思わず焦る。



(どうする!?このお金で1ヶ月を過ごしていかなければならないが…妹の喜ぶ姿に背に腹は変えられんか…!)


「さ、3万円からで…」


引きつった笑顔で差し出す。


「3万円お預かり致します」


「あっ、後包装もお願いします」


「かしこまりましたー!」


――――――


サービスで貰った美羽の名前入りのバースデーカードを両手に挟んだテディベアが入った落ち着いた蒼色の高級感が漂う手提げ袋を持ち、店を後にする。


(あのぬいぐるみの店はブランド店だっだんだな…どうりで凄い値段だったわけだ…まぁ喜んでくれればいいか)


夕方になり、自転車のカゴに袋を入れて急いで家に向かう。


家まで半分の距離になった頃に背後から視線を感じ、振り返ると昔見たゲームとかアニメとかで見た事のある所謂(いわゆる)魔法陣のようなものがこちらに向かっているのがわかった。


(なんだありゃ)


無意識にスピードを上げて「それ」から逃げようとするが同じく魔法陣もスピードを上げてこちらへ向かってくる。


そしてそれが礼二に接触すると彼を飲み込んだのだ。


「うわぁぁぁぁぁ!!」

異世界要素は次からなんで我慢して見てください

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