さらば前世、こんにちは今世
こっちで書くのは初めてです。
オリジナルが書きたくなったので書きに来ました。至らぬ点が沢山あるとは思いますが、生暖かい目でお願いします。
現在僕は、教室の隅の方でライトノベルを読んでいる。僕の名前は、浦方日影。誰かと話すことが苦手で友達といえるような人は殆どおらず、成績もそこまで良くない中の下の高校二年生である。別に、クラスのマドンナ的存在にモテる訳でも虐められている訳でもない。本当に他人が苦手なだけだ。
しかし、今日は違った。
「う~ら~か~た~く~ん!」
「ん?」
僕に話しかけてきたのは背の低い金髪で可愛らしくニヤニヤする幼馴染みの早乙女友紀、男である。もう一度言わせてもらうが、男である。
友紀は現在誰もいない僕の席の前の椅子に座って話しかけてくる。
「浦方君は、今日の午後暇?暇だよね!帰りに一緒にゲーム買いに行こうよ!」
「あー、うん。分かったから、さっさと自分の教室帰れよ。」
友紀は、学校でも人気者で女の子にモテモテである、・・・マスコット的な意味で。
友紀にとって幼馴染みの僕は良く話しかけられるのだが、話しかけられる度に女の子が少し離れたところでヒソヒソと話している。一度僕と友紀が手を繋ごうものなら、女の子達は気持ちの悪い笑みを浮かべ、ごく稀にキャーと黄色い悲鳴が聞こえる時もある。言っておくが、僕は普通に女の子が好きである。同性愛者ではない。
放課後、僕にとって運命の時がやって来た。目的のゲームが買えてキラキラとエフェクトでもついているかのように笑顔な幼馴染みとの帰りにそれは起こった。
目の前にボールが飛んできた。飛んできたボールが道路に転がると目の前に子どもがボールを取りに目の前を横切ったのだ。すると、かなりのスピードでトラックが子どもに向かって突っ込んで来ているのが見えた。僕は全力でトラックにひかれそうな子どもを抱き抱えてトラックを避けた。そこまでは良かったのだ。
僕が避けた先が対向車線で、反対からもトラックが来ていなければ完璧だっただろう。
僕は抱き抱えた子どもを歩道に投げ飛ばし、そのままトラックに吹き飛ばされた。ああ、情けない。無意識に体が動いてしまった。空想の主人公のように、僕はこのまま異世界転生するのだろうか?そんな馬鹿みたいなことしか考えられない。
ぼんやりと友紀の顔が見える。これだけは伝えないとと、僕は最後の力を振り絞って友紀に言った。
「僕・・・が死・・・んだら・・・・・・パソコンのデータ・・・消してくれ・・・。」
僕の最後は、何とも情けない遺言を残して終わったのである。
「おお少年よ、死んでしまうとは情けない。」
気がつくと、僕は誰かに話しかけられた。真っ暗な世界で相手の声しか聞こえない。恐らく声は、僕に話しかけているのだろう。
「そんな考察はいいから、話を続けるぞ。まず、不幸にも君は死にました。なので転生してもらいます。」
輪廻転生?それとも異世界転生?
「両方正解だな。言っておくけど転生特典は無いよ。転生した人全員に一々そんなの渡してられないし。」
まぁそうですよね。輪廻転生と異世界転生繰り返してたらリセマラと代わりないですもんね。
「おお!分かってもらえて嬉しいぞ!最近の若者は、転生特典よこせだの言ってくるからいつも大変なんだよ。」
神様、お疲れ様です。ろくでもない人しか来ないんですかね?
「まぁ、これだけ情報あれば私が神様ってわかるよね。死んで吹っ切れた人とか多いんだよね。よし!久し振りに君みたいな謙虚な人には、特別に転生特典をあげよう!何がいい?」
えっと、なら攻略本ください。
「えっ、攻略本?最強の魔力や腐る程の金とか、伝説の武器とかハーレムじゃなく?」
はい、これでもエンジョイ勢ですし別に最強目指してるわけでもないので。ある程度先の事が分かったり、技術とかの習得方法とか知識が欲しいので。駄目ですか?
「いや、今までそんなこと頼む人は少なかったからね。良いよ、転生先はある意味未来だけど君ならやっていけると思うよ。」
ありがとうございます。
「そんじゃ、未来に向かって行ってらっしゃい!」
その言葉と共に、僕の目の前の暗闇は光に包まれた。
出来れば読者様の感想などが欲しいです。
気になる点などが有りましたらよろしくお願いします。