あっという間に4年たちました
はいどうもこんにちは。
あれから4年たって随分成長した私でございます。
展開早すぎねえかって?
仕様なんだから仕方がない。
だって、ご飯食べて寝る日々をどう面白く書けっていうのさ。
親はまだ見つからない。
まあいいんだけどね。
今の生活、楽しいから。
そんなある日の朝食の席のこと。
早々に食事を終わらせた私に、向かいに座るおじいちゃんがある提案を持ちかけた。
「のう、アリシア。今日から字を習ってみないか? 」
アリシアっていうのが今世の名前。
ノルさんが付けてくれた。
だって、おじいちゃんネーミングセンス皆無だったんだもの。チェリーとかキャンディーなんて名前は嫌でしょう?
おじいちゃんが出す案はことごとくそんな感じ。
溜息をついたノルさんが考えてくれた。可愛いので結構気に入ってます。
ありがとう、おじいちゃんを止めてくれて。
それにしても文字、か。
「うん!がんばる! 」
習ってみたかったんだよ。
この前読み書きに転生特典みたいなのって付いてるのかな、と思っておじいちゃんが忘れていった本を開いてみたんだ。
全く読めなかった。
ウムラウトってわかるかな。
ドイツ語とかの上についてるあの点々ね。
本を開いたとたん、それが目に入ったから読むのを諦めたよ。
転生特典、付いてなかったみたい。
おじいちゃん達が何を話しているかは何の問題もなく分かったのにね。
「そうかそうか。では、これを食べ終わってからやろうかの 」
バターをたっぷり塗ったパンを持ち上げて笑うおじいちゃんに、私は首を縦に振った。
楽しみだなあ。
文字習ったら、エミアさんが手紙送ってくれるって言っていたし。
あの人(神)がどんな手紙を送ってくるのか、前々からすごく気になっていたんだよ。
ってな訳で、私はこの国の文字を習っていると。
まだ簡単な単語が分かるくらいだけどね。
ウムラウト使ってたあたりドイツ語とかそっちの方の言語に近いのかなと思ってたけど、どうやら違うみたい。
…英語以外勉強したことないから分からないだけかもしれないけど。
それでも、英語みたくゼロから始めるんじゃなくて読みさえわかればその単語が何を意味するのか分かるから楽。
ただ、どう見てもアルファベットっぽいのにどうして単語を読めば意味が分かるのかはちょっと不思議なんだよね。
私は日本語を話しているつもりだけど、実際話しているのはこの国の言葉っていう線が濃厚かな。
私とおじいちゃんはそれぞれ別の言語を話しているんだけど、エミア神の力か何かで会話が成り立っているとはどうにも考えにくい。
口の動きが一緒だからね。
この前そのことに気が付いて、ああ、異世界に転生したんだなって今までになく強く感じたよ。
それで、文法とかもそんなに難しくない。
日本語みたいに、漢字にひらがな、カタカナにローマ字ってたくさん種類があるなんてことはなかった。
この国の言葉を勉強して初めて日本語の複雑さを思い知ったよ。
英語は難しくなかったのか、って?
英語を勉強していた頃は覚えるのに必死だったから、日本語は意識していなかったんだよね。
そんでもって今日の朝の事。
届いていたんだよ。手紙が。
ベットの脇の机に置いてあった。
もちろん、送り主はエミア神さ。